【労務管理②】労働保険に入らないとどうなるの?

労働保険の加入手続をしないとどうなりますか?

まず、労災保険と雇用保険を合わせて労働保険といいます。
労働保険関係は、新しく事業を開始し、労働者を使用した日に成立します。事業主は、所轄の労基署等へ①「保険関係成立届」と②「概算保険料申告書」を提出して加入手続を行わなければなりません。
(なお、雇用保険の加入手続は、監督署で労働保険の加入手続(「保険関係成立届」の提出)の後、管轄のハローワークに「雇用保険適用事業所設置届」を提出し、「資格取得」の手続を行う必要があります。)
労働保険が未手続の状態で、労災が起こった場合でも、被災した労働者には、保険給付がされます。しかし、災害発生前に、事業主が指導を受けたにもかかわらず手続を行っていなかった場合には、「故意」によるものとして、労働者に支給された保険給付の全額が事業主から徴収されます。
また、指導を受けていない場合でも、事業開始日から1年を経過しているのに手続を行っていなかったときは、「重大な過失」があったものとして、保険給付額の40%が徴収されます。
また、労働保険の手続をしていないと、退職した労働者は雇用保険から失業等の給付を受けられなくなります。