Category Archives: 本の紹介

本の紹介79 全盲の僕が弁護士になった理由(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。

全盲の僕が弁護士になった理由
全盲の僕が弁護士になった理由

弁護士大胡田(おおごだ)先生の本です。

私より1歳年上で、静岡県出身だそうです。

お会いしたことはありませんが、親近感を持ちます。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

見えないことは確かにハンディだけれど、だからこそできる仕事もある。例えば、目の見えない弁護士が、汗をかきながらドタバタと生きていること自体が、依頼者の心を変えることがある。・・・視力を失って、かつては絶望の中にいた。その僕が、今は人をそこから助け出す仕事をしている。こんなに幸せなことはない。だから、障がいを持ちながら弁護士の仕事や司法試験の勉強をしてきて、泣きたいくらいに『しんどい』と思うことが山ほどあったけれど、『やめたい』と思ったことは一度もなかった。」(11~12頁)

ただでさえ、しんどい司法試験の受験勉強です。

大胡田先生の努力は、並大抵のものではなかったはずです。

自らの障がいをマイナスと捉えるのではなく、「そんな自分ががんばっていることで、依頼者の心を変えることだってある」と考えるところが、素晴らしいです。

もう1つ。

弁護士の仕事や司法試験の勉強をしてきて、「しんどい」と思うことはあったけれど、「やめたい」と思ったことは一度もないという点は、とても共感できます。

自分の仕事が好きかどうかって、大切ですよね。

「自分の子どもに、同じ仕事をさせたいと思いますか?」

という質問に、イエスと答えられるかどうか、だと勝手に思っています。

同じ仕事をするのであれば、今やっている仕事が好きだといえる人たちと一緒に仕事をしたいです。

みなさんは、自分の仕事、好きですか?

本の紹介78 かばんはハンカチの上に置きなさい(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
かばんはハンカチの上に置きなさい―トップ営業がやっている小さなルール
かばんはハンカチの上に置きなさい―トップ営業がやっている小さなルール

いつもお世話になっているプルデンシャル生命のトップセールスマンの本です。

営業職だけでなく、すべての方に参考になる内容です。

一言で言えば、「いかにお客様の立場に立ち、気配りができるか」が大切ということです。

勉強になります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

お客様は『商品と一緒に周りの空気も買っている』のです。『空気』とは、会社の企業理念や、お客様に対するその営業の気遣いや思いやり、または営業の仕事に対する理念、ひいては、その人間の人生観や価値観などです。」(100頁)

その通りですね。

特に生命保険などは、保険という商品のほかに(もっと言えば、商品よりも)、担当者の人間性等を見て、この人とお付き合いしたいという気持ちで保険に入ります。

単に、安いから、商品が良いから、という理由で保険に入ることは、少なくとも私はありません。

まさに、ここで言うところの「空気」を買っているわけですね。

「空気」は、「オーラ」と言い換えてもいいと思います。

「マイナスのオーラ」を漂わせている方よりも、「プラスのオーラ」をまとっている方と一緒にいたいですよね。

これって、保険の営業マンだけに限ったことではありません。

「この人と付き合っていると、前向きになれる、なんだか元気になる」と感じる方から、買いたいと思います。

「空気」、「オーラ」って、とても大切です。

本の紹介77 とことんやれば、必ずできる(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
とことんやれば必ずできる
とことんやれば必ずできる

マクドナルドの社長、原田さんの本です。

以前にも原田さんの「日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉」という本を紹介しました。

原田さんの経営に対する考え方は、とても厳しいです。

甘さが全くありません。

共感できる部分が非常に多いです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

目先の変化に囚われると、しばしば自らの強みを忘れて、あらぬ方向に走ってしまいがち。時代の変化に合わせて根底から崩すのではなく、時代の空気を嗅ぎ取りながら、作り上げてきた路線の上で変革を試みることが重要でしょう。・・・変化に対応しようとすると疲れますが、変化を起こそうとすると元気がみなぎってきます。仕事もいっそう、おもしろく感じられるはずです。」(218頁)

「変化に対応しようとすると疲れますが、変化を起こそうとすると元気がみなぎってきます」

いい言葉ですね。

変化を起こすなんて、言うのは簡単だけど、実際にはそんなことできないよ・・・と思う方もいると思います。

私は、そうは思いません。

私の周りの若い経営者の多くは、「周りが変わらないなら、自分で変えちゃおう」と思っています。

よくブログでも書いていることですが、はじめから「そんなの無理」「アイデアはいいけど、実際にはそんな甘くないよ」などと考えている後ろ向きな方ではなく、「絶対できる!」と成功を信じている前向きな方とだけお付き合いをしたいです。

新しい試みに対して、常に「それ、いいね!」と応援できる人間でありたいと思います。

当然、新しい試みですから、弱い点があるのは当たり前の話です。

20代、30代のチャレンジャーに、批評家は必要ありません。

批評家は、先輩方にお任せいたします。

大きな目標に向かって行動できる度胸と行動力、同じ思いを持った仲間がいれば、たいていのことは成し遂げられると信じています。

本の紹介76 商売人の姿勢(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本ではなく、雑誌、日経ビジネスの昨年10月24日号の記事を紹介します。

伊藤忠商事 岡藤正広の経営教室 最終回 商売人の姿勢」という記事です。

伊藤忠商事の岡藤社長が、若者の質問に答えるかたちで、プロの商売人の心得を説いています。

さて、岡藤社長の言葉の中で「いいね!」と思ったのはこちら。

心構えとして、もう1つ皆さんに持っていただきたいのは、『まずは目の前の仕事に励む』ということです。・・・あまりにも目標がでかいと、普通の人は、途中でうまくいかなくなった時に、簡単に挫折してしまうんです。僕の尊敬する、京セラ創業者の稲盛(和夫・現日本航空会長)さんがこんなことを言っているんですね。彼が最初に京都で会社を創業した時、まずはその町でナンバーワンの会社を目指したそうです。実際にそれを達成すると、次は区内のナンバーワンやと。そうやって京都一、日本一とコツコツと目標を上げていきながら、今の世界企業、京セラを作り上げていったんですね。
だから、まずは手の届く目標を掲げて、達成していくのが、成長への確実な方法と違うかな。
」(71~72頁)

目標の設定方法について、非常に参考になりますね。

成功体験を繰り返すという観点でも、目標は、大きく持つのではなく、できるだけ小さく持つことが大切です。

小さい目標を1つ1つ、確実に達成していく。

その小さな成功体験が、より大きな目標を達成しようとする際の自信に変わるのだと信じています。

ものごとをやり遂げる「くせ」・「習慣」がついている人は、自分が設定した目標を達成してきたという自負があるため、「今度の目標も達成できるに決まっている」という自信が持てるのです。

目標をなかなか達成できずに、いつも途中であきらめている人は、目標をもっと小さく設定すればよいのです。

これは、仕事に限らず、子どもの勉強等についても同じことが言えますね。

自信をつけるためには、失敗から学ぶよりも、やはり成功体験をどれだけ積めるかが大切なんだと思います。

本の紹介75 人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。

人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない
人は自分が期待するほど、自分を見ていてはくれないが、がっかりするほど見ていなくはない

幻冬舎社長の見城さんとサイバーエージェント社長の藤田さんの2冊目の本です。

1冊目の「憂鬱でなければ、仕事じゃない」は、以前、ブログで紹介しました。

今回も、題名だけでつかみはOKです(笑)

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

エイベックスの松浦勝人、GMOインターネットの熊谷正寿、グリーの田中良和、ネクシィーズの近藤太香巳、そしてもちろん藤田晋も、学生時代や起業する前は何者でもなかったはずだ。彼らはおのおの音楽、インターネット、ゲーム、飛び込み営業に、たった一人で熱中していただけだ。彼らの並はずれた熱狂が、やがて人の心を打ち、他人を巻き込み、自分の立ち上げた会社をそれぞれの分野のトップに押し上げたのだ。
・・・熱狂できることを仕事に選ぶべきだ。・・・大企業だからとか、安定しているからという理由で勤め先を決めるなど、馬鹿げている。見栄や安定で、熱狂できない仕事を選ぶことは、ひどく退屈で辛いことだ。熱狂は退屈も苦痛も、はねのけてくれる。そして、必ず、他の追随を許さない大きな実りをもたらしてくれる。
」(185頁)

これは、見城さんの言葉です。

最初は、みんな1人だけで走ってきたわけです。

1歩目、2歩目は、自分の足で歩く。

5歩目まで来れば、周りが助けてくれるようになるのです。

愚直さは人を動かす、ということがよくわかります。

仕事に熱狂できるということは、とても幸せなことです。

仕事に熱狂している人の周りには、仕事に熱狂している人たちが自然と集まってきます。

類は友を呼ぶわけです。

こういう人たちは、「この人と付き合うと、おもしろそうだな。」と肌で感じます。

会話をする際の口調、雰囲気、内容等で、無意識に見分けているように思います。

このような人たちの大きな特徴として、人の悪口を言わない、後ろ向きな発言をしないという点があります。

「そんなこと、どうでもいいよ」と心の中で思っているのです。

自分がやろうとすることに対して、反対意見や批判的な意見が出ることもあると思います。

それらは、「なるほど。参考になります。」とひとまず受けとめますが、基本的にはスルーします。

自分の人生ですから、自分がやろうと決めたことをどんどんやればいいんじゃないでしょうか。

少しくらい反対意見が出るくらいがちょうどいいのです。

これからも仕事に熱狂していきたいと思います。

本の紹介74 最強の「ビジネス理論」集中講義(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日も昨日に引き続き本の紹介です。
最強の「ビジネス理論」集中講義 ドラッカー、ポーター、コトラーから、「ブルー・オーシャン」「イノベーション」まで
最強の「ビジネス理論」集中講義 ドラッカー、ポーター、コトラーから、「ブルー・オーシャン」「イノベーション」まで

題名のとおり、有名どころのビジネス理論をコンパクトにまとめて説明している本です。

日本の例が多く取り上げられている点がいいです。

最初の1冊としても、いいと思います。

これまでにドラッカーさんやポーターさんの本を読んだことがある人でも、新しい発見はありませんが、参考になる点はあります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

多くの企業は、いったん顧客とはこういうものだと決めつけてしまうと、なかなかその価値観を変更することがむずかしくなります。このような場合、イノベーションの芽を摘みかねないので注意が必要です。
たとえば、調味料というのはおかずの味を引き立てるものという価値観を企業側がもっているかもしれません。このような価値観に捉われていては、いつまでも調味料はそのカテゴリーから飛び出してイノベーションを起こすことはできないでしょう。
」(171頁)

「食べるラー油」ですね。

そうきたか!と感心したのを覚えています。

なかなか固定観念のスイッチをオフにするのは難しいですよね。

この商品・サービスは、当然、こうあるべきだ、という「常識」を無視しなければいけません。

ラー油は、ぎょうざをタレに少しだけ入れるものだ、という「常識」(?)を無視することがスタートです。

弁護士業界でいうとどういうことになるでしょうかね・・・。

たとえば、「顧問契約では、相談事があろうとなかろうと、毎月、一定の顧問料が発生する」ということ。

たぶん、これって業界の「常識」ですよね。

これをいったん無視します(無視すると多くの法律事務所は相当困りますが(笑))。

そして、ひとひねりしてみます。

たとえば、自動車保険と同じように、相談事があまりない会社の場合、徐々に顧問料が減っていく、とか、

自動車保険の弁護士特約のように、ある保険に顧問弁護士特約をつけてみる、とか、

社長の誕生日の月だけ、顧問料を無料になる、とか、

顧問契約の内容を、法律相談だけでなく、考えられるあらゆる相談(税務、保険、医療等)にも応じられるようにする、とか、

顧問料を、訴訟費用に充当できるようにする、とか・・・

なんだかんだ出てきます。

これからの時代、ますますサービス内容は進化し、多様化していくのは間違いありません。

世の中にあるすべての仕事はサービス業ですよね。

サービス業に携わる人(=働いているすべての人)は、日頃から、「今のサービスをどのようにしたら、もっといいサービスになるのかな」と考えるくせをつけるべきだと思います。

ただ単にやるべきことをやることだけが仕事ではないと思います。

「もっといいサービスってないかな」と考えることこそが、仕事の楽しみにつな

本の紹介73 Business Model Generation(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書
ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

横に細長い本です。 本棚から飛び出してしまいます(笑)

45カ国の470人の実践者の発想、考え方が紹介されています。

内容、てんこもりです。 この内容で2500円は、すばらしいです。

じっくり読む本ですね。 速読をするような本ではありません。

この本では、ビジネスモデルを「どのように価値を創造し、顧客に届けるかを論理的に記述したもの」と定義しています。

そして、ビジネスモデルを検討する際に、9つの構築ブロックを見ていきます。

9つの構築ブロックを「ビジネスモデルキャンバス」という1枚の表の中に落とし込んでいくわけです。

なかなか使いこなすには、時間がかかると思いますが、参考になります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

新しいアイデアを作り出す作業は、クリエイティブ系の人だけのものだと思われがちです。しかし実際には、組織全体から集められた多様な参加者が必要です。・・・多様性があれば、新しいアイデアを生み出し、議論し、選ぶことが容易になります。外部の人、ときには子どもでさえも、チームに加わることを考えてもいいくらいです。」(143頁)

今日、さまざまな異業種交流会が存在していますね。

1つくらい、みんなで頭をつかって、新しいビジネスモデルを考える会があっても、おもしろいのではないかと思います。

過去の武勇伝を聞くよりも、未来を語るほうが、僕は好きです。

せっかくさまざまな業界の方が集まるのであれば、いろいろな視点、思考方法を結集させて、1つの全く新しいアイデアを形にする会って、刺激的ではないですか?

そんな会があったら、参加してみたいですね。

本の紹介72 日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉
日本マクドナルド社長が送り続けた101の言葉

日本マクドナルドホールディングス株式会社代表取締役会長兼社長兼CEOの原田さんの本です。

・・・長いです。 

原田さんは、現職の前は、アップルの日本法人社長と米本社副社長をされていた方です。

2つのマックを救った経営者だそうです。 うまいこと言いますね。

「原田さん、仕事が大好きなんだろうな」と、読んでいて思いました。 

仕事の好きさでは、僕も負けていませんが(笑)

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『お客様に新商品の開発のヒント(ニーズ)を聞いた時点で、すでに経営の姿勢とビジネスマンとしてのあり方を誤っている』と私は思っています。
ビジネスでは市場調査は大切です。しかし、調査(リサーチ)の結果を分析して、それを中心に戦略を決めるのが、果たしてビジネスの基本でしょうか。もちろん違います。ビジネスも『ひらめき』が大切です。市場調査や分析は、ひらめいた発想の『検証』にすぎません。
」(106頁)

『自ら市場のトレンドをつくり、社会に変革をもたらす』 これがビジネスの基本であり、醍醐味でもあります。ビジネスでの発想の原点は、『世の中のトレンドがこうなるからついていくぞ』というものではありません。・・・ビジネスの本質は、お客様の期待を超える商品を開発し、提供し続けることです。」(107頁)

同意見です。

原田さんにこのように言われるとすっきりします。

ゲーム理論でビジネスがうまくいくとはとても思えません。

まずは、これまでの経験に基づく「勘」や「直感」を信じるところからはじまるのだと信じています。

頭のいい人たちは、あれやこれや調査して検証してからでないと出発できないでしょうか。

僕のような凡人は、どんどん行動に移して、不都合が出てきたら、そこで修正する方が性に合っています。

正直なところ、実際にやってみないとわからないことだらけです。 

やる前に調査して検証しても、結局、想定外の問題が出てくるわけですから、だったら、どんどんやったら方がいい、という考え方です。

原田さんは、こうも言っています。

決定したらすぐ実行しろではなく、決定しなくてもいいからすぐ実行だ!」(175頁)

いい言葉ですね。

実行力こそ、命です。

本の紹介71 模倣の経営学(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる―
模倣の経営学―偉大なる会社はマネから生まれる―

「偉大なる会社はマネから生まれる」そうです。

いいところはどんどん見習うという総論は、いたるところで言われていることですね。

また、結局は、「実行力」、「修正力」で差がつくということも、その通りです。

どんだけ「マネはいいことだ!」と思っていても、それをうまく実行しなければ単なる二番煎じで終わるわけです。

この本は、これまで言われてきたことをもう一度まとめてみました、というような内容です。

目新しさというのは特に感じませんでしたが、再確認にはいい本です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

模倣というのは、忠実に再現しようとすると、実は、とても大変なことなのかもしれない。きわめて高い能力が必要とされるからだ。たとえば、製品にしても仕組みにしても、外から解析するといっても試行錯誤が必要とされる。100のノウハウを模倣しようと試行錯誤を重ねていくうちに、200ぐらいの能力が蓄積されるようになることもあるだろう。こうして能力を高めることができれば、次のステップでオリジナリティを発揮することができる。」(112頁)

この感覚、マネが得意な方は、共感できるのではないでしょうか。

人のマネをする場合、それをそのままやってもほとんどの場合、うまくいきません。

必ず微調整、カスタマイズが必要になるのです。

そこをすっ飛ばして、そのままマネを繰り返すと、最終的に、ちぐはぐな「オリジナリティ」が誕生します(笑)

それはそれで立派なオリジナルなんですけどね。

ポイントは、微調整、カスタマイズです。

ここは、残念ながら、どれだけビジネス本、自己啓発本を読んでも、答えは書いてありません。

本に書いてあるのは、総論部分と他の成功事例における各論部分だけです。

「じゃあ、あなたの場合はどうしたらよいか?」という各論部分は、自分で考えるしかないのです。

微調整、カスタマイズの方法も、試行錯誤の中で、徐々に身についてくるのだと思います。

ヒントとなるのは、「自分の長所、強みがわかっているか?」という点です。

ここがそれぞれ違うから、そのまま人のマネをしてもうまくいかないのです。

相手のことはよくわかっても、自分のことはよくわからない。

だからこそ、人のマネをオリジナリティまで持って行くことはとても難しいのです。

人のマネをする前に、自分の長所や強み、他の人に負けないところを明確にすることが大切なのではないでしょうか。

本の紹介70 コンセプトメイキング(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
コンセプトメイキング 変化の時代の発想法
コンセプトメイキング 変化の時代の発想法

元博報堂制作部長の方の本です。

以前、同じ著者の「『差別化するストーリー』の描き方」という本を紹介しました。

だいたい内容は同じです。

とにかくいっぱい例が載っています。

他の業界の例から何かを感じ取れる力が身についている人には参考になる本だと思います。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

いま、生活者は新しい価値を提供してくれる新商品の登場を待っています。その件、顕在ニーズの対応でなく、『新しい文化や生活を提案するような潜在ニーズの発掘』・・・という視点を持たないと概念は変わりません。もうひとつ先を考えるのです。・・・時代を読み、生活者が求めているものの洞察を行い、見えなかったもの、気づかなかったものを提案することをゴールと考えて下さい。」(30頁)

私自身、少し前まで、「顧客のニーズは顧客に聞くのが一番」と思っていました。

これ自体が悪いことだとは思いません。

日々の業務について、改善を繰り返すために、顧客からの声を参考にすることは非常にいいことだと思います。

この本でいっているのは、「それだけではダメよ」ということです。

新商品が発売されたとき、消費者が「そうそう、こういうのを求めたのよ」と明らかに感じるものもあれば、「へ~、うまいこと考えたな~」とか「まじで!こりゃすごいな~」という感想を持つこともあると思います。

当然、後者のほうが難しいですよね。 失敗するリスクも高い。

だからこそ、やるんですけどね(笑)

もう難しいとか失敗するリスクが高いというのは、やらない理由にはならないのです。

むしろ、やる理由になるわけです。

・・・と、いつものように、本に書いてあるのは、総論部分のみ。

各論に落とし込むのは、読んでいる読者次第というわけです。

今、うちの事務所で新しいサービスを準備していますが、顧客の想像を超えるところまではいっていないんだろうな~と思います。

まだまだ修行が足りません。