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【東京家審平成20年3月・財産分与/婚姻費用】別居時の財産持ち出しがある場合の認定方法

1 「仮に相手方(夫)主張のように申立人(妻)による金融資産の持ち出しがあるとしても、それは離婚に伴う財産分与の中で決着を図るべき事柄である。

したがって、相手方は婚姻費用の分担義務を免れることはできず、その義務の内容についても「生活保持義務」であると考えるべきである。」

2 このように、別居時の財産の持ち出しは、原則として、婚姻費用等の算定に当たって考慮するのではなく、財産分与の審理に委ねることとされている。

ただし、財産を持ち出された上、婚姻費用を負担させられることが義務者にとって酷と思われる事案では、婚姻費用の算定において一定の考慮がされているものもある(下記参考事例参照)。

3 参考事例

権利者である申立人(抗告審相手方)が2子を監護中で年収約250万円、義務者である相手方(抗告審抗告人)が年収約434万円であり、権利者が別居時に共有財産約700万円を持ち出し、審判時点で約550万円が手元に残っているという事案において、標準算定方式どおりの婚姻費用分担を命じた原審判に対し、抗告審は、権利者が共有財産である預金を持ち出し、これを払い戻して生活費に充てることができる状態にあり、義務者もこれを容認しているにもかかわらず、さらに義務者に婚姻費用の分担を命じることは、義務者に酷な結果を招くとして、当分の間は持ち出した預金を婚姻費用に充当できるため、現時点においては、義務者には婚姻費用分担義務はないと判断して申立てを却下した例(札幌高決平成16年5月31日)


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