Author Archives: 栗田 勇

不当労働行為182 賃金体系変更協定に応じない組合員に対する対応と不当労働行為該当性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、賃金体系変更協定に応じなかった組合員に対して、協定外残業および公休出勤を認めず、勤務シフトの変更に応じなかったことが不当労働行為に当たらないとされた事例を見てみましょう。

札幌交通(新賃金協定)事件(北海道労委平成29年5月29日・労判1161号89頁)

【事案の概要】

本件は、賃金体系変更協定に応じなかった組合員に対して、協定外残業および公休出勤を認めず、勤務シフトの変更に応じなかったことが不当労働行為にあたるかが争われた事案である。

【労働委員会の判断】

不当労働行為にあたらない

【命令のポイント】

1 旧協定適用者に対し行った会社の取扱いは、賃金等の労働条件の低下を内容とする新協定に調印して会社の再建に協力してくれる新協定締結者を不利に扱うわけにはいかないとの考えによるものであり、かかる取扱いをすることは予告されていた。
また、会社は、X組合員だけでなく、同じく未調印であった非組合員11名に対しても同様の取扱いをしている。
組合が嘱託組合員についてのみ新協定に調印することを認めるよう要請したのに対し、会社が組合の一括調印でないと認めない旨の回答をしたのは、組合と組合に所属する組合員について別異の取扱いはできないと考えたからであり、そのような対応は組合に対してだけではなく、他の労組に対しても同様であった

2 そうすると、X組合員が受けた不利益は、組合が会社との交渉で自主的な選択をし、また、組合の方針ないし状況判断に基づいて選択した結果であるというべきであって、会社のかかる行為が組合に対する団結権の否認ないし嫌悪の意図が決定的動機として行われたと認めることはできない。

3 以上のとおり、会社が、同年7月21日から同年11月20日までの間、X組合員に対して協定外残業、公休出勤及びシフト変更を制限したことは、X組合員であること又は組合が正当な行為をしたことを理由とした不利益取扱いであるとは認められないので、法7条1号に該当する不当労働行為であるとはいえない。

組合員だけをことさら不利益に取り扱っているわけではないということを明らかにできれば不当労働行為にはなりません。

今回はそれがうまくいった例ですね。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介732 自分を超え続ける(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
自分を超え続ける―――熱意と行動力があれば、叶わない夢はない

著者は、19歳という日本人最年少で世界七大陸最高峰を制覇した方です。

サブタイトルは「熱意と行動力があれば、叶わない夢はない」です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

一番大切なのは、『自分が1位になれないのは、そこまでの努力ができていないからかもしれない』と、自分の能力ではなく努力について考えること。」(201頁)

そのとおりだと思います。

まず、環境のせいにしないこと。

環境のせいにする人は仮に環境が変わったとしても結果なんて出せません。

次に、能力、性格、才能のせいにしないこと。

生まれつき備わっているかどうかといういかんともしがたいことを言い出しているようでは結果なんて出せません。

結果が出ないのは、いつでも自分の努力不足なのだと考えるほかありません。

そこからしか前に進めないから。

有期労働契約75 22年間更新のアルバイト従業員に対する雇止めの適法性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、22年間反復継続してきたアルバイトに対する雇止めの適法性が争われた事例を見てみましょう。

ジャパンレンタカー事件(名古屋高裁平成29年5月18日・労判1160号5頁)

【事案の概要】

Xは、平成4年4月1日までにY社と期限の定めのある労働契約を締結して、アルバイト従業員として稼働し始め、同月から平成20年頃までは6か月に1回,同年以後は2か月ごとに雇用契約書の更新がなされ、最終の労働期間は、平成26年12月20日までとなっていた。

本件は、Xが、Y社とX間の労働契約は、労働契約法19条1号又は2号に該当し、労働期間が満了する日までに有期労働契約の更新の申込みをし、また、Y社の雇止めは合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないから、労働契約法19条により従前の労働契約の内容である労働条件と同一の条件で契約更新の申込みをY社は承諾したものとみなされると主張して、Y社に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認と、賃金請求権に基づき、平成26年12月から毎月末日限り月額23万9514円の割合による賃金+遅延損害金の支払を求めるとともに、Y社は、Xが健康保険、厚生年金及び雇用保険の資格を取得したこと等を届け出て、かつ、雇用継続中、健康保険料、厚生年金保険料及び労働保険料を納付すべき義務があったのにこれを怠ったと主張して、不法行為に基づく損害賠償請求として、361万6626円+遅延損害金の支払を求め、さらに、平成25年4月21日から平成26年10月18日までの間の未払割増賃金が合計291万3819円+遅延損害金が合計12万3933円であると主張して、Y社に対し、上記元本及び遅延損害金合計303万7752円等の支払を求めるとともに、付加金291万3819円+遅延損害金の支払を求めた事案である。

原審は、XとY社間の有期労働契約は、期間の定めのない労働契約とほぼ同視できるものであり、Y社の更新拒絶は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であるとは認められず、Y社は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件でXの更新の申込みを承諾したものとみなされるとして、Xの地位確認請求を認容するとともに、Y社の賃金請求も全部認容し、Xの不法行為に基づく損害賠償請求については、136万4822円+遅延損害金の支払を求める限度で認容し、Xの割増賃金請求については、289万3471円+遅延損害金の支払を求める限度で、Xの付加金請求については、277万5699円+遅延損害金の支払を求める限度でそれぞれ認容した。

そこで、Y社が控訴をするとともに、Xが不法行為に基づく損害賠償請求を棄却された部分について附帯控訴をするとともに、損害額の拡張及び追加をした。

【裁判所の判断】

 本件控訴について
(1)原判決主文3項中、次の(2)に係る部分を超える部分を取り消す。
(2)Y社は、Xに対し、33万4827円+遅延損害金を支払え。
(3)上記(1)の取消部分に係るXの請求を棄却する。
(4)Y社のその余の本件控訴を棄却する。

 本件附帯控訴について
(1)Y社は、Xに対し、6万5308円+遅延損害金を支払え。
(2)本件附帯控訴に基づくその余の当審拡張請求を棄却する。
(3)Xのその余の本件附帯控訴を棄却する。

【判例のポイント】

1 Xは、当審において、一定程度の年金が受給できる蓋然性が十分あるから、民事訴訟法248条を適用するなどして蓋然性が認められる範囲で損害を算定すべきである旨主張する。
しかし、年金受給年数や支給率等が将来変動する可能性があるし、Xが年金受給年齢に達するか、達したとして何年間受給できるかも不明であるし、本件の事案について民事訴訟法248条を適用するのが相当であるともいえない。Xの主張は、採用することができない。

2 Xは、当審において、不満を抱えながら明示的に抗議できなかったことは精神的苦痛の根拠となるのであって、これを否定することはできないから、慰謝料請求は認められるべきであるとして縷々主張する。
しかし、Xが国民健康保険料や国民年金保険料を支払ったことについては、財産的損害が填補されれば特段の事情がない限り慰謝料の支払いまで命じる理由はないところ、Xが縷々主張する事情は、いずれも慰謝料の支払を命じるに足りる特段の事情に該当するということはできない。Xの主張は、採用することができない。

3 ①Y社の健康保険の届出・納付義務違反によりXが被った損害は124万4822円、②Y社の厚生年金保険の届出・納付義務違反によりXが被った損害は91万5650円と認められる。
そして、前記のとおり、Xは、Y社との労働契約締結当初から健康保険及び厚生年金への加入がないことを認識していたと認められる。
この点、Xは、疑問を抱いてはいたものの、的確な知識もなかったので、不法行為であると認識できていなかったから、加害者に対する損害賠償請求が事実上可能な状況のもとに、その可能な程度に損害及び加害者を知っていたとはいえない旨主張する。
しかし、Y社がXに関し健康保険及び厚生年金保険の届出・納付義務を負うか否かについては、公的機関に問い合わせるなどして確認することは容易であることからすると、Xの主張は、採用することができない

本件におけるメインの争点である雇止めの適法性については、一審の違法無効という判断が維持されています。

それにしても22年間、更新を繰り返すというのはすごいですね。もはや完全に「形だけ」有期雇用の状態だったと考えるのが自然です。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介731 YOU ARE A BADASS(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
YOU ARE A BADASS もっと「自分のため」に生きていい!: すると、才能、自信、お金……必要なものが必要なときにやってくる (単行本)

とても前向きな本です。

読むと元気が出ます。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

◎伝説的バスケットボール・プレーヤーのマイケル・ジョーダンは、技術不足だといわれて、高校のバスケットボールチームを首になっている
◎高校を中退したスティブン・スピルバーグは、映像制作学校に三回も不合格になった
◎ベートーベンの音楽の先生は、彼には才能がない、とくに作曲に関しては救いようがないという評価をした。さらにベートーベンは聴力を失った(ホント大変なことだと思う)
ただ唯一の失敗は”あきらめること”。ほかの失敗は、ただの”情報収集”だ。」(188頁)

これらの方は途中であきらめなかったのです。

あきらめないことそれ自体が才能なのかもしれませんね。

2、3度うまくいかなかっただけで投げ出しているようでは結果なんて出るわけがないのです。

結果が出るまでしつこくやり続ける。

これこそが結果を出す秘訣なのです。

不当労働行為181 形式的な質問の繰り返しや回答の先延ばしの不当労働該当性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、労組による団交申入れの根拠が不明である等として、団交に応じなかった会社の対応が不当労働行為とされた事例を見てみましょう。

凸版印刷事件(東京都労委平成29年7月4日・労判1161号88頁)

【事案の概要】

本件は、労組による団交申入れの根拠が不明である等として、団交に応じなかった会社の対応が不当労働行為にあたるかが争われた事案である。

なお、会社は、労組からの団交申入れに対し、文書において、会社と労組には使用従属関係がなく、労組が団交申入れのできる事実的および法律的根拠を示すよう求めると回答し、その後も、労組が団交を申し入れる根拠を回答するよう求めるなどして、団交に応じなかった。

【労働委員会の判断】

不当労働行為にあたる

【命令のポイント】

1 会社の上記一連の対応をみると、会社は、組合に対して形式的な質問を繰り返すことにより、組合からの団体交渉申入れに対する回答を理由なく先延ばしにし、開催日時、場所等、団体交渉応諾についての回答を避け続けているものといわざるを得ない。

2 会社は、組合から団体交渉申入れを受けた当時、凸版組合との二重交渉のおそれがあったと主張する。
確かに、当時、Aは、凸版労組と組合の両方に加入していたが、組合の3月31日付団体交渉申入書には、凸版労組がB部長のAに対するパワハラについて「扱わない」こととしたため、Aが組合に加入した旨の記載があり、また、凸版労組が、会社に対し、組合が提示した議題について団体交渉を申し入れたことはなく、会社が組合及び凸版労組に対して交渉権限の有無を質問したり、その調整を求めたりしたことはなかった。したがって、会社の主張は、採用することができない。

私はあまりこういう入口での議論はせず、できるだけ団体交渉を行うほうがよいと考えます。

形式的な議論に終始して、結果、不当労働行為になるのでは本末転倒です。

中身の話をするほうがよほど生産的です。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介730 レバレッジ・マネジメント(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
レバレッジ・マネジメント―少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略』

一世風靡した本田直之さんの「レバレッジ」シリーズです。

久しぶりに読み直してみました。

今読んでもとてもいい本だと思います。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『忙しくて、ジムや病院なんか行く暇はない』という経営者は、危ない綱渡りをしているのと同じことだ。しかも、綱渡りをするあたなは大勢の社員を道連れにしている。ベンチャー企業というのは、経営者が倒れると立ち行かなくなるケースが多いので、特に配慮しなくてはならない。メンタルもフィジカルも、鍛えられるものである以上、自分次第でなんとでもなる。」(71頁)

特にここまでの使命感をもって運動しているわけではありませんが、私も週3、4回、ボクシングジムで1時間半程度汗を流しています。

忙しさを理由にすることは簡単ですが、それを言い出したら何もできません。

加えて、年齢を理由にすることも簡単ですが、ださいのでしません。

むしろ、年齢に逆行して、今が一番体力、筋力があるのではないかと思います。

スーツの上からでも、胸板、上腕等を見れば、この人は日頃から鍛えているか、自己管理をしているか、とわかるものです。

ローマと胸板は一日にしてならず。

日頃の習慣がものを言います。

解雇246 定年延長後の地位確認を定年前に求める訴えに確認の利益は認められるか?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、定年延長後の地位確認を定年前に求める訴えに確認の利益はないとされた裁判例を見てみましょう。

学校法人X事件(大阪高裁平成29年4月14日・労経速2316号26頁)

【事案の概要】

Xは、Y社との間で労働契約を締結し、Y社の設置、運営するA大学人文科学研究所において教授として研究教育活動に従事する者であり、満65歳に達した年度の3月31日は平成30年3月31日であるところ、本件は、Xが、Y社の就業規則附則1項に規定する「大学院に関係する教授」(大学院教授)と同様に70歳まで定年延長を受ける権利があるなどと主張して、Y社に対し、平成30年4月1日から平成35年3月31日まで労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求める事案である。

【裁判所の判断】

控訴棄却

【判例のポイント】

1 将来の法律関係の確認を求めることは、不確定な法律関係の確認を求めるものであって、現在における紛争解決の方法としては原則として不適切と考えられる。しかし、将来の法律関係であっても、権利侵害の発生が確実視できる程度に現実化し、かつ、侵害の具体的発生を待っていては回復困難な不利益をもたらすような場合には、当該法律関係の確認を求めることが紛争の予防・解決に最も適切であるから、これを確認の対象として許容する余地があるものと解される。

2 ・・・仮にA大学の「大学院教授」がかかる権利を有しているとしても、当審の口頭弁論終結日である平成29年3月1日からXの定年時点である平成30年3月31日までには1年余りの期間があり、その間、XとY社との間の労働契約関係・契約内容に変更が生じる可能性やA大学における定年の制度に変更が生じる可能性がないとはいえないから、Xが「大学院教授」と同等に定年延長を受けられるか否かを判断するにはなお不確定要素が多いといわざるを得ない。
・・・そうすると、いまだ、Xの将来の労働契約上の権利に対する侵害発生が確実視できる程度に具体化しているとはいえないから、本件訴えは、不確定な法律関係の確認を求めるものとして不適法というべきである。

先回りして紛争を未然に防ぎたいという気持ちはわかりますが、上記判例のポイント1の規範のとおり、将来の法律関係の確認は要件が厳しいため、原則的には紛争が起きた後に提訴することになります

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介729 これからの世界をつくる仲間たちへ(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
これからの世界をつくる仲間たちへ

テレビでもよく見かける「現代の魔法使い」の本です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

時間を切り売りする仕事を選ぶと、人生は『お金を稼ぐ時間』と『休む時間』に分かれます。すると、いわゆる『ワーク・ライフ・バランス』を考えざるを得ません。・・・でも、それは万人に当てはまる考え方ではありません。ワーク・ライフ・バランスが問題になるのは、『好きなこと』『やりたいこと』を仕事にしていないからです。解決したい問題がある人間、僕だったら研究ですが、そういう人は、できることなら1日24時間、1年365日をそれに費やしたい。・・・ワーク・ライフ・バランスなんて考えたこともないし、その概念自体が僕には必要ありません。」(164頁)

労働基準法上の「労働者」の方はそうもいかないので、残業時間をできるだけ減らすことが求められています。

著者もそうですし、私もそうですが、法律上何時間働いても誰にも文句を言われない職業の場合、ワーク・ライフ・バランスなんて考えたこともないし、考える必要すら感じません。

仕事をしたいときに、したいだけしたいのです。

働く時間を制限されるほうがよほどストレスがたまります(笑)

自分の仕事を愛し、とことんそれにのめり込む。

こんな幸せなことはありません。

不当労働行為180 団交の行き詰まりを理由とする団交拒否の不当労働行為該当性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、交渉が行き詰まったことなどを理由に組合の申し入れた団交に応じない法人の対応が不当労働行為にあたるかが争われた事案を見てみましょう。

社会福祉法人方城療育園事件(福岡県労委平成29年3月10日・労判1159号90頁)

【事案の概要】

本件は、交渉が行き詰まったことなどを理由に組合の申し入れた団交に応じない法人の対応が不当労働行為にあたるかが争われた事案である。

【労働委員会の判断】

不当労働行為にあたる

【命令のポイント】

1 ・・・これらのやり取りからすれば、Aの育成課への復職そのものに関しては、双方の主張が根本的に対立し交渉が進展する見込みがなくなったものと見られなくもない。
しかし、育成課への復職に関する事項には、28年2月29日付け団交申入書の要求事項2に「平成28年2月以降の賃金不利益分を支払うこと」との記載もあるように、配置転換に伴う給与減額についての問題も含まれている。育成課から総務課(営繕業務)への配置転換により、Aの育成課での給与約21万5500円から1割以上の減額となることから、その点に関する代償措置や激変緩和措置などが協議されることも十分考えられるところであるが、法人が配置転換に伴う給与制度上の減額の内容を説明したことは認められるものの、上記の代償措置などの点についての協議は行われておらず、それらの点について、いずれかの譲歩により交渉が進展する見込みが全くなくなったとはいえない

2 Y社は、組合が団交において具体的な意見を出さなかったとも主張する。
しかし、組合は27年12月11日の第1回団交で初めて本件配転を知らされたこと、開催された3回の団交の合計時間が2時間30分程度にとどまること、及び28年1月28日の第3回団交は2月1日の復職日が迫る時期であったことからすれば、3回の協議がいずれもAの配置先の問題に集中し、組合から配置転換後の給与の減額内容やそれに対する対応及びその他の処遇といった事項について具体的な意見が出されなかったこともやむを得なかったものと考えらえる。

3 以上のように、本件団交要求に対し、Y社がこれを拒否する正当な理由があると認められないから、Y社が本件団交要求に応じなかったことは、労組法7条2号に該当する。

団体交渉を重ねていくと、会社側と組合側の主張が平行線を辿ることがありますが、だからといってあまりにも早い段階で団交を打ち切ると不当労働行為と評価されるリスクがあります。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介728 成功は「気にしない人」だけが手に入れる(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
成功は「気にしない人」だけが手に入れる

著者は、歌舞伎町のホストクラブの代表の方です。

タイトル通り、他人からどう思われるか気にし過ぎるな、ということです。

確かにそうですね。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

これは私の持論だが、何か目指すべきものがあるのであれば、人づき合いは悪いくらいでちょうどいいと思っている。そんな時は、必要以上に周りの目を気にしている場合ではないのだ。
・・・もしキミが、周囲の人といて、『自分は一体何をやっているのだろう・・・』と疑問を持つようなことがあるのなら、ほんの一瞬でもいい、立ちどまって考える時間をつくってみてほしい。」(126~127頁)

私で言うところのゴルフがこれにあたります(笑)

職業柄、ゴルフに誘われることがとても多いですが、よほどの必要性を感じない限り、すべて断っております。

断りまくった結果、最近ではほとんど誘われることもなくなりました(笑)

「とりあえずみんなやっているから」というわけのわからない理由で時間を無駄にしたくないのです。

ゴルフが好きならいいですが、そうでないのに「お付き合いだから」という理由だけでどれだけの時間を無駄するのでしょうか。

人生は思っているほど長くありません。

1時間半程度、ボクシングジムで汗を流すくらいが、私にはちょうどいいです。

同じ理由から、とりあえずなんとなく参加するような会合や各種交流会も、ここ数年参加しておりません。

いい年こいて、そんなことに時間を使うのがもったいなのです。