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【フランチャイズ契約⑰】販売価格の指定

フランチャイザーがフランチャイジーに対して、販売価格を指定する場合の注意点について教えて下さい。

1.販売価格の指定については、「フランチャイズ・ガイドライン」に以下の記載があります。

 「販売価格については、統一的営業・消費者の選択基準の明示の観点から、必要に応じて希望価格の提示は許容される。しかし、加盟者が地域市場の実情に応じて販売価格を設定しなければならない場合や売れ残り商品等について値下げして販売しなければならない場合などもあることから、本部が加盟者に商品を供給している場合、加盟者の販売価格(再販売価格)を拘束することは、原則として独占禁止法第2条第9項第4号(再販売価格の拘束)に該当する。また、本部が加盟者に商品を直接供給していない場合であっても、加盟者が供給する商品または役務の価格を不当に拘束する場合は、一般指定の第12項(拘束条件付取引)に該当することとなり、これについては、地域市場の状況、本部の販売価格への関与の状況等を総合勘案して判断される。」

2.独占禁止法は再販売価格の拘束を絶対に違法とするものではなく、「正当な理由」があれば再販売価格の拘束も許されます(法2条9項4号)。そして、一般に、チェーン・ビジネスにおいては、統一価格がチェーンのイメージを構成し消費者の信頼の対象とされるので、たとえフランチャイザーが販売価格を指定したとしても「正当な理由」がないと判断される場合は少ないと思われます。

3.以上のとおり、販売価格の拘束が独占禁止法やフランチャイズ・ガイドラインに違反することは少ないと思われますが、仮に、違反したとしても、私法上直ちに無効になるわけではなく、違反行為の目的、態様、違法性の強弱、明確性の程度等に照らし、当該行為を有効として独占禁止法の規定する措置に委ねたのでは、その目的が十分に達せられない場合に、公序良俗に違反するものとして無効となります(東京高裁平成9年7月31日判決)。
 
 フランチャイジーは、当該フランチャイズ・チェーンへの加盟を検討する段階で、チェーンの価格政策等を検討した上で加盟を決意する以上、フランチャイザーの価格設定の効力が私法上無効とされるケースはかなり限定的でしょう。


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