Category Archives: 本の紹介

本の紹介1071 フォーカス!(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

タイトルのとおり、「フォーカス」することの重要性をこれでもかという程に説いています。

表紙には「『製品ラインの拡大』『経営の多角化』はやがて企業を滅ぼす!」と書かれています。

フォーカスせよ!ということです。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

この世には、万人にアピールする製品やサービスは存在しない。他人と違っていたいと思う人や、多数派が欲しがらないものを選ぼうとする人が必ずいる。・・・万人にアピールしようとするのは、ビジネスが陥る最大のミスのひとつである。自分の得意分野を確保し、それ以外のすべて排除してしまうのが正解だ。」(372頁)

さまざまな本で書かれていることではありますが、実践できる人、会社はそれほど多くありません。

勇気をもってターゲットを絞ることによって、サービス内容にエッジが生まれるのです。

なにごとも中途半端が一番よくありません。

万人から好かれようとする体質を脱することができるかが鍵です。

万人から好かれるなんてのは、完全に幻想です。

本の紹介1070 コロナショック・サバイバル(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。

まだまだ長引きそうなコロナショックをいかにサバイブするのか。

暴風雨の中、いかに船を転覆、沈没させないで乗り切るかが書かれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

一般社員からの目や人望を気にして、急に社員食堂で食事を始めたり、現場社員との車座行脚を始めたり、電車で通勤したりする経営者はヤバい。会社や事業の生死がかかっている、自分や家族の生活や人生がかかっている時に、社員は経営者が『いい人』かどうか、『人望』があるかどうかに関心なんて持っていない。この窮地をリアルに脱する的確な判断力、行動力、胆力のありそうな人物についていくものだ。」(62頁)

ですって(笑)

まあ確かに「いい人」で「人望」があっても、船を沈没させては船員としては元も子もありません。

波が穏やかなときは、誰でも船長は務まります。

荒波のときこそ、船長の舵取りにかかっているのです。

まさに的確な判断力、行動力、胆力が試されていると言えます。

本の紹介1069 ポートフォリオワーカー(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

サブタイトルは「『副業より複業』で幸せなお金持ちになる方法」です。

複数の仕事をしている著者が複数の収入源を持つメリットを説いています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・では、なぜ彼らはすぐに行動できるのでしょうか。それは、過去に、失敗を恐れずたくさんのことにチャレンジしたおかげで、膨大な失敗のデータベースと自信を得ているからです。過去の経験に基づいて『やるべきかどうか』と『やった場合の勝算』、そして『失敗したときのダメージ』を瞬時に判断できるからです。」(79頁)

瞬時かどうかはさておき、これらのことを意識、無意識問わず、比較的速やかにやるわけです。

決断力がないと、ここで右往左往します。

取れるリスクならどんどん取って挑戦すればいいのです。

10打数10安打を狙おうとするから、バットを振っていいのか悩むのです。

バットを振らないとヒットは打てません。

本の紹介1068 おもてなし幻想(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

サブタイトルは、「デジタル時代の顧客満足と収益の関係」です。

タイトルからわかるとおり、必要以上のおもてなしは収益につながらないから意味がない、という内容です。

おもてなしをすればするほどCSが上がると思われがちがちですが、実際は効果なしとのことです(笑)

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・あなたの業界でも同じような悪習がないだろうか?もしあるなら、より一層のおもてなしを積み重ねていくのではなく、どれだけ顧客の足元から不便を取り除けるか?それに目を向けなければ、『おもてなし日本』は、私たちの意図とは逆に、顧客の流出を加速させてしまうことになりかねない。」(11頁)

サービスが「お・も・て・な・し」ではなく「お・せ・っ・か・い」ではないかと考え直すいい機会ですね。

おもてなしを得意とする国ですが、この本では、それらはCSにはほとんどつながっていないということが説かれています。

自分が顧客の立場であればわかることが、いざサービスを提供する側にまわると空回りしてしまうのはよくあることです。

一度、サービスの「あ・た・り・ま・え」を見直してみてもいいかもしれませんね。

本の紹介1067 儲かる10億円ヒット商品をつくる!(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れさまでした。

今日は本の紹介です。

マーケティングとブランディングに関する本です。

さまざまな例を挙げて、やるべきこと、やってはいけないことが説かれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

大切なことは『何をもって記憶されたいか』です。この問いかけこそが、業界やカテゴリーにおいて記憶される企業となり、繁栄していくのです。つまり、何屋かわからない『よろず屋』がいくら商品やサービスを提供しても、誰の記憶にも残りません。」(128頁)

前回の本の紹介で書いた内容と完全に重なりますね。

「よろず屋」ではそのお店を選ぶ「何か」がないのです。

顧客に「何をもって記憶されたいか」を突き詰め、それを「わかりやすく示す」ことが大切です。

あれもこれもと要素を増やせば増やすほど「よろず屋」に近づいていき、何が売りなのかわからなくなるのです。

なんでもできるからといって、「なんでもできます」とアピールする必要はありません。

本の紹介1066 「なぜか売れる」の公式(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

まさにタイトルのとおりの内容です。

なぜ『あれ』は売れるのに、『これ』は売れないのだろう。どうすれば、売れる商品、売れる店を生み出せるのだろう」(6頁)

この問いに対するヒントが書かれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

顧客は、商品を選ぶとき、ロジカルに考えてはいません。『みんなが行っているからスタバにしよう』『CMでやっていたからコンビニにしてみよう』・・・。わかりやすいほうを選んでしまうものです。・・・自分の強み、自分の信条から外れたことはしないことです。自分がブレてしまうと、それまで贔屓にしてくれていた大事な顧客も、混乱してしまうからです。」(66頁)

そう。みんな「なんとなく」選んでいるにすぎません。

多くの人は論理ではなく感情で判断しますので、「なんか好き」というファジーな感情を否定してはいけません。

サービスの特徴を他の類似サービスと比較して、できるだけわかりやすく示すことが大切です。

あれもこれもとサービスの特徴を並べれば並べるほど、どんどんわかりにくくなり、選ばれにくくなります。

本の紹介1065 「無理」の構造(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう!

今日は本の紹介です。

サブタイトルは「この世の理不尽さを可視化する」です。

帯には「理不尽なのは『世の中』ではなく『私たちの頭の中』である。」とも書かれています。

世の中に理不尽を感じる人は、きっとこの本を読んでもその感情は消えません(笑)

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

人間社会の日常に関わる事象については、いつまでたっても同じ過ちが繰り返され、『無駄な努力と抵抗』が永遠に続いているようにも見えます。『歴史から学べ』とはよく言われることですが、私たちが歴史から学べることが一つあるとすれば、それは『歴史からは何も学べない』ということかも知れません。逆に言えば人間は自らの一生の中で数々の失敗と『無駄な努力と抵抗』を直接的に重ねることでのみ賢くなっていけるのかもしれません。」(147~148頁)

労務管理の世界でも同じことがいえます。

典型例は、管理監督者性と固定残業制度です。

判例により要件が明確にされて以降も、多くの会社がいまだに同じ過ちを繰り返し続けております。

歴史から学べるかどうかは、すなわち、モノを知る環境に身を置いているか否かの違いにつきます。

すべての分野を自ら勉強することはほぼ不可能です。

だからこそその道の専門家をブレーンに置き、レクチャーを受けられる環境に身を置くのです。

これができれば、少なくとも「不必要な失敗」の多くは避けることができます。

本の紹介1064 ゼロからつくるビジネスモデル(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

500頁を超える大作ですが、非常に読みやすいです。

ビジネスモデルを考える上での基本的姿勢がよくわかります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

人間が口にする言葉の中に盗作でないことが存在するとでもいうのか!(小説家マーク・トウェイン」(120頁)

いずれも、その業界を代表し、イノベーションの象徴とされる企業ですが、異国、異業種、過去のものを上手に模倣しています。独創的ともいえるこれらのビジネスモデルは、必ずしもゼロから生み出されたものではないのです。思いもよらない『お手本』を見つけ出し、創造的に模倣することで生まれたのです。」(121~122頁)

ここに書かれていることこそまさにずっと前から言われ続けていることで、いわば「模倣」なのです。

1から10まで前代未聞で完全にオリジナルなものなんて存在しませんし、そんなものを発明しなくてもビジネスはできます。

いかにうまく模倣し、形を変え、見せ方(魅せ方)を工夫できるかこそがキモです。

業種を問わず、うまくいっていることには必ず理由があります。

ものまね芸人の方が本人のエッセンスを上手に抜き取り、特徴を誇張して再現するというあの過程はまさにビジネスモデルを生み出す過程と同じことです。

本の紹介1063 働き方5.0(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう!

今日は本の紹介です。

表紙には「『社会の前提』は覆された。新たな世界の景色と展望を共有したい」と書かれています。

著者がこれからの時代をどう見ているのかがとてもよくわかります。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

他人にはコピーできない暗黙知を自分の中に貯めていくことが大事。いまはインターネットで一瞬にして情報がシェアされ、世界中に拡散していく時代ですが、そういう誰でも知っている情報をたくさん持っていることには何の価値もありません。」(94頁)

クイズ王のように大量の知識を暗記していても、「ネット調べれば載ってるじゃん」という話です。

いかにネットで調べても載っていない「暗黙知」を蓄積していくかがとても重要なのです。

場数を踏まないとわからないことやモノの見方・考え方といった切り口こそが他との違いになります。

変化の激しい時代だからこそ、ますますこのような力が重宝されるようになるのです。

本の紹介1062 社会を変えるアイデアの見つけ方(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

著者は、「空調服」を開発、製造した株式会社空調服(!)の社長です。

タイトルの通り、アイデアをいかにして見つけるのかについて実体験に基づき書かれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

こういった思い込みに気づかせてくれるのが、自分ではない誰かとのコミュニケーションです。調べて得た知識は信じてしまったとき、それを検証して指摘してくれる他者の存在は貴重です。人は自分が間違っていることには気づくことができません。」(106頁)

まあそうですね。

信用している人とのやりとりによる検証は極めて重要です。

ここで陥りがちなのは、多数決で決めるがごとく大勢の人に意見を聞きまわるという愚策です。

意見を聞かれる側も迷惑ですし、そもそも判断のしかたが間違っています。

決断力のない方に限って、このような行動をしてしまうので、判断は遅いわ、間違っているわという感じになってしまうので気を付けましょう。

詰まるところ、思考と行動の習慣の違いにより結論が決まるということです。