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【東京高判平成27年2月26日】約1年前の事故で併合14級後遺障害を残す32歳女子の本件事故での頸椎捻挫等の治療は1ヶ月の範囲で因果関係認定

1 1審(前橋地判平成26年10月8日)

原告は、本件事故前の交通事故により、頸部痛、頭痛、両上肢しびれ等につき14級9号、腰背部痛、右下肢痛につき14級9号、併合14級の認定を受けており、これらに対する治療が本件事故後も続いていたのであるから、本件事故との間の相当因果関係は、身体の異なる部位については否定され、同じ部位については限定されることとなる。

また、原告は、同年11月1日にD整骨院に通院し、施術録に、同日「自宅にて階段で段を踏み外し手を付き負傷」と記載され、以後平成24年1月30日まで(実日数42日)施術を受けていることからすると、原告が、B病院において、平成23年11月10日及び同月25日に受けた消炎鎮痛処理が本件事故と因果関係があるということはできない。

・・・そして、B病院は、整骨院に通ってもよいとしたにとどまり、原告に対し、医師による整骨院治療の指示があると認めるに足りる証拠はない

以上の事実からすると、・・・本件事故と因果関係があると認めることのできる治療あるいは施術は、B病院における平成23年10月28日までの治療に限られるといわざるを得ない。

原告は、本件事故と相当因果関係があるということのできない、右臀部挫傷、右肩関節捻挫、右手関節捻挫、顔面三叉神経疼痛等を本件事故に係る負傷として、半年もの長期間、多数回にわたり受診していたものであり、こうした原告が主張する禁反言の原則を採用することはできない。

2 控訴審(東京高判平成27年2月26日)

控訴人(原審原告)は、本件事故と整骨院での治療との間の相当因果関係を否定し、禁反言の原則を採用しなかった原判決の認定判断を誤りであると主張する。

しかし、控訴人は、前件事件に基づいて併合14級の後遺障害の等級認定を受けており、その認定に係る部位と同じ部位については、本件事故との間の相当因果関係の範囲が限定され、また、上記認定に係る部位とは異なる部位については、本件事故との間の相当因果関係を欠くものであるから、整骨院における治療・施術が直ちに本件事故と相当因果関係の範囲内の損害であるとはいえず、このことに加えて、整骨院での治療・施術がB病院の医師の具体的指示に基づくものであることを認めるに足りる証拠はなく(診療録に「整骨院OK いつもいっている整骨院OK」の記載があること及びそれに沿う控訴人の供述では認めるに足りない。)、整骨院での治療・施術の必要性・相当性に疑問が残ることにもかんがみると、これらの整骨院での治療・施術が本件事故と相当因果関係があるとはいえないとした原判決の認定判断に誤りがあるとは認められない。


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