競業避止義務21(デジタルパワーステーション事件)

おはようございます。

今日は、競業避止合意に基づく競業行為差止等請求に関する裁判例を見てみましょう。

デジタルパワーステーション事件(東京地裁平成28年12月19日・労判ジャーナル61号21頁)

【事案の概要】

本件は、Y社が、元従業員Xらとの間の競業避止合意に基づき、同人らに対し、A社において使用人として稼働することの禁止を求めるとともに、上記合意における競業避止義務の不履行に基づき損害金約141万円等の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 Y社は、アダルトゲームのパッケージやキャラクターグッズの企画・製造・販売業という特殊な業界において、顧客であるゲームソフト会社との間で、受注生産しているところ、退職者に競業避止義務を負わせることにより、顧客や取引先、各種商品の仕様や製造単価などの内部情報の無断利用ないし流出を防ぎ、既存顧客を維持するなどの利益確保の必要性は認めることができ、また、Xらと顧客らとの間には強固な人的関係があり、Xらが退職後に競業行為を行うことにより、Y社に不利益が生じるおそれも大きいものと窺えるが、本件合意は、Xらに対し、退職後3年間という比較的長期にわたり、地域的な制限もなく、競合企業に雇用されたり、競合事業を企業したり、競業行為を行うこと、Y社の顧客と交渉したり、受注することを広範囲に禁止するものであり、Xらの職業選択又は営業の自由に対する制約が大きいにもかかわらず、これに対する代替措置は何ら講じられていないこと等から、本件合意は、合理的な制限の範囲を超えるものであり、Xらの職業選択又は営業の事由を不当に侵害するものであるから、公序良俗に反し無効である。

よく見かける競業避止に関する裁判例です。

この分野の裁判は、多くの場合、会社側に不利な結論で終わります。

納得はしづらいと思いますが、これが現実です。

訴訟の是非を含め、対応方法については事前に顧問弁護士に相談しましょう。