Category Archives: 本の紹介

本の紹介19 静思のすすめ(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。
静思のすすめ (文春新書)
静思のすすめ (文春新書)

薬師寺のお坊さんの本です。

以前、大谷さんのお話を聞いたときに、購入しました。

この本は、「幸せの条件」が大きなテーマとなっています。

その中で、「静思」(じょうし)というキーワードが出てきます。

「静思」とは、「立ち止まってよく考えてみること」という意味だそうです。

この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

世の中には悪人だ、信用のならないやつだと陰口をたたかれる人もいます。しかし、その人に悪を発生させない働きがあるとするならば、それは間違いなく慈悲心だと思うのです。
師匠の慈悲心は、お互いに何かが欠けている人間同士だというところから生まれていました。どんな相手に対しても弱い者同士、欠けた者同士という同じ高さの目線で接すること。これも幸せの条件の一つだと思います。」 
(97頁)

いいこといいます。

忙しい毎日の中で、忘れてしまいがちですね。

「お互いに何かが欠けている人間同士」という考え方だけで、少しおおらかになれる気がしませんか。

みんな、自分の非にはとても寛容なのに、他人の非にはとても厳しいです。

他人に対しても、常に「ドンマイ!」って言えるようになったら、もっと世の中住みやすくなると思っています。

本の紹介18 藤田晋の成長論(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。
藤田晋の成長論
藤田晋の成長論

サイバーエージェントの社長、藤田さんの本です。

一生懸命に働いてきた方なので、共感する点が多いです。

この本で、「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・モノマネの最大の利点は、先行者たちが費やした時間や労力を大幅にカットできること。モノマネで足元を固め、そこからオリジナルの商品やサービスを作っていくという考えを持ち、『主体的』にモノマネを選択しているなら何ら問題はありません。」(59頁)

仕事の上達法の基本です。

モノマネが下手な人、そもそもモノマネをしたくないと思っている人は、なかなか仕事ができるようになりません。

言い方を変えると、素直な人は上達が早いということです。

上司の立場からすると、「自己流」が強い部下は、使いにくく、最終的には、指導する気持ちがだんだんなくなっていきます。

次に、部下の立場からの視点ですが、モノマネをする際、誰の何をモノマネの対象とするべきかをしっかり理解するべきです。

要するに、誰か1人の上司だけをモノマネするのではなく、いろいろな人のいいところを盗むということです。

・・・とここまで書いていて、「当たり前のことしか書いていないな・・・。」と思ってきたので、もうやめます。

結局のところ言い古されていることをいかに素直に実行できる人間か、ということだけなのです。

本の紹介17 マーケターの知らない「95%」(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日も、本の紹介です。
マーケターの知らない「95%」  消費者の「買いたい!」を作り出す実践脳科学
マーケターの知らない「95%」  消費者の「買いたい!」を作り出す実践脳科学

なんだかよくわからない題名です。

移動時間の暇つぶしのつもりで買いました。 下田の裁判所への行き帰りで読みました。

なんやかんや脳科学から分析しています。 とても真似できません。

この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

感情は、脳が大量の情報を思い出すための手段である。つまり、自動車やパソコンのように多くの情報を処理する必要のある複雑な買い物でも、最終的な判断は感情に負うところが大きいということだ。」(226頁)

顧客の感情を理解し、購入する際のさまざまな不安を1つ1つ取り除く。

単なる合理主義では、「人間がわかっていないね。」ということで終わってしまいます。

自分で「絶対に売れる!!」と思っていても、実際に売れないことはよくあります。

そんなとき、「この商品(サービス)のよさがわからないのか!」と嘆いても何の解決にもなりません。

これは、「不景気だから客が減った。」「弁護士の人数が増えたから依頼者が減った。」と嘆いている居酒屋の店長や弁護士と同じです。

そんなことが本質的な問題ではないのに・・・。

不景気、不景気と言いながら、いつも満席で予約しないと入れないお店は、なんで繁盛しているのでしょうか。

すべてのサービス業で共通しているのは、お客様が望んでいることを理解することから始まるのだと信じています。

本の紹介16 あなたの会社の評判を守る法(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。

あなたの会社の評判を守る法 (講談社現代新書)
あなたの会社の評判を守る法 (講談社現代新書)

ちょっと前の本です。

これまで起こった会社の不祥事を例に挙げて、「この対応がまずかった」「こうすべきだった」と解説しています。

セミナーのネタ探しで読み返してみました。

この本で「いいね!」と思ったのは、こちら。

法律による規制や罰則、消費者団体からの指摘行動は、牽制・抑止力として機能しています。しかしいちばん大切なことは、企業(人)がみずから納得して意識改革することです。」(239頁)

当然といえば当然のことです。

会社のトップ、従業員全員が納得して体質改善に着手しない限り、「やらされている感」が出てしまいます。

「形だけやっていればいいんでしょ」という感じがにじみ出てしまうわけです。

結局は、経営者次第なんですけどね。

言うのは簡単ですが、これまでの体質を改善するというのは、非常に大変です。

必ず反対する者も出てきます。

こういう場合、反対する者は、もっともらしい理由を主張しますが、本心は、「面倒くさい」と思っているだけです。

非常時には、民主主義的な発想は捨てましょう。

経営者が独断で迅速な判断をし、実行に移しましょう。

決断、実行の遅さは、経営者として致命的だと、僕は思います。

本の紹介15 「正しいこと」をする技術(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。
超一流弁護士が教える 「正しいこと」をする技術―コンプライアンス思考で、最短ルートで成功する
超一流弁護士が教える 「正しいこと」をする技術―コンプライアンス思考で、最短ルートで成功する

「超一流」の弁護士が書いた本です。

単なるマニュアル本ではありません。 

この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

良質なサービスの提供をないがしろにしていると、最終的には必ずといってよいほど法令違反が起きます。サービスとコンプライアンス、この2つはものすごく密接な関係があることに気づきましょう。」(52頁)

一見、サービスとコンプライアンスは関連性があまりないように思えるのですが、そうではないのですよ、ということです。

また、「法律に違反してるかしてないかという話ではなく、消費者との信頼関係を破ったか破ってないかが重要」(49頁)とも言います。 これもサービスの話ですね。

「顧客の信頼を裏切らない」というのは、どの仕事にもあてはまります。

自分の利益の追求だけでは、いい仕事はできません。

私の目標は、他の弁護士の追随を許さない程の圧倒的なサービスを提供していくことです。

まだまだ目標達成には程遠いですが、5年以内に達成することを目標とします。

本の紹介14 こうして会社を強くする(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。
こうして会社を強くする (PHPビジネス新書)
こうして会社を強くする (PHPビジネス新書)

稲盛さんの本です。 盛和塾事務局が編集したもののようです。

塾の参加されているみなさんと稲盛さんとの経営問答がまとめられています。

この本の中で「いいね!」と思ったのはこちら。

経営12ヵ条

第1条 事業の目的、意義を明確にする

公明正大で大義名分のある高い目的を立てる

第2条 具体的な目標を立てる

立てた目標は常に社員と共有する

第3条 強烈な願望を心に抱く

潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと

第4条 誰にも負けない努力をする

地味な仕事を一歩一歩堅実に、弛まぬ努力を続ける

第5条 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える

入るを量って、出ずるを制する。利益を追うのではない。利益は後からついてくる

第6条 値決めは経営

値決めはトップの仕事。お客様も喜び、自分も儲かるポイントは一点である

第7条 経営は強い意志で決まる

経営には岩をもうがつ強い意志が必要

第8条 燃える闘魂

経営にはいかなる格闘技にもまさる激しい闘争心が必要

第9条 勇気をもって事に当たる

卑怯な振る舞いがあってはならない

第10条 常に創造的な仕事をする

今日よりは明日、明日よりは明後日と、常に改良改善を絶え間なく続ける。創意工夫を重ねる

第11条 思いやりの心で誠実に

商いには相手がある。相手を含めて、ハッピーであること。皆が喜ぶこと

第12条 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で」(215頁)

こういう直球勝負、大好きです。

法律事務所を経営する上でも、本当に参考になります。

壁に貼っておきます。

本の紹介13 プロの論理力!(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。
プロの論理力! トップ弁護士に学ぶ、相手を納得させる技術 (祥伝社黄金文庫)
プロの論理力! トップ弁護士に学ぶ、相手を納得させる技術 (祥伝社黄金文庫)

懐かしい本ですが、文庫本になり、内容も若干追加されました。

沖縄に行く飛行機の中で読みました。

好き嫌いは分かれると思いますが、僕はこの本、好きです。

この本の中で「いいね!」と思ったのは、こちら。

どんなに論理力を鍛えても、野心のない弁護士には、前例を打ち破るような仕事はできない。そもそも、野心に欠ける人間には、自分であえて高いハードルを設定することができないだろう。平均点の仕事で満足できる人間は、いつまでたっても平均点を取りつづける。そういうものだと思う。」(48頁)

ここで書かれていることは、弁護士に限ったことではないと思います。

すべての仕事とは言いませんが、職務上、裁量が与えられており、自分の気持ち(「野心」)次第で仕事のやり方を自由に変えられる場合にはあてはまると思います。

私も、仕事をしていて、単なる論理力では乗り越えられない壁が存在することは感じます。

もっと上に行きたい、もっといい仕事をしたいといった「野心」がないと、仕事への情熱が持続しないのではないかな、と思っています。

まだ、私は、弁護士になって3年です。 

「野心」を持って仕事をしていることは自分でよくわかります。

これが、年齢が上がっていき、経験も豊富になってきたときに、今と同じような「野心」を持ち続けられているか。

10年後、20年後、今と同じように「野心」を持って、ばりばり仕事をしているか。

「野心」をなくしたら、引退しようと思います。

本の紹介12 プロフェッショナルマネジャー・ノート(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。
超訳・速習・図解 プロフェッショナルマネジャー・ノート
超訳・速習・図解 プロフェッショナルマネジャー・ノート

ユニクロの柳井さんが解説する本です。

「これが僕の人生でナンバー1の経営書だ!」そうです。

この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

お客様のためでないと、商売は成功しません。自分の好きなもの、好きなことをやったらたいてい失敗する。なぜなら、『好き』におぼれてビジネスの基準が曖昧になるからです。」(14頁)

法律事務所の場合、お客様とは、ご相談者や顧問会社などを指します。

新しいサービスを展開しようとする場合、「お客様のため」という発想から入らないと、なかなかうまくいきません。

ただ、「お客様のため」と言うのは簡単です。

たいていは、「お客様のためだ」と後付けをすることができるからです。 もっとも、これはほとんど屁理屈の世界です。

誰が見ても明らかに「お客様のため」のサービスでなければ意味がないのです。

例えば、飲食店の10周年記念のサービスと言って、「日頃の感謝の気持ちを込めて、500円の商品を400円に値下げサービスします!」と言ったところで、お客様は「これはすばらしい!」と言ってくれるでしょうか?

このサービス内容は、まだまだ自分の利益、つまり、少しでも利益をとりたいという気持ちが表れているのです。

お客様へ感謝の気持ちを本当に伝えたいのであれば、赤字覚悟で無料にすべきなのです。

それが嫌なら、こんなこと辞めるべきです。 中途半端です。

「お客様のため」のサービスは、誰が見てもわかりやすくなければ意味がありません。

本の紹介11 1分間松下幸之助(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は、本の紹介です。

1分間 松下幸之助 逆境を力に変える不屈の人生哲学77
1分間 松下幸之助 逆境を力に変える不屈の人生哲学77

松下幸之助さんについて書かれている本です。

あっという間に読めてしまいます。

この本の中で、「いいね!」と思った文章はこちら。

大切なのは、今やっていることを最善と思うのではなく、常にもっとよいやり方はないかと追求する姿勢だ。それこそが「自分の再検討」をする前提となる。」(27頁)

この感覚は、みなさんも、共感するところではないでしょうか。

仕事を続けている間はずっと、常に改良を重ねていく姿勢が大切だと思います。

他者のやり方を見たときに、「このやり方はすばらしいな!」と素直に受け入れる姿勢と、一旦、自分のやり方を否定する謙虚さ、他者のやり方ですばらしいと思う方法を直ちに導入できる行動力の3つがあれば、改良はそれほど難しいものではありません。

他者がたとえライバルや敵であったとしても、いいものはいいのです。

改良する気持ちがなくなってきたら、引退を考えようかと思います。

本の紹介10 「事務ミス」をナメるな!(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 また一週間始まりましたね。 がんばりましょう!!

さて、今日は、本の紹介です。

「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)
「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)

少し前に買った本です。

「いいね!」と思った文章はこちら。

ミスの原因を、作業者個人の能力不足に求めることは、あまり適切ではないのです。『まさか、あの熟練者がミスをするとは』という事態も多く起こっていることを、軽視すべきではありません。
作業者個人の優劣ばかりに目を奪われずに、職場の体勢を改革することでミスの鎮圧を目指すことが、企業のミス対策のあるべき姿と言えます。
」(28頁)

この本にも書かれていますが、昔に比べて、社会全体がおおらかさを失ってきており、ほんの些細なミスでも許されなくなってきています(生活自体は、どんどん進化していく一方で、昔の方が暮らしやすかったと思うこと、ありませんか?)

それゆえ、企業としては、ヒューマンエラーをなくすことに躍起にならざるを得ません。

これは、法律事務所でも同じことです。

他方で、人である以上、常に完璧に仕事を行うことは不可能です(より正確に言えば、機械であっても同様です)。

そのため、私は、従業員に対し、「ミスをするな!」「なんでミスをするんだ!」と大声で叱っても、あまり意味がないと考えています。

もちろん、上司も人間です。ミスが多い部下には、正直、腹が立ちますし、「何度言ったらわかるんだ!!」と思いたくなるのもよくわかります。

しかし、ミスについて叱責することは有害無益です。

従業員は萎縮し、持っている力を十分に発揮できなくなってしまい、更なるミスにつながりかねません。

完全に悪循環です。 

大切なことは、ミスは必ず起こるということを前提に、いかにミスを修正する体制を整えるか、ということです。

会社のトップや上司がこのことを理解しているか否かで、部下の働きやすさは格段に変わってきます。

「この従業員、ダメだな~」ではなく、「俺の会社のチェック体制、ダメだな~」と考えましょう。

従業員のミスは、会社全体のミスなのです。 つまり、トップのミスなのです。