【盛岡家一関支審平成4年10月6日】申立人の受けた生前贈与のうち、寄与に対する実質的対価と認められる部分については生計の資本ではないから、特別受益には当たらないが、その限度で寄与分は請求できないとして、寄与分の評価額から生前贈与の価額を控除して寄与分を評価した事例

1 「申立人は、Aが死亡してからほとんど一人で家業の農業に従事する一方工員として稼働して得る収入で被相続人及び家族の生活を支え、被相続人の妻が死亡してからは、老人性痴呆状態の被相続人の療養看護に勤めたもので、申立人の右貢献がなければ被相続人の財産は維持できなかったと認められ、申立人に特別の寄与があったというべきである。

しかるに、被相続人は、申立人の右貢献に対し心から感謝しそれに報いる気持ちで別紙贈与目録記載の生前贈与を行ったものと認めるのが相当であり、申立人が、被相続人から受けた右贈与は生計の資本ではないから特別受益には当たらないというべきである。」

2 「寄与分の制度は、相続財産の増加ないしは維持に特別の貢献があった相続人と他の共同相続人との実質的公平を図る制度であるから、寄与相続人が、被相続人から生前贈与を受ける等して寄与相当分が報われている場合は、その限度で寄与分の請求はできないというべきであるところ、前記認定の寄与分の評価額から申立人が被相続人から贈与を受けた価額を差し引いた632万1840円が、申立人が本件において寄与分として請求できる額というべきである。」


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