Monthly Archives: 11月 2019

セクハラ・パワハラ57(学校法人工学院大学事件)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

94日目の栗坊トマト。 3つのトマトが赤くなっています。そろろそ食べますかね。

今日は、ハラスメントを理由とする減給処分の有効性に関する裁判例を見てみましょう。

学校法人工学院大学事件(東京地裁令和元年5月29日・労判ジャーナル42頁)

【事案の概要】

本件は、Y社が設置するY大学の准教授が、Y社から、減給の懲戒処分を受けたことから、同処分が無効であると主張して、その旨の確認を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 本件懲戒処分の対象としての准教授の行為は、2名の女子学生に対し、性的な嫌悪感を抱かせる表現をしたり、指導等を施す立場にあることを背景に、交友関係に過度に干渉し、あるいは二人きりでの食事を求めるなどし、さらには再試験に関して便宜を図ろうとするなどしたものであって、指導の目的という側面が皆無ではないものもあるとはいえ、総じて、不見識であったり、手法として甚だ不適切な行為であったといわざるを得ず、そして、そうした准教授の所為の結果、2名の女子学生は困惑したり、不快の念を訴えて、その就学にも支障を来したとしてハラスメント申立てに至っているところであって、その被害についても軽視できないものがあり、准教授のかかる行為は、学校法人が、人権侵害のない快適な教育・研究環境作りを推進する観点から本件防止規程や本件行動規範を制定してハラスメント防止に取り組んできた努力を損ないかねないものであったといわざるを得ず、准教授は、学校法人による弁解の手続においても、反省の情に薄いところがあったと評価せざるを得ず戒告に次ぐ懲戒処分である減給程度の懲戒処分をもって臨んだからといって、これが重すぎて相当性を欠くということはできないから、本件懲戒処分が、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合に当たるとはいえず、本件懲戒処分は有効と認められる。

ハラスメント事案では、懲戒処分の選択をする際、相当性要件に配慮して決定しなければなりません。

特に懲戒解雇を選択しようとする場合には、その後の訴訟リスクの検討が欠かせません。

本の紹介980(あなたはあなたが使っている言葉でできている)

おはようございます。 

今日は本の紹介です。

まさにタイトルのとおりですね。

日頃、ポジティブな言葉を発しているということはすなわちポジティブな思考をしているということです。

その逆もまたしかり。

「できる」と言えばできる。「できない」と言えばできないのです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

あなたの人生の道行きを決めているのは、そうした心の奥深くにある隠れた思考だ。脳はその道を行けとせっつくが、その道とあなたが意識的に選んだ道は必ずしも一致しない。
収入が増えそうな気がしない。体重が減りそうな気がしない。それはもしかしたら、無意識の隠れた考え方の影響かもしれない。その思考が、自分は経済的にこの階級に属すべきだ、あるいは自分の体型はこの程度だと自動的に決めつけ、その快適このうえない場所にとどまれる行動を取らせているのかもしれない。」(63~64頁)

言うまでもなく思考は行動に表れます。

例えば、時間を大切にしている人は、無駄な会議には出ません。

人によって大切にしているものが違いますので、一概には言えませんが、自分が大切にしているものを大切にすることがとても大切です。

ただなんとなく流されるままに生きていると、気が付いたら死んでいます。

人生は本当に短いです。あっという間に終わります。

だからこそ何を大切にするか、その思考こそが人生を決めるのだと確信しています。

労働時間56(長崎市立病院事件)

おはようございます。
92日目の栗坊トマト。 もう食べてもいいですかね?

今日は、抄読会、学会への参加及び自主的研さんが労働時間に当たらないとされた裁判例を見てみましょう。

長崎市立病院事件(長崎地裁令和元年5月27日・労経速2389号3頁)

【事案の概要】
(1) 第1事件
 Y社が開設するY1において、心臓血管内科医として勤務していた亡H(以下「H」という。)の妻である原告A並びにHの子である原告B及び原告Cが、Hが被告病院において時間外労働をしたにもかかわらず、割増賃金が一部未払であるとして、Y社に対し、次の各金員のうち原告Aらが各法定相続分(原告Aにつき2分の1、原告B及び原告Cにつき各4分の1)により相続した金額の支払を求める事案である。
ア(ア) Hと被告の労働契約に基づく平成26年4月1日から同年12月17日までの未払割増賃金848万4715円
 (イ) 上記(ア)の金員に対する各支払期日の翌日から退職日である平成26年12月18日まで民法所定の年5分の割合による確定遅延損害金16万4331円
 (ウ) 上記(ア)の金員に対する退職日の翌日である平成26年12月19日から支払済みまで賃金の支払確保等に関する法律所定の年14.6%の割合による遅延損害金
イ 労働基準法114条に基づく付加金782万8424円及びこれに対する本判決確定の日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金(以下、省略)

【裁判所の判断】

一部認容

【判例のポイント】

1 Hは、平日の所定労働時間外や、当直業務や拘束業務がない所定休日においても、担当の入院患者の診察や、容体急変への対応など、その時々の業務上の必要に応じて通常業務に従事していたと認められ、また、拘束業務中に来院要請を受けた場合にはこれに応じて緊急カテーテル手術を行うなどしており、このような通常業務に従事した時間は原則として労働時間に該当する。もっとも、Hは、他の心臓血管内科医が行うカテーテル治療の見学を自主的に行っていたと認められるところ、所定労働時間外に行われた5時間39分の自主的見学時間については、被告の指揮命令に基づく労働であるとはいえないから、労働時間には該当しないといえる。

2 Hは、当直業務に従事していた。Y病院は、24時間態勢で高度な循環器医療を提供することを診療方針としており、当直医は、当直室において待機して仮眠をとることもできるが、心臓疾患の救急患者が来院するなどした場合には速やかに対応を行うことが義務づけられており、現に、当直医の平均仮眠時間は3時間ないし6時間程度であると認められることに照らせば、仮眠時間も含めて当直業務中に労働から離れることが保障されていたとはいえず、当直業務は、全体として手待時間を含む労働時間に該当するというべきである。

3 看護師勉強会、救命士勉強会及び症例検討会については、心臓血管内科の主任診療部長であるIが心臓血管内科医らに対し、講義や発表の担当を行うよう打診し、あるいは割振りを行っていたと認められ、心臓血管内科の若手医師であるHにとっては、その講義の担当や、発表の担当を断ることが困難であったことからすれば、これらを担当するように上司から指示されていたものと評価することができる。そして、その内容も、看護師勉強会については新たに心臓血管内科に配属となった看護師に対する教育を内容とするものであり、救命士勉強会及び症例検討会は、心臓血管内科で扱われた症例を前提とした意見交換や知識の共有を目的とするものであるから、いずれも心臓血管内科における通常業務との関連性が認められる。そうすると、看護師勉強会の講義時間及びその準備時間、救命士勉強会及び症例検討会の発表時間や準備時間については、使用者の指揮命令下にある労務提供と評価することができ、労働時間に該当するというべきである。

4 Hは、派遣講義の講師を担当していたところ、派遣講義については、Y病院長の指示により派遣されるものであることからすれば、労働時間に該当するというべきである。もっとも、Hは、長崎市医師会看護専門学校から派遣講義に対する対価として相応の講師料を受領していたと認められるから、派遣講義の準備や生徒に対する試験の採点などの業務に要する時間は、業務起因性を判断するに当たっての労働時間には該当するが、割増賃金の清算の対象となる労働時間とはならない

5 Hは、就労期間中に、Y病院での抄読会に参加し、また学会発表を行うなどし、さらに、Y病院内で自主的な研さん活動を日常的に行っていたと認められる。
 抄読会については、通常業務が繁忙である場合には中止となることも多かったと認められ、その内容も英語の論文の要旨を発表するというもので、心臓血管内科における症例についての検討等を内容とする救命士勉強会及び症例検討会と比較すると、業務との関連性が強いとは認められず、自主的な研さんの色合いが強かったと推認されるから、抄読会の準備時間が労働時間に該当するとはいえない。また、学会への参加についても、IがHに対して学会への参加を提案し、これにHが応じたということがあったと認められるものの、Hはカテーテル治療の習熟に熱心に取り組んでおり、知識の習得に積極的であったといえることに照らせば、学会への参加は自主的研さんの範疇に入るものといえ、学会への参加やその準備に要した時間は労働時間とはいえない。その他、Hは、被告病院滞在中に、自身の担当する患者の疾患や治療方法に関する文献の調査だけでなく、自身の専門分野やこれに関係する分野に係る疾患や治療方法等に関する文献の調査を行うなどし、自己研さんを行っていたところ、自身の担当する患者の疾患や治療法に関する文献の調査は労働時間に該当するが、他方、自身の専門分野やこれに関係する分野に係る疾患や治療方法に関する文献の調査に関しては、この部分に要した時間を労働時間と認めることはできない

拘束時間の長い職業について労基法を原則通り適用するとこのような結果となってしまいます。

難しい問題です。

本の紹介979(堀江貴文のゼロをイチにするすごいプレゼン)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

堀江さんとしては珍しいハウツー系の本です。

15分で読めますので、プレゼンをやる機会がある人は一読しておきましょう。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

原稿をひたすら読み上げるだけ、というのは最低愛悪のプレゼンだ。これはもはや、『プレゼン』というスタイルを採用する必要がないので論外。すぐにでもプレゼンを中止して、原稿をメールで一斉送信すればいい。そもそも、時間をかけて話を聞いてくれている相手に失礼すぎる。・・・僕は基本的に原稿なんて用意しない。その場で出てくる言葉やリアル感がなければ『リアルの場』でプレゼンする必要なんてないと思っているからだ。」(63~64頁)

私もかなりセミナーをやるほうだと思いますが、スクリーンに映し出されている文字を読み上げることはほとんどありません。

画面に映っているそれは、セミナー開始前に紙媒体で受講者に渡されているので、わざわざ読み上げるまでもないからです。

むしろそこに書かれていないことをどれだけ話すかを意識しています。

そうじゃないと聞いている側は眠くなりますし、時間がもったいないです(資料だけもらって帰れば足りる)。

セミナーはどこまで行っても臨場感が命なのです。

解雇313(北海道社会事業協会事件)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

90日目の栗坊トマト。3か月でこんな感じです。

今日は、HIV感染不告知を理由とする採用内定取消しと当該情報の目的外使用の違法性に関する裁判例を見てみましょう。

北海道社会事業協会事件(札幌地裁令和元年9月17日・ジュリ1538号4頁)

【事案の概要】

本件はヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しているXが、北海道内において病院を経営するY社の求人に応募し内定を得たものの、その後Y社から内定を取り消されたことをめぐり、①この内定取消しは違法である、②Y社が上記病院の保有していたXに関する医療情報を目的外利用したことはプライバシー侵害に当たると主張して、不法行為に基づき、330万円の損害賠償+遅延損害金の支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

Y社は、Xに対し、165万円+遅延損害金を支払え。

【判例のポイント】

1 HIVに感染しているという情報は、極めて秘密性が高く、その取扱いには極めて慎重な配慮が必要であるのに対し、HIV感染者の就労による他者への感染の危険性は、ほぼ皆無といってよい。そうすると、そもそも事業者が採用に当たって応募者に無断でHIV検査をすることはもちろんのこと、応募者に対しHIV感染の有無を確認することですら、HIV抗体検査陰性証明が必要な外国での勤務が予定されているなど特段の事情のない限り、許されないというべきである。
本件では、上記特段の事情は認められないのであって、Y社病院がXにHIV感染の有無を確認することは、本来許されないものであった。そうだとすると、Xが平成30年1月12日にY社病院総務課職員から持病について質問された際にHIV感染の事実を否定したとしても、それは自らの身を守るためにやむを得ず虚偽の発言に及んだものとみるべきであって、今もなおHIV感染者に対する差別や偏見が解消されていない我が国の社会状況をも併せ考慮すると、これをもってXを非難することはできない

2 確かに、本件ガイドラインにおいても、通常の勤務において業務上血液等に接触する危険性が高い医療機関においては、別途配慮が必要であるとされているところである。
しかしながら、HIV感染の事実は取扱いに極めて慎重な配慮を要する情報であるから、そのような医療機関においても、HIV感染の有無に関する無差別的な情報の取得が許容されるものではない。そして、医療機関においては、血液を介した感染の予防対策を取るべき病原体はHIVに限られないのであるから、Y社病院においてもHIVを含めた感染一般に対する対策を講じる必要があり、かつ、それで足りるというべきである。
現に、医療機関の参考のために作成された本件手引きにおいても、HIV感染について他の感染症とは異なる特別な対応をすべきことが提唱されているわけではなく、「職業感染対策」として、B型肝炎、C型肝炎等の感染症と並んでHIV感染対策に特化した記述がわずかに存するのみである。そうすると、医療機関といえども、殊更従業員のHIV感染の有無を確認する必要はないばかりか、そのような確認を行うことは、前記特段の事情のない限り、許されないというべきである。
ましてや、Xは、社会福祉士として稼働することが予定されていたのであって、医師や看護師と比較すれば血液を介して他者にHIVが感染する危険性は圧倒的に低いと考えられるし、Xが患者等から暴力を受けたとしても、Xが大量出血しその血液が周囲の者の創傷等を通じて体内に偶然に入り込むなどといった極めて例外的な場合でもない限り、これが原因で他者にHIVが感染することは想定し難いというべきである。
したがって、上記主張はいずれも失当である。そして、Y社病院に前記特段の事情があったとは認められないから、Y社病院が医療機関であることをもって、Xに対しHIV感染の有無を確認することが正当化されるものではない。

センシティブ情報に関する取扱いについて参考になる裁判例ですね。

本の紹介978(編集思考)

おはようございます。 今週も一週間お疲れさまでした。

今日は本の紹介です。

NewsPicks Studios CEOの佐々木さんの本です。

異質なモノをかけ合わせ、新たなビジネスを生み出す

モノがあふれた時代 ビジネスには、『編集』が必要だ。

だからこそ「編集思考」が大切なんだと説いています。

さて、この本で「いいね!」思ったのはこちら。

商品やサービスの開発では、とりわけ『編集』が欠かせません。あらゆる分野で価格や機能の競争は行きつくところまで行っています。現代は、『組み合わせでしか新しいものは生まれない』と言っても過言ではありません。」(45頁)

これ自体はかなり前から言われていることです。

何と何を掛け合わせるのか。

それが単なる売り手側の自己満足になっていないか。

いきなり成功することを考えず、考えられる組み合わせを実験してみる。

これらの視点を持ってあきらめずにやっていれば、そのうち、いくつか芽が出ます。

芽が出る前に水をあげなくなるので枯れてしまうのです。

不当労働行為229(ほうびほか1社事件)

おはようございます。

87日目の栗坊トマト。完全なるトマトです!

今日は、労組の団交申入れに対し、取締役が組合員と直接面談し、労組からの脱退を勧奨し労組を誹謗中傷する発言を行ったことが不当労働行為とされた事案を見てみましょう。

ほうびほか1社事件(神奈川県労委平成31年1月11日・労判1205号93頁)

【事案の概要】

本件は、労組の団交申入れに対し、取締役が組合員と直接面談し、労組からの脱退を勧奨し労組を誹謗中傷する発言を行ったことが不当労働行為にあたるかが争われた事案である。

【労働委員会の判断】

不当労働行為にあたる

【命令のポイント】

1 Y社の取締役であったAがXと連絡を取り、同人との間で行った面談及び同面談でのXに対するAの発言内容は、組合の運営や組合活動を阻害するおそれのあるものであるから、組合の運営に対する支配介入に当たる

2 Z社は、実質的にY社と同一であり、労使関係においてもY社の地位を承継しているとみることができ、Z社は、Xとの関係において、労組法第7条の「使用者」に当たる。
Y社の取締役であり、Z社の従業員でもあるAがY社及びZ社の両社の立場でXと接していたとみることができること、Z社が実質的にY社との一体性を有するほか、労使関係においてもY社の地位を承継していることからすると、AがXに対して直接交渉を行ったこと及び同交渉におけるYの発言内容等は、組合の運営に対する支配介入に当たる。

上記命令のポイント1は、基本中の基本ですので、使用者としては理解しておかなければなりません。

本の紹介977(中田式ウルトラ・メンタル教本)

おはようございます。

今日は本の紹介です。

サブタイトルは、「好きに生きるための『やらないこと』リスト41」です。

考え方が似ていておもしろいです。

今の時代は、本当にいい時代だなあと思います。

自分でがんじがらめにしない限り、今の時代は自分の好きなように生きられますからね。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

モノを持ち続けるのは生存するための本能的な行為です。ただ、現代の生き方として、所有し、蓄えることにいったいどれだけメリットがあるかは疑問です。とくにそれがその人を縛ることになりかねないからです。モノにとらわれ、失うことを恐れる。それはずいぶん不自由な環境に自分を追い込んでいるようなものです。・・・所有欲を捨てれば、現代人の悩みの大半は解消されるのではないかとすら思っています。」(92頁)

全く同感。

所有欲については、これまでも何度か書いてきましたのでもうあまり書くことがありません(笑)

所有欲がないというのは、モノを欲しいと思わないということを超えて、できるだけモノを持ちたくないという意味も含みます。

極力、所有する「モノ」を減らしたいのです。

いつも言うことですが、決して誰にもこのような思想を押し付けるつもりはありません。

人それぞれ幸せと感じる生き方をすればいいだけのことです。

幸せは人それぞれ違うというだけのことです。

不当労働行為228(公文教育研究会事件)

おはようございます。

85日目の栗坊トマト。葉っぱが元気ないですが、実はどんどん大きくなっております。

今日は、会社とフランチャイズ契約を締結して公文式教室を開設し、生徒指導に当たる教室指導者の労組法上の労働者性が争われた事案を見てみましょう。

公文教育研究会事件(東京都労委令和元年5月28日・労判1207号89頁)

【事案の概要】

本件は、会社とフランチャイズ契約を締結して公文式教室を開設し、生徒指導に当たる教室指導者の労組法上の労働者性が争われた事案である。

【労働委員会の判断】

労組法上の労働者性を肯定

【命令のポイント】

1 労働組合法上の労働者に当たるか否かについては、契約の名称等の形式のみにとらわれることなく、その実態に即して客観的に判断する必要がある。確かに、一般に、フランチャイズ契約には、いわゆるライセンス契約としての側面があることは否定し難く、また、フランチャイジーが会社とは別個の事業者とされていることからすると、フランチャイジーがフランチャイザーに対して労務を供給することがその契約上当然に予定されているとはいえない。
しかし、本件契約は、教室指導者本人の労務供給が前提となっているということができるし、実態としても、教室指導者は、本人労働力を供給して生徒の指導を行っているというべきである。また、会社と本件契約を締結するのは、教室指導者個人のみであり、本件契約を締結し、法人が本件契約に基づいて公文式教室を運営する例はない。これらの事情からすると、本件において、会社と教室指導者との関係を実質的にみた場合、教室指導者自身が会社の事業のために労務を供給していると評価できる可能性がある

2 ・・・したがって、上記の点を踏まえつつ、教室指導者が労働組合法上の労働者に当たるか否かについては、労働組合法の趣旨及び性格に照らし、会社と教室指導者との間の関係において、労務供給関係と評価できる実態があるかという点も含めて検討し、ア)事業組織への組入れ、イ)契約内容の一方的・定型的決定、ウ)報酬の労務対価性、エ)業務の依頼に応ずべき関係、オ)広い意味での指揮監督下の労務提供、一定の時間的場所的拘束、カ)顕著な事業者性等の諸事情があるか否かを総合的に考慮して判断すべきである。これらの事情を総合的に勘案すれば、本件における教育指導者は、会社との関係において労働組合法上の労働者に当たると解するのが相当である。

コンビニの例同様、FCでも労組法上の労働者性が肯定される場合がありますので注意が必要です。

本の紹介976(1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。

著者の調査結果がまとめられている本です。

当然のことですが、この本を読んでも、億万長者にはなりません(笑)

行動しなければ人生は永遠に変わりません。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

誰の助けも借りずに成功する人はまずいない。どれだけ才能があろうとも、個人が集まっただけではチームとは言えない。ラインマンがチャンスを切り開いてくれなかったら、ランニングバックはタッチダウンを奪うことはできないのだ。資産を形成することは、それとよく似ている。誰の力も借りずに自分の力だけで成功を収めたという富豪には、私はまだ一人としてお目にかかったことがない。」(64~65頁)

個人投資家等の例外を除いて、通常は、チームで仕事をすることになります。

ラグビーの例を出すまでもなく、チームプレーがいかに機能するかが勝敗を決します。

スタープレーヤーが1人いたとしても、多くの場合、チームとしては機能しません。

スポーツも仕事も同じことです。

個々のプレーヤーが力を発揮できる環境を整えることが監督の仕事になります。