本の紹介796 マナーより大事な品性がにじみ出る立ち居振舞い(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
品性がにじみ出る立ち振舞い: 自分を美しく躾ける教科書

美しい所作を目指す人は是非、読んでみてください。

どこに行っても恥ずかしくなくなると思いますので。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

毎日の過ごし方はいやおうなしに、表情ににじみ出てくるものなのだ。毎日、特に緊張感もなく、マンネリ化した生活を繰り返しているだけだと、どこか間延びした、しまりのない顔になってしまう。『20歳の顔は自然から授かったもの。30歳の顔は自分の生き様。だけど50歳の顔には、あなたの価値がにじみ出る』ココ・シャネルの言葉だ。」(151頁)

年齢を重ねるごとにこのことをよく思います。

顔つきや体つきにそれまでの生き様や生活習慣が如実に出てしまうのです。

こればかりは化粧や服装ではごませないのです。

日々の積み重ねが結果として顔つき、体つきに出る以上、日々の習慣を変えることでしか、それらを変えることはできません。

解雇266 採用内定の取消しと期待権侵害を理由とする慰謝料額(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、学部開設に伴う教員採用内定の成否と損害賠償請求に関する裁判例を見てみましょう。

学校法人東京純心女子学園(東京純心大学)事件(東京地裁平成29年4月21日・労判1172号70頁)

【事案の概要】

本件は、被告の看護学部設置認可にかかる教員名簿に登載されたにもかかわらず、教員として採用されなかったXらが、Y社に対し、Xらを採用しなかったことは、(1)採用内定の取消しであって、債務不履行(誠実義務違反、民法415条)又は不法行為(民法709条)に当たる、若しくは(2)原告らの期待権を侵害する不法行為(民法709条)に当たると主張して、X1につき損害賠償金1166万1565円及びX2につき損害賠償金678万円+遅延損害金の各支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

Y社は、X1に対し、55万円+遅延損害金を支払え。

Y社は、X2に対し、55万円+遅延損害金を支払え。

【判例のポイント】

1 X1は、平成27年4月以降のY社への採用が内定してはおらず、Y社には採用内定取消を理由とする不法行為責任は認められない
しかしながら、上記の経緯によれば、X1が、Y社の看護学部設置にむけて勤務し、X1を教員とする教員審査において、X1を教員として採用しない旨の指摘を受けてはいないことから、被告の看護学部新設が認可された後においては、X1とY社との間で、教員名簿記載の科目を担当する教授としての労働契約が確実に締結されるであろうとのX1の期待は法的保護に値する程度に高まっていたことが認められる

2 この点、Y社は、X1は平成27年3月にT大学への教員就任承諾書を提出し、同年4月頃から同大学での勤務をしたことから、X1に期待権はない旨主張する。
しかし、本件証拠によっても、X1が同大学への就職活動をした時期は明らかでなく、X1の本人尋問の結果によれば、X1は同大学から教員就任承諾書等の書類の提出を求められたのは同月12日であったと述べている。
そうすると、X1がT大学への就職活動をしたのは、Y社による期間満了通知の後(平成27年1月19日の後)であるとも考えられるし、同大学の労働条件がY社における労働条件より好待遇であるとは限らない。
したがって、同大学への就職を理由にX1の期待権を否定することはできないから、上記判断は変わらない。

3 そして、Y社は、平成26年4月以降のX1の働きぶりから平成27年4月以降の採用をしないこととしたものであるが、Y社の学部設置認可に至るまで、Y社からX1に対し、その働きぶりに対して注意等をしていないところ、教員審査(学部設置認可手続上のものではあるが、労働契約締結過程にあると認められる。)を経たにも関わらず、面接等の採用手続すら執らないとしたのは、誠実な態度とは言いがたい
そうすると、Y社がX1を採用しなかったことは、労働契約締結過程における信義則に反し、X1の期待を侵害するものとして不法行為を構成するから、Y社は、X1がY社への採用を信頼したために被った損害について、これを賠償すべき責任を負う。

4 Xらはそれぞれ逸失利益を損害として主張する。
期待権侵害に基づく損害賠償の対象は、Y社への採用を信頼したためにXらが被った損害に限られ、採用されたならば得られたであろう利益を損害として請求することはできない。
したがって、逸失利益は損害に当たらないから、Xらの上記主張は採用しない。

5 X1は移転費用等を損害として請求するが、これが期待権の侵害と相当因果関係を有する損害であるとは認めがたい。

期待権侵害という構成で救済されています。

もっとも、認められる損害額は、ご覧のとおり低いため、費用対効果を考えるとなかなか厳しい戦いといえます。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介795 さすが!と一目、置かれる人の気配り術(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
さすが!と一目、置かれる人の気配り術  (だいわ文庫)

タイトル通り、気配りとはいかなるものかについて書かれている本です。

気配りができる人は自然とやっていることです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『下足番はお客さまがお帰りになるまでに、靴をきれいに磨かせていただいておるんです。それに気づいて、下足番に『ありがとう』といって、ちょっと心づけを渡してくださる。こんなお客さまは、また、お出かけいただきたいなあ、と心の底から思いますね。』
本音だと思う。それに、こうした人は、ほぼ例外なく成功の階段を上がっていき、結果的に上得意になることが多い、ともいっていた。」(63頁)

こういう気配りができる人は素晴らしいですよね。

みんなができることではありませんが、だからこそこういうことが自然とできる人は輝きますね。

ある日突然できるようになることはありません。

最初は意識して自然な気配りの練習をするほかありません。

また、気配りや配慮ができる方とできるだけ一緒にいて、近くで観察をすることもとても役に立ちます。

本当に力のある人は、決してお店の方に対して横柄な態度はとりませんし、決して威張りません。

お店の方に威張って、何の得があるのでしょうか。みっともないだけです。

不当労働行為195 組合員に対する残業時間を非組合員よりも少なくするように指示したことの不当労働行為該当性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、組合員に対する残業時間を非組合員より少なくするよう指示したことが不当労働行為とはいえないとされた事案を見てみましょう。

東豊商事事件(東京都労委平成29年10月17日・労判1172号92頁)

【事案の概要】

本件は、①組合員に対する残業時間を非組合員より少なくするよう指示したことが不当労働行為にあたるか、②組合員に対して会社都合休みを多く割り当てたことが不当労働行為にあたるかが争われた事案である。

【労働委員会の判断】

①は不当労働行為にあたらない

②は不当労働行為にあたる

【命令のポイント】

1 ・・・いずれの比較においても組合員が非組合員よりも残業時間が少ないことが認められる。その原因について、組合は、会社が組合員に対し遅出を指示したり、ジャスター当番を割り当てなかったりしたためである旨主張する。
・・・以上のことから、遅出の指示及びジャスター当番を割り当てないことについては、組合員であること又は正当な組合活動を理由とした不利益取扱いには当たらない。したがって、組合員と非組合員との間に残業時間の差が生じていたとしても、組合がその原因であると主張している、遅出の指示及びジャスター当番を割り当てないことについては不当労働行為に当たらない。

2 会社は、特定の従業員に指示が偏らないように十分配慮を行っていると主張するが、13倍を超える差を偏りがないとはいえず、会社都合休みの割当てについて、組合員と非組合員の契約社員との間に有意な格差が認められることから、会社の主張を認めることはできない。

3 当日乗換え拒否及び昼残業拒否は、組合が「順法闘争」として継続しているものであり、昼残業については組合員以外の全員が行っていたことが認められる。そうすると、会社の示す基準は、事実上組合員を指し示すこととなり、結局会社は、合理的な理由なく組合員に多くの会社都合休みを割り当てる基準を運用していたこととなるから、このような会社の対応は、組合員に対する差別的取扱いであるといわざるを得ない。

組合員と非組合員について異なる取扱いをする場合、合理的な理由を説明できるかどうかが結果を分けます。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介794 幸せになる勇気(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

「嫌われる勇気」に続く二部作です。

会話形式で話が進められていきます。

向き不向きが分かれる本ですかね。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

アドラーは言います。われわれはみな、『わたしは誰かの役に立っている』と思えたときにだけ、自らの価値を実感することができるのだと。自らの価値を実感し、『ここにいてもいいんだ』という所属感を得ることができるのだと。」(237頁)

自分がここにいる意味、自分がこの仕事をしている価値を感じられるかどうか。

生きているという実感を持てるかどうか。

そんなことを考える間もなく、時間だけが過ぎていくのが実際のところですかね。

死を意識したとき、自分は何を残せるのかということを真剣に考えることがあります。

今の仕事のしかたでいいのか、

もっとできることはないのか。

まあ、多忙な毎日の中で、ときどきゆっくりそんなことを考えるのもいいのかもしれませんね。

セクハラ・パワハラ39 パワハラによるうつ病発症と慰謝料額(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、パワハラに基づく元上司と会社に対する損害賠償請求に関する裁判例を見てみましょう。

東建コーポレーション事件(名古屋地裁平成29年12月5日・労判ジャーナル72号25頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の元従業員Xが、Y社において元上司Aからパワーハラスメント行為を受け、うつ病となり、退職を余儀なくされたなどと主張して、Aに対し不法行為に基づく損害賠償として、Y社に対し使用者責任又は安全配慮義務違反の債務不履行責任に基づく損害賠償として、約752万円等の連帯支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

一部認容

【判例のポイント】

1 Aの言動は、Xに対する嫌がらせ、いじめ、あるいは過大な要求と捉えざるを得ないものであって、強度の心理的負担をXに与えていたといえ、そして、Xは、平成26年3月頃から、手先のしびれと震え、倦怠感、記憶の不安定がみられるようになって内科を受診し、さらには同年5月以降、精神科を受診して同年4月頃にうつ病を発症したと診断され、休職に至ったものであり、上記の経緯と照らし合わせても、Xは、Aの言動によって同月頃にはうつ病を発症し、休職に至ったものといえ、本件パワハラ行為のころ、Xは家庭内で妻と別々に過ごす時間が多くなっていた事実が認められるが、これが深刻なものであったことをうかがわせる事情は見当たらず、これがXのうつ病発症の原因となったとは認められないから、Aの本件パワハラ行為一覧表記載の一連の言動は、Xに対するパワハラ行為といえ、不法行為を構成するものというべきである。

2 XがY社に入社した時点において、Aには既に他の従業員に対する威圧的な言動が時にみられたところであるが、そのようなAに対する指導等が本件パワハラ行為以前にされた形跡はうかがわれないこと、AのXに対する本件パワハラ行為について、他の従業員が相談窓口に連絡した形跡もうかがわれず、抜き打ち調査等でも把握されなかったことなどに照らすと、Y社の前記措置は、実際には必ずしも奏功しているものではなく、実際にAの本件パワハラ行為が数箇月にわたって継続していたことからしても、Y社は、Aの選任、監督につき相当の注意をしたとはいえないものというべきであるから、Y社は、Xに対し、Aのした本件パワハラ行為について使用者責任を負い、Aと連帯して損害賠償義務を負う。

3 ・・・本件パワハラ行為により、Xは就労困難なうつ病に罹患したものであって、その程度は決して軽いものではなく、Y社はXが休むようになった平成26年6月以降、本件パワハラ行為等について調査を行うなど一定の対応をしているとはいえるものの、労災認定がされるまではこれをパワハラとは判断しなかったものであって、結果的にその対応は十分なものであったとはいえず、また、Aについても、現在に至るまでXに対し特段の対応をしていないこと等から、本件パワハラ行為によりXに生じた精神的苦痛を慰謝するための慰謝料の金額は、100万円を下らない。

ハラスメント事案における会社の対応方法については、各社でしっかり手順を理解しておくことは必須です。

事前の予防と事後の対応をしっかり準備しておきましょう。

ハラスメントについては、注意喚起のために定期的に研修会を行うことが有効です。顧問弁護士に社内研修会を実施してもらいましょう。

本の紹介793 息を吸って吐くように目標達成できる本(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
息を吸って吐くように目標達成できる本

著者が考える「力まず自然体で目標を達成する方法」が紹介されています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

いつだって、解決すべき問題は山積みです。だって、人生そのものが問題集みたいなものですから。達成しても、また問題がやって来ます。挑戦すれば、また新たな問題を抱えます。ゲームにしても、ステージをクリアすればするほど、どんどん新しい敵が出てきて、新たな問題解決のために奮闘して、どんどん上のステージに上っていくのです。だから、現実に、問題に直面しても、
『ああ、問題くん、こんにちは。また階段を上るチャンスをありがとう。問題は解決するためにあるから必ず解いてみるね』と大きく構えて、笑顔で向かってみてください。」(38~39頁)

問題を次のステージに上がるためのチャンスと捉える考え方です。

すべては解釈の問題なので、強がりでもなんでもいいので、そう考えることが大切です。

これを続けていると、自然と無理せずにこのような考え方をすることができるようになります。

問題それ自体には意味はなく、あるのはその人の解釈だけだという考え方は人生を大きく変えるインパクトがあります。

解雇265 第三者に告発文を送った労働者に対する解雇の有効性(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は、第三者に告発文を送った営業社員に対する解雇の有効性に関する裁判例を見てみましょう。

A不動産事件(広島高裁平成29年7月14日・労判1170号5頁)

【事案の概要】

本件は、Y社と労働契約を締結してY社の従業員であったXが、Y社において、平成26年10月9日に、Xに対し、同年9月30日付けでするとした解雇の意思表示は、懲戒解雇及び普通解雇のいずれにも該当する事由がなく、仮にいずれかに該当する事由があったとしても、当該解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であるといえないから無効であると主張して、Y社との間の労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、平成26年10月から判決確定の日まで各月5日限り、賃金として各月24万円+遅延損害金の支払を求めた事案である。

原審は、Y社のXに対する懲戒解雇の意思表示は有効であると判断し、Xの請求を全部棄却した。

【裁判所の判断】

原判決を次のとおり変更する。

Y社は、Xに対し、380万1290円+遅延損害金を支払え

【判例のポイント】

1 懲戒解雇事由(12)は、「会社の信用を著しく損なう行為のあったとき。」というものであり、その「著しく」という文言があることのほか、一般に、懲戒解雇が労働者に与える影響、効果にも鑑みると、本件懲戒解雇事由(12)に該当する信用毀損行為は、単に、信用を損なう行為があったというだけでなく、その行為により、会社の信用が害され、実際に重大な損害が生じたか、少なくとも重大な損害が生じる蓋然性が高度であった場合をいうものと解するのが相当である。
この点につき、確かに、Y社は、同族経営の小規模な会社であり、役員個人の信用に係る事実がY社の信用に直結するといえる。また、Y社は、顧客からの信用を得て高額の不動産取引に関与する業態であるから、信用の維持はY社Y社にとって重要であり、Y社代表者が本件強化の理事及び本部長に就任したことも、Y社がそれまで培った信用を基礎としていることがうかがわれるところ、本件送信により、本件協会の会員に対し、Y社の役員が本件刑事事件により逮捕された事実が広く知られるとの結果が生じたのであり、Y社の信用毀損の程度を軽く見ることはできない。
しかし、他方で、本件送信はY社の顧客に対してされたものではなく、Y社に売上の低下等の経済的な実損害が生じたものではない。また、Y社代表者が本件協会の理事及び本部長の辞任を余儀なくなされるには至っていない。そうすると、本件送信による信用毀損が原因で、Y社に実際に重大な損害が生じたとか、重大な損害が発生する蓋然性が高かったとまでは認められず、このほか、これを認めるに足りる証拠はない。
よって、本件送信の事実をもって、Xに本件懲戒解雇事由(12)に該当する事由があったということはできない。

2 本件通知書には、就業規則上の懲戒解雇事由の具体的な条項が記載されていないが、解雇理由及びこれに続く部分には、本件懲戒解雇事由(11)及び(12)に該当する趣旨と解される記載がされており、本件通知書の内容を説明したY社代理人作成の回答書には懲戒解雇であることが明記されているから、本件通知書により懲戒解雇の意思表示がされたものであると認められる。
そして、本件通知書には、本件告訴をしたことが併記されているとおり、Xによる秩序違反に対して制裁を行使する意思であることが容易に認められる一方で、普通解雇事由の具体的な条項その他本件労働契約の解約申入れにすぎないことを窺わせる記載はされておらず、普通解雇の意思表示が内包されているとは認められない
よって、本件通知書により普通解雇の意思表示がされたと認めることはできない。上記によれば、本件普通解雇事由が存在し、客観的に相当であるから、上記意思表示は有効であり、上記陳述がされた平成27年11月26日から30日が経過した同年12月26日をもって、本件労働契約が終了したと認めることができる

原審、控訴審の判決理由を読んでみましたが、私は一審の判断のほうが腑に落ちます。

また、懲戒解雇と普通解雇の関係について判例のポイント2が参考になります。

訴訟でもよく議論になるところなので押さえておきましょう。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介792 魚を与えるのではなく、魚を与えるのではなく、サカナの釣り方を教えよう(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は本の紹介です。
魚を与えるのではなく、サカナの釣り方を教えよう 起業家の父から愛する子へ33の教え

親は子どもに「財産」を与えるのではなく、「財産の作り方」を教えるのだと。

財産を与えれば、それを食いつぶして減らすだけ。

財産の作り方を教えれば、財産は減ることはなく増えます。

生活する力をつけるためにはどうしたらいいかが書かれています。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

失敗者と成功者の間にたったひとつの違いがあるとすれば、それは『習慣』の違いだ。習慣というのは、それほど苦もなく、それが行えるようになることをいうんだけど、これをずっとやり続けるのが案外難しい。週3回ジムに通う、毎日1時間勉強をする、毎日英単語を10個覚える、ブログを毎日書く、毎週1冊本を読む、時間を守る・・・、簡単そうだけど、なかなか続けられる人はいない。でもね、こういう誰もができることを徹底的に習慣化できる人が、成功するものなんだよ。」(169頁)

特に付け加えることはありません。

まったくその通りです。

世の中の成功は習慣によってできていますので。

三日坊主から何かが生まれることはありません。

続けるか、途中で投げ出すか。

ただそれだけの話です。

賃金152 賃金規程の不交付と慰謝料請求(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、非組合員に対する労働協約の適用の有無と退職金等請求に関する裁判例を見てみましょう。

代々木自動車事件(東京地裁平成29年2月21日・労判1170号77頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の元従業員であったXが、Y社に対し、①定年退職に伴う退職金+遅延損害金並びに②申請した有給休暇に係る未払賃金+遅延損害金の支払を求めるとともに、③Y社において、根拠なく控除を行うなどしてXの賃金を不当に低く抑えていたことや、有給休暇の申請を正当な理由なく拒否するなど不誠実な対応をしていたことなどが不法行為を構成すると主張して、慰謝料+遅延損害金の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

Y社は、Xに対し、60万4000円+遅延損害金を支払え

Y社は、Xに対し、11万5528円+遅延損害金を支払え

Y社は、Xに対し、50万円+遅延損害金を支払え

【判例のポイント】

1 Xは、本件組合の組合員ではなく、本件組合の組織率が4分の3以上(労働組合法17条参照)であるとは認められないから、平成8年協定書及び平成14年協定書が、労働協約としてXを拘束することはない。

2 勤続年数計算方法については、退職金支給規定8条において、入社の日より起算して、退職又は死亡の日までと定められている。そうすると、63歳時点までの勤続年数をもって、退職金算定のための勤続年数として取り扱うことを定める平成8年協定書の内容が、そのような限定を加えていない退職金支給規定に抵触することは明らかである。
そして、退職金支給規定は、就業規則46条に基づく規定であるから、労働契約法12条により、これに抵触する労使慣行の効力を認める余地はない。

3 時季変更権の行使には、その前提として、他の時季に有給休暇を取得する可能性の存在が前提となるところ、Xは、定年退職時に未消化有給休暇全ての取得を申請しているのであるから、他の時季に有給休暇を取得する可能性が存在せず、Y社において時季変更権を行使することは認められない

4 Y社は、乗務員賃金規定について、Xを含む乗務員に対する周知を欠いていたところ、平成23年10月ころから平成24年3月ころまでの間、Xから、何度も賃金に関する規定の交付を求められていたにもかかわらず、Xが退職するまで、これをあえて交付しなかったものである。そして、Xは、在職中に、乗務員賃金規定を確認し、Y社における賃金制度の内容を正確に把握したうえで、その問題点(累進歩合制度、各種控除、組合員と非組合員との賃金格差等)について検討し、Y社に対し、未払賃金を請求できないかを検討したり、不合理な労働条件の是正に向けてY社と交渉等を行う機会を奪われたものであるから、賃金に関する規定の交付要求に応じなかったY社の不誠実な対応は著しく社会的相当性を欠くものとして、不法行為を構成するというべきであり、Y社は、Xに対し、Xの受けた精神的苦痛に対する慰謝料を支払うべき義務を負う。

上記判例のポイント4で50万円もの慰謝料が認められています。

相場観がよくわかりませんが、会社としては気をつけなければいけません。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。