弁護士法人栗田勇法律事務所 > 離婚問題重要判例紹介 > 【大阪高決平成28年10月13日・養育費】相手方が、抗告人に対し、未成年者の養育費の支払を求めた事案において、私立高校に進学した未成年者の入寮による食費・光熱費の負担減、抗告人が再婚相手の子と養子縁組を行い、同人に対する扶養義務を負担するに至ったこと等を考慮して養育費を算定し、これと異なる原審判を変更した事例

【大阪高決平成28年10月13日・養育費】相手方が、抗告人に対し、未成年者の養育費の支払を求めた事案において、私立高校に進学した未成年者の入寮による食費・光熱費の負担減、抗告人が再婚相手の子と養子縁組を行い、同人に対する扶養義務を負担するに至ったこと等を考慮して養育費を算定し、これと異なる原審判を変更した事例

1 「・・・もっとも,未成年者は上記進学に伴い入寮し,上記学費の相当部分が食費,光熱費を含む寮費に充てられるところ,上記入寮の限度で相手方は食費及び光熱費の負担が軽減することが認められる
そして,上記負担の軽減される額について検討すると,1級地-1における生活扶助基準の居宅第1類(飲食物費,被服費等個人単位で消費する費用)が15歳~19歳で月額4万5677円,居宅第2類(光熱費,家具什器購入費等世帯全体で消費する費用)が世帯人数1人で月額4万3798円,同2人で月額4万8476円であること,世帯人数の減少が直ちに人数に応じた支出の減少につながるとはいい難いこと及び標準的算定方式により算定される養育費の額及び相手方の基礎収入額を考慮すれば,食費につき上記4万5677円の約6割に当たる月額2万7000円が軽減され,光熱費につき上記世帯人数2人の生活扶助基準額と同1人の額の差の約4分の1に当たる月額1000円が軽減されると認められる。
したがって,この月額合計2万8000円を養育費から控除すべきものである。
また,抗告人は,平成28年7月●●●日,Dと婚姻し,同日,同女の長男(16歳)と養子縁組を行い,上記長男に対する扶養義務を負担するに至った。これを前提として抗告人の未成年者に対する養育費の額を標準的算定方式により算定すると,月額4万4000円程度となる。」

2 「そうすると,当事者双方の生活状況等,本件記録から認められる諸般の事情を考慮し,上記学費や食費・光熱費の負担減(月額2万8000円)等を加味した養育費分担額は,平成27年8月から同年12月までは月額8万円,平成28年1月から同年3月までは6万5000円,同年4月から同年6月までは6万9000円,同年7月から未成年者の高校卒業が予想される平成31年3月までを4万8000円,平成31年4月から未成年者が満20歳に達する日の属する月までを4万4000円と定めることが相当である。」


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