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【大阪家決平成28年2月1日・面会交流】未成年者が面会交流の場に行くことを嫌がったため、面会交流の義務を履行しなかったことについて間接強制を認めた事例

1 「前件審判は,面会交流の日時,各回の面会交流時間の長さ,子の引渡しの方法等を具体的に定めており,債務者がすべき給付の特定に欠けるところはないから,債務者に対し間接強制決定をすることが可能である。」

2 「債務者は,前件審判により,毎月第○及び第○の○曜日の○時の面会交流開始時に,Dで未成年者を債権者に引き渡す義務を負っているところ,債務者は,面会交流が予定されていた平成27年○月○日及び○日に未成年者をDに連れて行かず,前記義務を履行しなかった。

この点について,債務者は,面会交流の実現のために誠実に対応しているが,現実に未成年者をDまで連れていくことさえ困難な状況にある旨主張する。

確かに,債務者は,同月○日及び○日に未成年者を連れて行こうとしたが,未成年者が嫌がったことは,前記認定のとおりである。

しかし,約2年前にはなるが,平成26年○月○日に実施された債権者と未成年者との試行的面会交流において,未成年者は楽しそうに問題なく債権者と面会交流ができており,約1年前の平成27年○月○日に家庭裁判所調査官が未成年者と面接したうえで,早期に面会交流を実施することが望ましいとする調査報告書を提出していることからすると,未成年者を監護する親としては,現在7歳である未成年者に対し適切な指導,助言をすることによって,未成年者の福祉を害することなく義務を履行することが可能であると考えることができる。

しかるに,同年○月以降,債権者と未成年者との面会交流が実現できていないことに照らすと,今後債務者の義務が履行されないおそれがあるということができる(なお,現在の未成年者の状況等から前件審判で定められた面会交流の方法が適切でない場合には,債務者において申立てを予定している面会交流の調停事件等の手続において,より適切な方法を検討すべきである。)。」

3 「債務の不履行に際して債務者が支払うべき額について検討するに,上記のとおり債務者は義務の履行に向けて一定の努力を行っていること,債務者は,前件審判において,年収72万円程度と認定されていること,債権者は債務者に対し婚姻費用分担金として月額15万円を支払う義務があることなどの事情を総合すると,債務の不履行に際して債務者が支払うべき金額は,不履行1回につき4万円と定めるのが相当である(なお,債権者は平成27年○月○日からの間接強制金の支払を求めるが,間接強制は,債務を履行しない債務者に対し,一定の期間内に履行しなければ一定の金額を債権者に支払うべきことを命じて債務者に心理的強制を加え,間接的に債務の履行を強制する方法である(民事執行法172条1項)から,既に経過した期間について間接強制金の支払を命じることはできない。)。」


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