【東京高判平成8年11月7日】保証債務は民法1029条の「債務」に含まれ、遺留分の基礎財産から控除されるか

1 「保証債務(連帯保証債務を含む)は、保証人において将来現実にその債務を履行するか否か不確実であるばかりでなく、保証人が複数存在する場合もあり、その場合は履行の額も主たる債務の額と同額であるとは限らず、仮に将来その債務を履行した場合であっても、その履行による出捐は、法律上は主たる債務者に対する求償権の行使によって返還を受けうるものであるから、主たる債務者が弁済不能の状態にあるため保証人がその債務を履行しなければならず、かつ、その履行による出捐を主たる債務者に求償しても返還を受けられる見込みがないような特段の事情が存在する場合でない限り、民法1029条所定の「債務」に含まれないものと解するのが相当である。

これを本件についてみるに、仮に花子が相続開始時において控訴人ら主張の連帯保証債務を負担していたとしても、当時、右の特段の事情が存在したことを認めるに足りる証拠は全くない。」

2 関連条文

民法1029条1項 「遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除して、これを算定する。」


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