【最判平成29年4月6日】家庭裁判所が民法941条1項の規定に基づき財産分離を命ずることができる場合

「民法941条1項の規定する財産分離の制度は,相続財産と相続人の固有財産とが混合することによって相続債権者又は受遺者(以下「相続債権者等」という。)がその債権の回収について不利益を被ることを防止するために,相続財産と相続人の固有財産とを分離して,相続債権者等が,相続財産について相続人の債権者に先立って弁済を受けることができるようにしたものである。

このような財産分離の制度の趣旨に照らせば,家庭裁判所は,相続人がその固有財産について債務超過の状態にあり又はそのような状態に陥るおそれがあることなどから,相続財産と相続人の固有財産とが混合することによって相続債権者等がその債権の全部又は一部の弁済を受けることが困難となるおそれがあると認められる場合に,民法941条1項の規定に基づき,財産分離を命ずることができるものと解するのが相当である。」

第941条(相続債権者又は受遺者の請求による財産分離)
相続債権者又は受遺者は、相続開始の時から三箇月以内に、相続人の財産の中から相続財産を分離することを家庭裁判所に請求することができる。相続財産が相続人の固有財産と混合しない間は、その期間の満了後も、同様とする
家庭裁判所が前項の請求によって財産分離を命じたときは、その請求をした者は、五日以内に、他の相続債権者及び受遺者に対し、財産分離の命令があったこと及び一定の期間内に配当加入の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。
前項の規定による公告は、官報に掲載してする。


パーマリンク

コメントは停止中です。

弁護士法人栗田勇法律事務所 〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町9-10NTビル301 TEL 054-271-2231 アクセスページへ ご相談のお申込に関するQ&A お問い合わせはこちら
営業エリア

静岡市葵区・駿河区・清水区、焼津市、藤枝市、島田市、
吉田町、牧之原市、御前崎市、菊川市、掛川市、袋井市、
磐田市、浜松市中区・東区・西区・南区・北区、湖西市、
富士市、富士宮市、裾野市、沼津市、御殿場市、三島市、
熱海市、伊豆の国市