本の紹介811 “気づく”ことが人生の成功を“築く”(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
"気づく"ことが人生の成功を"築く"

薄い本なので、すぐに読めてしまいます。

大切なことに気付くと人生が変わるのはいつの世も真理です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

あなたの選択の基準が、あなたの人生の結果を創り出しているのです!
そして、もうおわかりになったはずです。あなた自身が得ている結果の原因は、あなたの外的な要因ではなく、あなた自身の内的な要因なのだ、ということを・・・」(19頁)

真理です。

日々、いかなる選択をするかは、すなわち、いかなる人生を歩むかに直結しています。

5年後、10年後、どうなっていたいのか。

まさに原因と結果の法則です。

日々、努力する選択をするのか、怠惰な生活を選択するのか。

日々の選択次第で、人生は大きく変わってきます。

労働時間49 携帯電話の貸与と自宅待機の労働時間性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、事故対応のために携帯電話を貸与された場合の労働時間該当性に関する裁判例を見てみましょう。

都市再生機構事件(東京地裁平成29年11月10日・労経速2339号3頁)

【事案の概要】

本件は、Y社に雇用されているXが、携帯電話を渡され、休日も3時間以内に現地集合できるように指示されていたので、休日に待機していたとして、主位的に時間外手当の支払を求め、予備的に不法行為に基づき手当相当額の財産的損害及び慰謝料の支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 不活動時間であっても労働からの解放が保障されていない場合には労基法上の労働時間に当たるというべきである。そして、当該時間において労働契約上の役務の提供が義務付けられていると評価される場合には、労働からの解放が保障されているとはいえず、労働者は使用者の指揮命令下に置かれているというのが相当である(最判平成24年2月28日、同平成19年10月19日)。

2 Y社からXに対し本件施設に3時間以内に到着できるよう自宅又はその周辺に待機するよう明示の指示はなかったと認められる。また、本件マニュアルのうち、本件資料には「(連絡)~3時間」に現地に集合する旨の記載はあるが、上記のとおり、本件資料の本件職場総務課長以外の者が行うべき対応の記載を見ても、1時間以内に本社へ出社、3時間以内に本社に到着などと記載されている者がおり、これらの者が全て記載された時間内に到着できるよう休日に待機を指示されていると解されるものではなく、本件マニュアルの他の資料を見ても「現地に赴く(できる限り早く)」などとなっているのであるから、本件資料は、事故等が起きたときの対応の目安を記載したものと解するのが自然である。
本件資料のみを見れば3時間以内に現地集合が必要と解釈することができないこともないが、3時間以内に現地集合するための待機の必要性について疑問があればXは容易に質問できたはずであり、それを妨げる事実は認められない上、本件業務に関して行われた4月3日のC所長からの説明、同月9日の合同ミーティング、同月20日頃のC所長からの説明、同月23日及び21日の安全衛生管理に関する研修会、毎月の時間外勤務の報告など待機の必要性の有無を確認しやすい機会が多数あったにもかかわらず、同年12月4日まで行われていない。これはXとしても本件資料により待機が指示されていたわけではないと理解していたことを推測させる(Xの認識がいかなるものであったとしても、本件資料により休日の待機が指示されていたとは認められない。)。
さらに、Y社貸与の携帯電話の携帯を指示されたからといって、当該携帯電話に連絡があるのは事故等が起こった場合のことであり、利用者からの問合せのように通常起きることが予測されているものではなく、平成25年度から平成27年度を見ても1件も連絡が必要となる事故等は起きておらず、Xが本件業務を担当している期間にも当該携帯電話にメールや電話があったことはなかったのであるから、業務の性質としても待機が必要なものとはいえず、待機の指示があったとはいえない
緊急連絡網にY社貸与の携帯電話番号よりも自宅の電話番号の方が上に記載されていることについては、Y社が携帯電話を貸与しているのであるから、自宅にいなくてもY社貸与の携帯電話へ連絡があると考えるのが自然であるから、これにより自宅待機を指示されていたとはいえない
Xが休日に常に自宅に待機していたわけではなく、外出していたことを認めていることからしても、Xとしても自宅待機の指示はなかったと認識していたといえる。
加えて、XはC所長から休日に登山に出かけると事前に言われることがあり、その時は必ず自分が対応できるようなおさら気が休まらなかったと供述しているが、本件資料によればXとは別にC所長も3時間以内に出社となっているにもかかわらず、休日に待機せずに外出していたことをXは認識していたのであるから、かかるXの供述は、かえって本件業務の担当者が待機不要であることをXが認識していたことを裏付ける
したがって、Xは、本件業務を担当していたとしても、休日につき、労働からの解放が保障されていたというべきであり、使用者の指揮命令下に置かれていたとはいえないから、Xの主張する時間外労働は労働時間とはいえない。

事実認定の点で非常に参考になりますね。

手待時間に該当するかについてはよく訴訟でも争点となるところですので是非参考にしてください。

労働時間に関する考え方は、裁判例をよく知っておかないとあとでえらいことになります。事前に必ず顧問弁護士に相談することをおすすめいたします。

本の紹介810 ハイパワー・マーケティング(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方

ジェイ・エイブラハムさんの本です。

マーケティングの本ではありますが、それにとどまらず、

ビジネス全般にヒントを与えてくれています。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

卓越論とは、非常に簡潔に言えば、クライアントのニーズをあなたのニーズよりも常に優先させることができる能力のことです。卓越論をマスターすれば、成功は自然とついてきます。
・・・どれだけ多くの人や会社が、クライアントが望んでいる結果を理解することに時間をかけず、一度限りの売上のために全力で行動しているかと思うと、私は驚いてしまいます。」(266頁)

自分が売りたいもの(サービス)とクライアントが求めているもの(サービス)が食い違うことはよくあります。

よかれと思ってやっていることなのに、全然、クライアントが求めていなかったり。

結果、あれもこれもと過剰なサービスになってしまい、ごちゃごちゃしてわかりにくくなってしまうのです。

クライアントへの想像力を働かせて、本当に求めていることをサービスにすることが大切です。

賃金155 運行時間外手当は固定残業代として有効か?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、運行時間外手当は時間外労働等の対価の趣旨を有すると判断された裁判例を見てみましょう。

シンワ運輸東京事件(東京地裁平成29年11月29日・労経速2339号11頁)

【事案の概要】

本件は、Y社に雇用され、大型貨物自動車を運転して小麦粉を配送する業務に従事していたXらが、乗務員が車両を運行することによりY社が受託先から得る運賃収入に一定の率を乗じて算出した金額の運行時間外手当を時間外手当相当額として乗務員に支給する旨のY社の賃金規程上の定めについて、運行時間外手当は実質的には歩合給であり、同定めによる運行時間外手当の支給は労働基準法37条に定める割増賃金の支払に当たらないなどと主張して、①運行時間外手当を基礎賃金に含めて算出した割増賃金+遅延損害金、②割増賃金に係る労働基準法114条の付加金+遅延損害金の各支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 労働基準法37条は、同条等に定められた方法により算出された額を下回らない額の割増賃金を支払うことを義務付けるにとどまり、使用者に対し、労働契約における割増賃金の定めを同条等に定められた算定方法と同一のものとし、これに基づいて割増賃金を支払うことを義務付けるものとは解されず(最判平成29年2月28日)、運行時間外手当についても、その算定方法から直ちに同手当の支給が割増賃金の支払いに当たらないということはできないものの、同手当の支給により労働基準法37条に定める割増賃金を支払ったといえるためには、そもそも、同手当が割増賃金、すなわち時間外労働等に対する対価の趣旨で支払われるものであるか否かを検討する必要がある。

2 Xらは、Xらの基本給の時間給の額と運行時間外手当の時間給の額との不均衡等を指摘する。
しかし、上記のとおり基礎賃金額を意図的に操作するなどといった事情が認められないY社において、労働基準法所定の計算方法による割増賃金の額を上回る額を支給するか、下回る額を支給する場合であってもその差額を支給している限り、いかなる計算方法によりどの程度の額の運行時間外手当を割増賃金として支給するかは、基本的にその経営判断に委ねられた事項であるといえ、支給する運行時間外手当の額が労働基準法所定の計算方法による割増賃金の額を上回ることから直ちに、同手当について時間外労働等に対する対価性が認められなくなるものとはいえない
以上によれば、その他、Xらが種々指摘する点を考慮しても、運行時間外手当について、その全額が割増賃金、すなわち時間外労働等に対する対価の趣旨で支払われるものであると認めるのが相当である。

上記判例のポイント2は、ここ最近の固定残業制度に関する裁判例の流れからすると自然な結論です。

残業代請求訴訟は今後も増加しておくことは明白です。素人判断でいろんな制度を運用しますと、後でえらいことになります。必ず顧問弁護士に相談をしながら対応しましょう。

本の紹介809 モチベーション革命(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)

サブタイトルは、「稼ぐために働きたくない世代の解体書」です。

・・・世代が違うのでよくわかりません(笑)

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

これからは仕事と私生活が分離した『ワークライフバランス』ではなく、生きがいをお金に換えていく『ライフワークバランス』の時代です。
本当に自分が好きなことや、得意なことであれば、いくら働いても不思議とエネルギーが湧いて、どんどん楽しくなってしまう。僕の働き方は、ともすればブラック企業かというほど働いているようにも見られますが、そもそも、それがやりたいことで満足できているのなら、仕事にブラックもホワイトもないと思うのです。」(170頁)

まったくその通りです。

子どものころを思い出してみてください。

宿題もそっちのけで、親の目を盗んで夢中になってやったドラクエ、何十時間ぶっ続けでやって、うつ病になった人がいるでしょうか・・・。

夢中になれる仕事ができている人は、本当に幸せなことです。

夢中になる仕事にブラックもホワイトもありません。

そんな評価をすることすら忘れて仕事に没頭できる。 こんなに幸せなことはありません。

賃金154 定年退職者の期末手当不支給の有効性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、定年退職者らの在籍要件に基づく期末手当不支給の有効性に関する裁判例を見てみましょう。

東日本旅客鉄道事件(東京地裁平成29年6月29日・労判ジャーナル73号34頁)

【事案の概要】

本件は、平成28年4月末日でY社を定年退職したXらが、Y社の賃金規程では4月に定年を迎え同月末日で定年退職する者のみ期末手当が支給されない仕組みとされており、これが合理性のない差別的取扱いに該当し、公序良俗に反し違法であると主張して、Y社に対し、不法行為に基づく損害賠償請求として、平成28年度の夏季手当相当額の賠償金等の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 Xらは、現行賃金規程によれば4月生まれの退職者のみが不利益を受けるから、他の月生まれの者との間で差別的取扱いをするものであると主張するが、例えば3月生まれの従業員が退職する場合であっても、当該従業員は夏季手当の調査期間(前年10月1日から当年3月31日まで)の全部において業務に従事しているにもかかわらず、当該調査期間に対応する退職後の夏季手当を受給できないことは同様であり、その余の月の退職者においても同様に、期末手当のうち調査期間中に就労していたとしても受給できない部分が生じるのであるから、Y社の取扱いは、4月生まれの者にだけ不利益を課すものとはいえないこと等から、期末手当の支給におけるY社の取扱いが不合理であり公序良俗に反し違法である等とするXらの主張には理由がない。

まあ、そうでしょうね。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介808 志士道(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
志士道―現代人が先人から学ぶ大切なこと

著者が、会社の経営を40日間休んで、江戸から長崎まで歩いて感じたことがまとめられています。

読むと奮い立たされます。

なかなかできることではありません。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

志は、夢ではない。私欲ではない。大義にしかない。『大きな別荘を持ちたい』という志は聞いたことがない。『自我』のためだけなのに、『志』と呼べる訳がない。ちゃんと志を持っている経営者は、若手でもいっぱいいる。皆、それぞれイイものを持っている。決して大きくなくてもいい。ただ、『自分のことだけ』であってはならない。結果、自分のところに回って来るなら、それはそれで良い。」(188頁)

今の日本では、もはや「志」や「大義」という言葉に死語になっているでしょうか・・・。

私欲を超えた何かの下にしか人は集まりません。

「大きな別荘を持ちたい」という目標の下に一致団結できるでしょうか。

社会を変えたいといった私欲を超えたゴールがない限り、人は集まれません。

解雇271 プロジェクト遅延等を理由とする解雇が有効と判断された理由とは?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は、プロジェクト遅延等を理由とする解雇に関する裁判例を見てみましょう。

CAEソリューションズ事件(東京地裁平成29年2月28日・労判ジャーナル73号51頁)

【事案の概要】

本件は、Xが解雇されたところ、同解雇は解雇権の濫用に当たり無効であるとして、Y社に対し、労働契約上の地位確認、解雇日以降の賃金、賞与、違法解雇による慰謝料の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 Xは、中途採用されてから1年数か月の間に複数のプロジェクトを担当し、いずれのプロジェクトにおいても、成果物の完成が遅れてもその進捗状況を上司に報告せず、納期の直前又は当日になると体調不良等を理由にして会社を休み、自らの職責から逃避するということを繰り返し、顧客からは不信感を抱かれてXを外すよう求められ、あるいは取引を事実上停止されるに至っており、Y社側は、懲戒処分としての減給、勤務改善勧告をなし、遵守事項等を指導しており、減給に対しても反省の態度は全く見られないこと等に照らせば、改善を期待できるような状況ではなく、解雇には客観的に合理的な理由がある。

ここまで揃えば、裁判所も解雇を認めてくれます。

多くの場合、こうなる前にしびれを切らして解雇してしまうため、無効と判断されてしまうのです。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介807 最高のキャリアを作る10のルール(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
10 RULES 最高のキャリアを作る10のルール

著者は、32歳でオバマ前大統領首席補佐官代理を務めた方です。

著者のマイルールをさまざまなエピソードを交えて語っています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

どんな仕事であれ、高い地位に就いた人は長時間働くことを求められる。アメリカは働き者の国だ。また、長く働くことをいとわない人々の国でもある。文化的にも、頑張って働くことで『その分野でいちばんになる』ことが最大の目標とされる。権力を手に入れたいと願うのは当然のことで、ぜいたくな角部屋のオフィスで秘書を使いながら大金を稼ぐ重役や、片手に朝食のフォークを、もう片手に携帯電話を持ちながら出張をこなすビジネスマンは憧れの対象だ。ホワイトハウスで働いていたときの私は、まさしくそんな生活を送っていた。角部屋のオフィスと大金はなかったけれど、毎日何か新しいことを教えてくれる人たちとともに、自分が心から信じていることのために心から好きな仕事ができるという、夢のようなボーナスをもらっていた。」(156頁)

働き方改革進行中の日本では非難こそされても、賞賛されることはまずありません。

したがって、労働基準法が適用される「労働者」に該当する場合にはこの本の内容を参考にするわけにはいきませんが、そうでない人は、強く刺激を受ける内容だと思います。

(以下、労基法上の労働者に該当する方は読み飛ばしてくださいませ。)

言うまでもなく長時間のハードワークは結果を出すために必要不可欠であると確信しています。

ゆっくり休むのは、おじいちゃんになってからでいいです。

今がむしゃらに働かなくていつ働くの?

成功したいのであれば、どうでもいいことに時間を浪費するのではなく、結果を出すために必要なことだけに時間のすべてを使うべきです。

みんなが休んでいるときに汗をかく。

絶対に結果をだしてやるという強い情熱をもって仕事に臨むことが大切です。

人生は短いです。あっという間に終わります。

無駄なことをするほど人生は長くありません。

解雇270 解雇後の転職と復職の意思の有無(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、クラブ従業員の解雇事件に関する裁判例を見てみましょう。

SEEDS事件(東京地裁平成29年5月25日・労判ジャーナル73号42頁)

【事案の概要】

本件は、Y社に雇用されていたXが、Y社から平成28年10月31日に即日解雇されたが、当該解雇は権利を濫用したものであるから無効であると主張して、Y社に対し、雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、平成28年11月から本判決確定の日まで毎月16日限り月額90万円の賃金等の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

地位確認は棄却

未払賃金支払等請求は一部認容

【判例のポイント】

1 Xは、弁護士に依頼して本件労働審判事件を申し立てるとともに、Y社に対し復職を求める通知をしており、自らの意思で退職したにもかかわらず、費用をかけてわざわざ弁護士に依頼して解雇されたと訴えるとも考えにくいこと等から、Xは、Y社から平成28年10月31日に即日解雇されたとみるのが相当であるところ、ここで解雇の理由についてみるに、Y社が主張するXが2名の女性スタッフを引き抜いて他店へ移籍しようとした事実について、Xはこれを否定するところ、Y社はその情報源を明らかにしておらず、また、Xの入社の条件(女性スタッフの数及び売上額)が満たされていないことについて、改善及び代替案の提示を求め続けてきたということについても具体的に立証していないこと等から、本件解雇は、解雇理由が存在しないものであって、権利を濫用したものとして無効となる(労働契約法16条)。

2 地位確認及び解雇後の賃金を請求する前提としては、労働者が解雇された会社において就労する意思および能力を有していることが前提となるところ(民法536条2項)、Xは、本件解雇の後、生活のためにA社に再就職したことについても、A社から支給された給与がY社の給与を下回っていることからみても、それにより直ちに就労の意思を喪失したとは解されないが、Y社は、Xの復職を求める内容証明郵便も受け取らず、本件労働審判の期日にも出頭せず、本件訴訟の第1回口頭弁論期日の呼出状は受け取ったものの、続行期日の呼出状も受け取らず、本件裁判の口頭弁論期日に出頭しないのであって、Y社がこのような対応をする中で、Y社から即日解雇をされたXが、A社から、Y社からの給与額を下回るとはいえ安定的な給与を得ている中で、あえてY社に復職する意思を持ち続けているとは解されないから、Xは、本件の口頭弁論終結時である平成29年4月27日の時点には、Y社に就労する意思を喪失したものとみるのが相当であり、Xの地位確認請求は理由がない。

上記判例のポイント2は参考になりますね。

復職の意思の可否については、労働者側としては気をつけておかなければなりません。

解雇無効と判断されつつ、バックペイがほとんど認められないということになりかねませんので。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。