Author Archives: 栗田 勇

本の紹介653 〈パワーポーズ〉が最高の自分を創る(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
〈パワーポーズ〉が最高の自分を創る (ハヤカワ・ノンフィクション)

著者は、ハーバード・ビジネス・スクールの准教授で社会心理学を専門とする方です。

「パワーポーズ」をとることの大切さを説いています。

とても納得できる内容で、すぐに実践できるものです。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・しかしあるとき、彼女はアプローチを変えます。『うまくできたりできなかったりを繰り返した後、インストラクターが言ったのです。どこかの時点で、自分はボードの上にとどまるんだと腹をくくらなくてはいけない、と。・・・すると驚くことに、そう決めて、決めたのだからそのとおりにしようとしただけで大きな変化が現れたのです。何度も海に投げ出されていたのが、波に乗れるようになっていきました。うまくできるとうれしい、うれしいとまたうまくいく。自分にはできる力があるという気持ちが、挑戦を繰り返すうちにふくらんでいきました。』」(206~207頁)

「腹をくくる」

大切なのは、細かいやり方などではなく、腹をくくれるかどうかだということです。

ここでも大切なのは「知識」よりも「意識」なのだと気づかされます。

腹をくくる意識ができていないのにテクニックだけ磨いても役に立たないということです。

賃金127 調整手当は固定残業代として有効?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、調整手当の固定残業手当相当性に関する裁判例を見てみましょう。

あおき事件(東京地裁平成28年9月27日・労判ジャーナル58号45頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の元従業員Xが、Y社に対し、平成24年8月から平成26年7月までの時間外労働に係る未払割増賃金並びに労働基準法114条所定の付加金等の支払を求めた(これに対し、Y社は、1日3.5時間以内の時間外労働については、固定残業手当により割増賃金は支給済みであるなどと主張して、Xの請求を争っている)事案である。

【裁判所の判断】

Y社はXに対し、約450万円を支払え+付加金として約220万円を支払え

【判例のポイント】

1 調整手当については、従業員の生活を補助するための手当と位置づけられ、会社が認めた場合に支給することとされていたものであるから、労働条件通知書上の「調整手当」の記載を給与規程上の調整手当とは異なる趣旨と理解することは困難であり、その全部又は一部が固定残業手当の趣旨であると理解することはできず、固定残業手当部分が明確に区分されているということもできないこと等から、Xの入社時の給与体系は、基本給が20万9380円、調整手当が9万1207円というものである。

2 平成24年4月の給与体系の変更によりXが受ける不利益の程度は著しいところ、その不利益の程度に照らし、Y社のXに対する説明内容は不正確かつ不十分と言わざるを得ないうえ、平成24年4月1日付けの就業規則変更の経緯等に照らせば、Xが本件同意書に署名したからといって、これがXの自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在したとはいえず、Xによる有効な同意があったとは認められないから、Xについて、平成24年4月の給与体系の変更は効力を有せず、同月以降についても、基本給以外に過勤手当名目で支給される手当について、固定残業手当の性質を帯びるに至ったものとは認められない。

3 Y社の主張する固定時間外手当制度はXについて効力を有するとはいえず、そのため未払割増賃金の金額は多額にのぼり、そのことによりXが受けた不利益も大きいといえるし、Xが本訴提起を余儀なくされた経緯などを踏まえると、Y社に対しては、付加金の支払を命じるのが相当であるが、Y社も、月1回程度の夜間当番の日を除き、労働時間については適切に把握したうえ、1日3.5時間を超える時間外労働については、一定程度割増賃金を支払っていたこと、平成24年4月の給与体系の変更に際し、結果的に無効と判断されたとはいえ、就業規則の変更やXの同意取得に向けた手続を取っていたことなどの事情も考慮すると、付加金の額については、付加金対象賃金額の半額に相当する222万9188円をもって相当と認める。

固定残業制度は百害あって一利なしだというのが個人的な意見です。

ハイリスクノーリターンです。普通に残業代払うのが一番です。

付加金についてはいくつか裁判所が会社側の事情も考慮して半分にしてくれています。

残業代請求訴訟は今後も増加しておくことは明白です。素人判断でいろんな制度を運用しますと、後でえらいことになります。必ず顧問弁護士に相談をしながら対応しましょう。

本の紹介652 成功へのアクセスコード(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
成功へのアクセスコード―壁を越えて人生を開く―

著者が考える成功に必要な要素を解説してくれています。

多くの本が共通する要素をあげていることがよくわかります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

大きな魚を水槽に入れると、急にそのほかの魚が大きくなる。大きな魚の餌となってしまわないように、心を突き動かされ、大きくなる。魚にとって大きくなることは努力なのか?それは努力というより、自己防衛本能だ。本能は努力を瞬時に凌駕する。それは人間も同じ。自分をどんな環境に置くか?それを意図的にやることで、人生は大きく変化する。」(82頁)

この例えが実際に正しいのかどうかなんてどうでもいいことです。

著者の言わんとしていることは十分に伝わりますよね。

自分をどんな環境に置くかはとても大切なことです。

ただ、反面、うまくいかないことを環境のせいにしてはいけません。

そんなもん、環境のせいなわけなくて、自分のせいだと思うしか先へは進めません。

いや、実際、環境のせいなのかもしれませんが、そんなことどうでもいいことです。

うまくいかない原因を常に自分に求めなければ先へは進めないのです。

その原因を分析して次につなげることこそが成功へつながっている道だと強く信じることがとっても重要だと思います。

賃金126 完全歩合制の賃金と労基法27条(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、完全歩合制の賃金と労働条件の合意の成立に関する裁判例を見てみましょう。

テクノサイエンス事件(大阪地裁平成28年9月29日・労判ジャーナル58号41頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の元従業員Xが、賃金の未払いがあるとして、その支払いを求めた事案である。

【裁判所の判断】

Y社はXに140万円を支払え

【判例のポイント】

1 Y社は、平成27年9月、Xを契約社員とすること、賃金は完全歩合制とし、会社利益の30%を報酬として支払うことでX・Y社間で合意が成立したと主張するが、Xは合意の成立を否定する供述をしており、かかるXの供述に照らしても、当該合意の存在を認めることはできないうえ、賃金を完全歩合制とする合意は労基法27条に違反するから、この観点からも当該合意について法的効果を認め難いといわざるを得ず、労働契約の変更には、当事者双方の合意が必要であるところ(労契法8条)、かかる合意があったとは認められず、Y社はXに対し、平成27年10月以降も賃金として月額35万円の支払義務を負う。

労基法27条では以下のとおり規定されています。

出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。

一定額は、当然最低賃金を上回っている必要があります。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介651 自分を高く売る技術(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
自分を高く売る技術 〜なぜ「値上げ」をしてもお客さまが離れないのか?

集客のためには「値下げ」ではなく「値上げ」すべきだと説いています。

自分が提供できるサービスの価値に応じて判断すればよいと思います。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・メンターにかわいがられるという意味でも、素直であることは大事なことなのです。
もちろん、メンターの言うことに疑問を感じることもあるでしょう。自分の価値観や考え方で判断したくなるときもあるでしょう。しかし、これまでその価値観、考え方でやってきたからうまくいっていないのだから、いったんその価値観、考え方を封印して、素直にメンターの言うことにしたがってみるのもいいのではないでしょうか。まずは言われたとおりにやってみる。」(79~80頁)

素直じゃないのにメンターなんて求めてはいけませんよ(笑)

自分の思い通りにやりたいなら、そもそもメンターなんて必要ありませんから。

教えを乞う以上、すべては「はい。」ですよ。

メンターの下にいるうちは、清濁併せ呑む覚悟を持つことです。

成功している人、うまくいっている人は必ずその理由があります。

一部を真似するのではなく、全てを受け入れることがメンティーには求められているのだと思います。

労働災害90 見舞金支払請求権の遅延損害金の利率(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は、うつ病に罹患し休職後解雇された元従業員からの損害賠償請求等に関する裁判例を見てみましょう。

東芝事件(東京高裁平成28年8月31日・労経速2298号3頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の従業員であったXが、鬱病に罹患して休職し、休職期間満了後にY社から解雇されたことにつき、上記鬱病はY社における過重な業務に起因するものであるから、上記解雇は労働基準法19条1項本文等に違反する無効なものであると主張して、Y社に対し、安全配慮義務違反等による債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償請求としての休業損害や慰謝料等の支払及びY社の会社規程に基づく見舞金等の支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

1(損害賠償・休業損害を除いた慰謝料等)
Y社は、Xに対し、603万4000円+遅延損害金(年5分)を支払え。
2(損害賠償・休業損害)
Y社は、Xに対し、5186万0526円+遅延損害金(年5分)を支払え。
3(同上)
Y社は、Xに対し、平成28年6月25日から本判決確定の日まで、毎月25日限り月額47万3831円+遅延損害金(年5分)を支払え。
4(見舞金)
Y社は、Xに対し、160万円+遅延損害金(年5分)を支払え。

【判例のポイント】

1 見舞金支払請求権の遅延損害金の利率について検討すると、上記見舞金を規定している本件見舞金規程は、社員の業務上の傷病に対する見舞金、社員の住居の被災に対する災害見舞金及び社員又はその家族の死亡に対する弔慰金について定めることを目的として制定されたものであり(1条)、また、見舞金は、同規定の定める要件を満たした場合に社員に対して贈与するものされていること(3条(1),4条1項)が認められる。
このような本件見舞金規程の目的や見舞金の性質等に照らすと、同規程に基づく見舞金支払債務が商法514条の「商行為によって生じた債務」に該当すると解することはできないから、見舞金支払請求権の遅延損害金の利率について,同条の適用はないことになる。

2 労災保険法に基づく休業補償給付は、労働者が業務上の事由等による負傷又は疾病により労働することができないために受けることができない賃金を填補するために支給されるものであるから(1条、14条)、填補の対象となる損害と同性質であり、かつ、相互補完性を有する関係にある休業損害の元本との間で損益相殺的な調整を行うべきであるが、休業損害に対する遅延損害金に係る債権は、飽くまでも債務者の履行遅滞を理由とする損害賠償債権であって、遅延損害金を債務者に支払わせることとしている目的は、休業補償給付の目的とは明らかに異なるものであるから、休業補償給付による填補の対象となる損害が、遅延損害金と同性質であるということも、相互補完性があるということもできない。したがって、遅延損害金との間で損益相殺的な調整を行うことは相当ではないというべきである(最高裁判所平成22年9月13日第1小法廷判決・民集64巻6号1626頁,前掲最高裁判所平成27年3月4日大法廷判参照)。
また、休業補償給付は、填補の対象となる損害が現実化する都度ないし現実化するのに対応して定期的に支給されることが予定されていることなどを考慮すると、制度の予定するところと異なってその支給が著しく遅滞するなどの特段の事情のない限り、その填補の対象となる損害はそれが発生した時、すなわち、本件でいえば、各月分の休業損害について、これが発生する翌月25日に填補されたものと法的に評価して損益相殺的な調整をすることが公平の見地からみて相当であるというべきである(上記各判決参照)。

非常にマニアックな論点ですが、実務においては知っておかなければいけません。

労災発生時には、顧問弁護士に速やかに相談することが大切です。

本の紹介650 電通マン36人に教わった36通りの「鬼」気くばり(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。今週も一週間お疲れさまでした。

今日は本の紹介です。
電通マン36人に教わった36通りの「鬼」気くばり (講談社+α文庫)

タイトル通り、「鬼」気くばりが紹介されています。

すぐに真似できることからここまではできないな、と思うことまでいろいろ紹介されています。

仕事ができる人の「気くばり」「配慮」を学ぶことはとてもいいことです。

おすすめです。

『義理』とは、言い換えれば『借り』のことだ。日本のビジネス社会は、『貸し』『借り』を基軸通貨として、ものごとが回っていた。『借り』に鈍感なヤツは相手にされないし、『借り』を返さないヤツには仕事は回って来ない。だから、何かにつけて相手に小さな『貸し』を作っておいて、その『貸し』を貯めて、どこかでまとめて返してもらう。それが日本の商慣習の基本であることに、会社に入って4~5年経ってから気がついた。」(35頁)

こういうことをちゃんと先輩から教えてもらえた人はとても幸せです。

このことを学ばずに年齢を重ねてしまうと相手にされなくなってしまいます。

仕事ができる人を見ているとほとんど例外なくこういうことがちゃんとできています。

見城社長の言葉を借りるならば、「GNO」が大切だということです。

解雇225 妊娠通知後になされた解雇の有効性(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、妊娠通知後になされた解雇の有効性に関する裁判例を見てみましょう。

ネギシ事件(東京地裁平成28年3月22日・労判1145号130頁)

【事案の概要】

本件は、Xが、Y社がしたXに対する解雇の意思表示は無効である旨主張し、Y社に対し、雇用契約上の地位を有することの確認、同地位を前提とした賃金及びこれらの遅延損害金の支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

解雇無効

【判例のポイント】

1 以上のとおり、Y社が解雇理由として指摘する事実は、その事実が認められないか、あるいは、有効な解雇理由にならないものであるから、Xに対する注意・指導に関するY社の主張はその前提を欠く。
Xが就業規則40条3号、5号に該当するとは認められず、そうすると、仮に、Y社主張のとおり、本件解雇が原告の妊娠を理由としたものでないとしても、本件解雇には、客観的な合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められず、解雇権を濫用したものとして、無効である(労働契約法16条)。
よって、その余の点について判断するまでもなく、本件雇用契約の終了は認められず、Xは現在でもY社に対して雇用契約上の権利を有する地位にあり、平成26年10月以降もXはY社に対する月額21万円の賃金請求権を有する。

マタハラ事案のように見えて、そもそも解雇理由がないので、マタハラ特有の論点に入ることなく無効だと判断されています。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介649 仕事のヒント(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 

今日は本の紹介です。
仕事のヒント (中経の文庫)

神田昌典さんの本です。

仕事をする上で、どの様な点に着目すればうまくいくのか、ヒントがたくさん書かれています。

とてもいい本です。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

いまの時代、お客は商品自体に対する欲求ではなく『自分の重要性を認められたい』『大切にされたい』という欲求を満たすために消費する。例を挙げれば、行きつけの居酒屋では、『いらっしゃい!』というのと、『あっ、いらっしゃい!』というのとでは、後者のほうがお客に喜ばれ、お客が定着しやすい。なぜなら、自分がお得意さんであることを覚えていてくれたからである。あなたの会社では『あっ、』の部分をお客に感じさせるために、どんな工夫ができるだろう?」(19頁)

とてもわかりやすい例ですね(笑)さすがです!

「あっ、」にあたる部分が自分の仕事では何にあたるのか。

こういうことって、ある日突然できるようにはなりませんよね。

日頃から繁盛しているお店に行って、観察してみるといいですね。

たまたま繁盛しているということはありません。

必ず理由があって、お客さんがリピーターになっているのです。

そこで見つけた「あっ、」を自分の仕事に応用するというくせを身につけているかどうかなのでしょうね。

セクハラ・パワハラ25 同僚職員に対する土下座要求とその場にいた他の従業員に対する不法行為該当性(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、亡郵便局員の致死性不整脈突発死に基づく損害賠償請求に関する裁判例を見てみましょう。

日本郵便事件(福岡高裁平成28年10月25日・労判ジャーナル58号30頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の設置するA郵便局、B郵便局等の郵便局において郵便局員として稼働していたXについて、Xが病気休職中に、当時所属していたC郵便局の駐車場に駐車した車両内において、ストレスを原因とする致死性不整脈を突発して死亡したのは、Xがその上司である郵便局長らからいわゆるパワーハラスメントを受けたためであるなどと主張して、不法行為又は債務不履行による損害賠償請求権に基づき、Xに生じた損害金の一部である1億円等の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

慰謝料300万円を認容

【判例のポイント】

1 Z局長が、C郵便局の職員朝礼の際に、Xの同僚の職員を他の職員の前で土下座させたものであって、たとえ、それがXに対して行われたものでなかったとしても、Xを含むその場にいたすべての職員に対する関係においても不法行為を構成するものであり、Xを含む職員に対する安全配慮義務に違反する行為であったと認めるのが相当であり、また、Z局長からXに対する、「窓口には、就かせられん」、「いつ辞めてもらってもいい」などという発言は、Xがうつ病に罹患していることを知っていた上司であるX局長が、窓口業務を希望していたXに対してする発言としては不適切であり社会通念上の相当性を欠くものであることは明らかであって、不法行為に該当し、Y社に安全配慮義務違反があったといわざるを得ず、さらに、うつ病により病気休暇を取得していたXが職場復帰を求めた際の面談において、Xに対して職場復帰の時期を遅らせることを強く求めた言動も、不法行為に該当し、また、Y社に安全配慮義務違反があったと優に認めることができる。

2 本件言動とXが被った精神的苦痛及びXのうつ病の増悪との間に相当因果関係を認めるのが相当であり、Z局長の職員に土下座をさせるという社会的相当性を欠いた本件言動に直面したXが、息苦しさを覚えたものであり、本件言動を目撃したXが精神的苦痛を被ったことは優に推認され、Z局長による本件言動とこれによりXが被った精神的苦痛及びXのうつ病の増悪との間には、相当因果関係が認められるが、他方で、Xの死亡と、本件言動との間に相当因果関係を認めることはできない

3 Xが精神的苦痛を受けたことに対する慰謝料としては、その不法行為又は安全配慮義務違反の程度や、これらによってXのうつ病が増悪したことに照らすと、300万円が相当であると認められ、損害額の算定にあたり、Xがうつ病に罹患していたこと等を踏まえても、過失相殺及び素因減額すべきでない。

Xに対して土下座をさせたものではないけれど、その場にいたXを含む職員全員に対しても不法行為を構成するとされていますが、そういうものでしょうか・・・?

自分がXの代理人だとして、このような主張をしたか(できたか)自信がありません。

ハラスメントについては、注意喚起のために定期的に研修会を行うことが有効です。顧問弁護士に社内研修会を実施してもらいましょう。