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【フランチャイズ契約㉓】競業避止義務

フランチャイズ契約における競業避止義務について教えて下さい。

1.多くのフランチャイズ契約書には、「フランチャイジーは、フランチャイザーの承諾なき限り、本事業と同種又は類似の営業ないし営業の部類に属する取引を行ってはならない」という定めが置かれています。

 このようにフランチャイジーが、契約で許容された範囲を超えて、フランチャイザーの営む事業と同種または類似の事業を営んではならないとする義務を競業避止義務といいます。

 なお、契約終了後も、一定期間、競業避止義務が及ぶとする契約も多いです。

2.フランチャイズ契約における競業避止義務の趣旨・目的は、フランチャイザーの営業秘密の保護と顧客・商圏の確保にあります(東京地判平成16年4月28日、大坂地判平成22年1月25日、東京地判平成22年2月25日)。

3.仮にフランチャイズ契約書上で競業避止義務の定めがない場合にも、フランチャイジーに同義務が課されるかについては、裁判所は、信義則上の競業避止義務を負う余地を認めています(東京高判平成20年9月17日)。

4.契約終了後の競業避止義務については、原則として、①禁止される業務の範囲、②禁止される場所、③禁止される期間の3点において過度に広範な制限に当たらないことが必要です。

 契約書上、時間的制限や場所的制限がない場合でも、競業避止義務規定全部を過度の規制であり公序良俗に反するものとして無効と解する必要はなく、適用する場面において、それが過度の制限に当たらないかを判断すれば足りるとする裁判例があります(東京地判平成14年8月30日)。

5.労働法分野の裁判例では、退職後の競業避止契約の効力はかなり制限的に解しますが、フランチャイズ契約におけるそれは、あくまで独立した事業者間の問題ですから、事業者間の合意がある以上、ノウハウの保護をより重視すべきであることから、それほど制限的に解する必要はないと考えられます。

6.競業避止義務に違反した場合、通常、①当該同種営業行為の差止請求および②損害賠償請求をすることができます。

 禁止期間は2年程度が多いですが、それ以上の期間(例えば、3年間(大阪地判平成22年1月25日)、5年間(大阪地判平成22年5月27日))を認めた裁判例もあります。

 損害賠償については、契約書上で定められている違約金規定による場合が一般的ですが、違約金についてはロイヤルティの30か月分程度にとどめる例が多いようです(東京地判平成6年1月12日、東京高判平成8年3月28日)。


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