【最判昭和57年3月4日】遺留分減殺請求権の行使の効果として生じた目的物の返還請求権等と民法1042条所定の消滅時効

1 「民法1031条所定の遺留分減殺請求権は形成権であつて、その行使により贈与又は遺贈は遺留分を侵害する限度において失効し、受贈者又は受遺者が取得した権利は右の限度で当然に遺留分権利者に帰属するものと解すべきものであることは、当裁判所の判例とするところであり(最高裁昭和41年7月14日第一小法廷判決、最高裁昭和51年8月30日第二小法廷判決)、したがつて、遺留分減殺請求に関する消滅時効について特別の定めをした同法1042条にいう「減殺の請求権」は、右の形成権である減殺請求権そのものを指し、右権利行使の効果として生じた法律関係に基づく目的物の返還請求権等をもこれに含ましめて同条所定の特別の消滅時効に服せしめることとしたものではない、と解するのが相当である。」

2 関連条文

民法1042条(減殺請求権の期間の制限)「減殺の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも、同様とする。」


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