【離婚㉓】裁判で慰謝料請求をする場合のポイントは?

裁判で慰謝料請求をする場合、どのような点がポイントとなるのでしょうか?

まず、慰謝料はどのような場合に請求できるかについては、【離婚⑨】をご参照ください。
また、慰謝料の額はどのように決まるのかという点については、【離婚⑩】をご参照ください。
裁判で慰謝料請求をする場合のポイントは以下のとおりです。
まず、精神的苦痛を被ったということを裁判官に理解してもらう必要があります。
そもそも、精神的苦痛とは被害者の感情の問題であるため、本質的には極めて主観的な事柄です。
しかし、裁判において、単に「苦しかった」「辛かった」という供述をするだけでは、裁判官を説得することはできません。
裁判では、誰がその状況に置かれても精神的苦痛を感じるに違いないという心証を裁判所に与えるような客観的・外形的事実を主張・立証していくことが必要です
慰謝料の金額は、最終的には、裁判所の裁量的判断に委ねられます。
この判断要素の中には、財産分与額、養育費、被害者・加害者の経済力、各当事者の法定での態度まであらゆる事情が入ってきます。
少しでも高額な慰謝料額を認めてほしい場合には、類似の事案で高額な慰謝料額を認めた裁判例等を示すなどの工夫が必要になってきます。