Category Archives: 会社分割

会社分割2(雇用保険)

おはようございます。

今日は、午前中は、事務所で書面作成と尋問の準備です

午後は、東京地裁で証人尋問です

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、会社分割をした場合の雇用保険の手続について見ていきましょう。

1 新設会社については、新たに労働保険の保険関係が成立するので、成立日から10日以内に新設会社の所在地を管轄する労働基準監督署に「労働保険 保険関係成立届」を提出することになります。

これに対し、吸収分割で、既に吸収会社の保険関係が成立している場合には、改めて成立届を出す必要はありません。

2 次に、労働基準監督署に提出した「労働保険 保険関係成立届」の事業主控を添えて、新設会社の所在地を管轄するハローワークに「雇用保険適用事業所設置届」を提出します。

異動する従業員(被保険者)については、「同一事業主の認定」を受けることを前提として、以下の書類を提出します。

(1)新旧事業実態証明書

(2)事業の分割契約書(分割を決議した議事録等)

(3)新設会社の法人登記簿謄本、賃貸借契約書の写し

(4)新設会社に異動する従業員の雇用保険被保険者名簿

これに対し、吸収分割ですでに吸収会社が雇用保険の適用事業所となっている場合は、設置届は必要ありませんが、被保険者の異動のための上記書類は必要となります。

会社分割1(総論)

こんにちは。

ただいま掛川にいます

午前中は、書面の作成と打合せをしておりました。

その後、掛川に移動し、午後は、掛川市役所で法律相談です。

午後もがんばります!!

さて、今日から、会社分割に関して、労務関係を中心に見ていきたいと思います。

今日は、総論です。

まず、会社分割には、「吸収分割」と「新設分割」の2つがあります。

会社法757条から766条に規定があります。

会社分割は、分割計画書(または分割契約書を作成して、株主総会等の承認を経た後に行われます。

会社分割に伴う労働契約の承継については、「会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」で定められています。

分割計画書等に記載する労働契約は、労働協約、就業規則、労働条件通知書等に規定されている労働条件によることになります。

新設会社(承継会社)が労働条件の変更を行うことはできません。

それゆえ、異動する従業員の個別の同意は必要とされていません。

ちなみに、事業譲渡の場合には、譲渡会社と譲受会社との間で個別に合意した譲渡契約の内容のみが承継されるので、異動の対象となる従業員の個別の同意が必要となります。

新設会社に承継される労働条件には、次のようなものが含まれます。

1 労働協約、就業規則、労働契約に規定されているもの

2 確立された労働慣行であって、分割会社と労働者との間で黙示の合意が成立したもの

3 任意規定と異なる慣習がある場合に適用される民法92条の慣習が成立していると認められるもの

4 年次有給休暇、給与、退職金等の算定の際の勤続年数

この点、日本アイ・ビー・エム事件(東京高裁平成20年6月26日・労判963号16頁)でも、「会社分割の効力が生じると、設立会社は、分割計画書の記載に従い、分割会社の権利義務を包括的に当然承継する。分割会社から設立会社に承継される権利義務については、分割計画書に記載されなければならないとされ、この場合、承継される営業を構成する雇用契約も、承継する権利義務に含まれる」とされています。

したがって、労働契約の内容に変更がなされるのは、分割の効力発生日を始期として労働条件を変更する労働協約、就業規則、労働契約等の特別の合意がなされた場合か、分割後にこれらの新たな合意がなされた場合に限られます。