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【名古屋高決平成3年12月15日・養育費/婚姻費用】権利者が生活保護を受給している場合の認定方法

1 原審は、申立人(妻)が生活保護を受給しており、治療費の負担もなく生活に困窮していないこと、一方、相手方は生活を維持するのに精一杯であることが明らかであるとして、相手方の収入等を検討しないまま婚姻費用分担申立てを却下した。

2 これに対し、抗告審は、「生活保護法による生活保護は、国が生活に困窮する国民に対し困窮の程度に応じ必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長する目的で行われるものであり、原則として世帯を単位として行うとともに、民法に定める扶養義務者の扶養等に劣後して行われるものとされているのであるから、民法に定める婚姻費用分担義務を考慮するに当たり、生活保護法による生活保護の受給を抗告人(妻)の収入と同視することはできず、原審は、まず、この点において法律解釈を誤ったものというべきである」との判断を示し、原決定を取り消し、原審に差し戻した。

3 このように養育費・婚姻費用の算定に際しては、生活保護は収入として考慮されないが、生活保護受給中の権利者が婚姻費用や養育費の支払を受けた場合はその限度で生活保護の必要性が減じることになるため、生活保護費は減額されることになる。


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