Daily Archives: 2013年12月19日

有期労働契約44(北港観光バス(雇止め)事件)

おはようございます。

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←先日、竜南の「Aigre Doux:ce」(エーグル・ドゥース)にランチを食べに行ってきました。

お店はマダムで満席でした。

生まれかわったら、マダムになりたいです。

写真は、「仏産鴨のロースト」です。

お肉がとてもやわらかくて、絶品です。

今日は、午前中は、労働事件の裁判が1件入っています。

午後は、離婚調停が2件入っています。

夜は、ラジオの打合せと裁判の打合せが入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、高齢と糖尿病を理由とする再雇用更新拒否(雇止め)に関する裁判例を見てみましょう。

北港観光バス(雇止め)事件(大阪地裁平成25年1月18日・労判1078号88頁)

【事案の概要】

本件は、Y社が、Xとの間の期間の定めのある雇用契約を更新せずに雇止めにしたことから、Xが、Y社に対し、当該雇止めは不当労働行為に当たり、解雇権濫用法理の類推適用により無効であるとして、雇用契約上の権利を有する地位があることの確認ならびに雇止め後の賃金および慰謝料の支払いを求めた事案である。

【裁判所の判断】

雇止めは無効

【判例のポイント】

1 雇用契約書及び就業規則上は、Y社では定年を60歳とし、65歳までは再雇用制度を採用しているが、雇用契約書上は65歳以上の、就業規則上は65歳を超える従業員については個別に判断するものとされている。そうすると、65歳を超える従業員については、雇用継続への合理的期待がないとみる余地もないとはいえない
しかし、Xは、Y社との間で平成13年ころ雇用契約を締結したが、契約当初は雇用契約書が作成されておらず、その後、遅くとも平成16年ころから契約書を作成するようになったものの、当初、契約書の表題は業務請負契約書となっていたことが認められ、XとY社との間で雇用契約が締結された当時は、雇用期間について明確な合意がなされていたとはいい難い
その後、65歳以上の従業員の雇用を個別に判断する旨の記載のある雇用契約書が作成されるようになったが、実際の運用をみると、65歳を超える運転手も相当数の者が契約を更新されており、本件雇止めが行われた平成22年9月20日当時で、A営業所の従業員の約16%、平成23年1月1日当時でも約10%が65歳以上であったことが認められるX自身も、平成19年2月16日に65歳に達した後も複数回の契約更新を経ていることも併せ考えると、Xが、平成22年9月20日の時点で、雇用継続に対する期待を抱くことは客観的にみて合理的である
よって、本件雇止めに合理的理由がない場合には、本件雇止めは無効というべきである。

2 ・・・以上のとおり、Xの体力、健康状態が業務に耐えられない状況にあったとは認められず、高齢運転手を減少させるというY社の方針は、それだけでは本件雇止めの合理的理由とはなり得ないことからすると、本件雇止めは無効というべきであり、XとY社との間の雇用契約は、従前と同様の条件で更新されたとみるのが相当である。

3 本件雇止め自体は、契約期間が満了した労働者と新たに契約を結ばないということにすぎず、何らかの積極的な行為を伴うものではなく、また、仮に無効な雇止めがなされた場合でも、そのことが訴訟によって明らかとなり、未払賃金が支払われれば、当該労働者の損害は填補されるといえるから、無効な雇止めがなされたからといって、そのことが当然に慰謝料を生じさせるような不法行為に該当することになるわけではない。

契約書の記載内容から形式的に判断するのではなく、本件のように、実際の運用から判断するという手法は、多くの労働事件でとられているものです。

形だけ整えればよいという甘い考えは通用しないというわけですね。