【東京地裁平成22年11月29日】会社分割に伴う事業名称続用における会社法22条1項の類推適用

「分割会社が経営する事業の名称をその事業主体を表示するものとして用いていた場合において,会社分割に伴いその事業が新設分割設立会社に承継され,新設分割設立会社がその事業の名称を引き続き使用しているときは,新設分割設立会社は,会社分割後遅滞なく債権者に債務引受けをしない旨の通知をしたなど免責を認めるべき特段の事情がない限り,会社法22条1項の類推適用により,分割会社が債権者に対して同事業により負担する債務を弁済する責任を負うと解される(最高裁判所平成20年6月10日裁判集民事228号195頁)。

本件において,被告クレープハウス・ユニは,被告ユニ・ピーアールがその事業主体を表示する名称として使用していた「クレープハウス・ユニ」を,そのホームページにおいて,その事業主体を表示するものとして用いており,被告ユニ・ピーアールから事業を承継して従業員等の労働関係もすべて承継していること(弁論の全趣旨),被告クレープハウス・ユニは,会社分割後遅滞なく債権者に債務引受けをしない旨の通知をしたなど免責を認めるべき特段の事情の主張立証もされていない被告クレープハウス・ユニが主張する,分割計画書の別紙承継権利義務明細表を本店に備え置いたという程度では,免責を認めるべき特段の事情とは到底いえない。)から,被告クレープハウス・ユニと被告ユニ・ピーアール間に会社法22条1項に定める事業の譲渡が存在したことは明らかである。

したがって,被告クレープハウス・ユニは,会社法22条1項の類推適用により,被告ユニ・ピーアールが事業によって生じた債務である本件貸金債務を弁済すべき責任を負う。」


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