本の紹介771 プロ棋士の思考術(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
プロ棋士の思考術 (PHP新書)

10年程前の本ですが、読み返してみました。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

碁は感情の戦い、感情の交換でもあるのだと、つくづく思う。世の中の動きや、運のよしあしなども、感情の動きから起きている気がする。人間は感情の動物なのだ。心で戦っている。だから心の向きをちょっと変えるだけで、弱い人間が強くなることもある。技術的には互角でも、たとえばタイトル戦のような大一番に強い人、弱い人が分かれるのは、そのためだ。」(137~138頁)

これは碁に限ったことではありませんね。

仕事全般にあてはまるのではないでしょうか。

感情のコントロールができる人とできない人とでは、同じ出来事、事象についての受け止め方が180度異なります。

これも結局は考え方の習慣の話ですね。

決して性格の問題ではないと確信しています。

セクハラ・パワハラ38 セクハラと慰謝料の金額(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、市議会議員のセクハラに対する職員の損害賠償等請求に関する裁判例を見てみましょう。

市議会議員(セクハラ)事件(宇都宮地裁平成29年10月25日・労判ジャーナル71号26頁)

【事案の概要】

本件は、小山市の職員が、同市議会議員から、議員や同議会事務局職員などが参加する懇親会において、議員の席の隣に職員が座っていた際に、背中全体をなでるように触られたり、耳元に口を近づけたりされた、ステージ上でデュエットをする際に、職員の体を議員の方に引き寄せられ、職員の耳元に口を近づけたりされた、同懇親会終了後に電話で男女関係を強要されたなどのセクハラを受けたと主張して、議員に対し不法行為に基づく慰謝料200万円等の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

慰謝料30万円を認容

【判例のポイント】

1 事実1(議員が、本件懇親会において、議員の席の隣に座って選曲のためにカラオケの本を見ていた職員に対し、職員の背中や腰に手を回したり、背中全体をなでるように触ったり、職員の耳元に口を近づけたりした事実)は認められるが、事実2(議員が、本件懇親会において、職員と議員のデュエット中に、職員の体を議員のほうに引き寄せ、職員の耳元に口を近づけてきた事実)及び事実3(議員が、本件懇親会の終了後、職員に対し、電話で「俺の女になってくれ」などと言った事実)は認められず、事実1が職員の意に反して行われたことは、行為のとき職員が背中をそらすなどして不快感を示していることや本件懇親会後あまり期間が経過していない時期に他の職員や弁護士に話をしていることなどから明らかであり、事実1の行為は、相手の意に反する深いな性的言動と認められ、セクハラに該当するものであり、これは職員の性的自由ないし人格権を侵害するものであるから、不法行為が成立し、このような議員の職員に対するセクハラの態様・程度、職員がその後不安障害になったと診断されていること等から、職員が被った精神的苦痛を慰謝する金額は30万円をもって相当と判断する。

一般的なハラスメント事案については、裁判所は多額の慰謝料を認めてくれません。

ハラスメント事案については、そもそもそのような事実が存在したのか自体が争われることもあるため、原告としてはどのようにして立証するかを提訴前に十分検討しなければなりません。

ハラスメントについては、注意喚起のために定期的に研修会を行うことが有効です。顧問弁護士に社内研修会を実施してもらいましょう。

本の紹介770 最強の人生指南書(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
最強の人生指南書(祥伝社新書205)

齋藤先生の少し前の本です。

サブタイトルのとおり、末松の儒学者である佐藤一斎の「言志四録」を解説してくれている本です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

今時の人は、口ぐせのように忙しいという。しかし、そのしているところを見ると、実際に必要なことをしているのは十の中の一、二に過ぎず、つまらない仕事が、十の中の八、九である。そして、このつまらない仕事を必要な仕事と思っているのであるから、これでは忙しいのももっともなことだ。本当に何かをしようとする志のある者は、こんなあなに入り込んではいけない。」(48~49頁)

今自分がやっている仕事に、無駄なプロセスが含まれていないかを厳密に見ることが求められます。

時間がかかりすぎていないか。

もっと効率よくできないか。

こういうことを考えることなく、ただ漫然と言われた通りにやるという習慣が身についている人はそこからなかなか抜け出せません。

差はどんどん広がるばかりです。

時間は有限であることを意識すると人生は変わります。

賃金145 固定残業代が無効と判断された理由とは?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は、固定残業代の主張を認めず、割増賃金請求を認容した裁判例を見てみましょう。

マンボー事件(東京地裁平成29年10月11日・労経速2332号30頁)

【事案の概要】

本件は、漫画喫茶などを運営する株式会社であるY社との間で労働契約を締結し、Y社の本社において夜間の電話対応や売上げの集計業務に従事していたXが、Y社はXの同意なく賃金を減額したほか、労働基準法所定の割増賃金を支払っていないなどと主張して、①労働基準法に従った平成26年2月から平成28年2月までの割増賃金や上記減額された賃金+遅延損害金、②割増賃金に係る労働基準法114条の付加金+遅延損害金の各支払を求めるとともに、Y社の雇用保険、健康保険及び厚生年金保険の届出義務の懈怠により、健康保険からの給付を受給できない等という不安定な状態のまま就労することを余儀なくされ、精神的苦痛を被ったと主張して、③不法行為に基づき、慰謝料100万円+遅延損害金の支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

Y社はXに対し、未払賃金1212万4698円+遅延損害金を支払え

Y社はXに対し、付加金300万円+遅延損害金を支払え

Y社はXに対し、慰謝料10万円+遅延損害金を支払え

【判例のポイント】

1 Cは、同面接時、Xに対し、勤務条件について、休憩1時間を含めた1日12時間シフトの週6日勤務で、賃金総額が30万円であり、賃金総額の増額決定がない限り同額を超えて支給されることは一切ない旨を説明したにとどまり賃金総額30万円のうちのどの部分が固定残業代に当たるのかについて説明をしていなかったものである。しかるに、同説明のみでは、賃金総額について、通常の労働時間の賃金に当たる部分と労働基準法37条の定める割増賃金に当たる部分とを判別することができず、Xが同説明を受けた上で本件労働契約を締結したとしても、Y社との間で有効な固定残業代に関する合意をしたとはいうことはできない。

2 また、仮に本件固定残業代についてXの同意があったとしても、本件労働契約においては当初から、労働者の労働時間の制限を定める労働基準法32条及び36条に反し、36協定の締結による労働時間の延長限度時間である月45時間を大きく超える月100万円以上の時間外労働が恒常的に義務付けられ、同合意は、その対価として本件固定残業代を位置付けるものであることからすると、36協定の有効性にかかわらず、公序良俗に反し無効である(民法90条)と解するのが相当である。

3 なお、Y社は、本件固定残業代に関する合意が無効となるとしても、当事者の合理的意思からすれば、少なくとも36協定により合意された45時間分の時間外労働に対する割増賃金を固定残業代の形で支払う旨の合意であると解釈すべきであると主張する。・・・本件においては、採用面接時のCの説明内容からしても、Y社において少なくとも36協定により合意された45時間分の時間外労働に対する割増賃金を固定残業代の形で支払う旨の意思が包含されていたとは認め難く、他方で、Xは賃金総額の振り分け方法についてさえ十分に理解していなかったものであり、これまで判示したところに照らして、X及びY社にY社が主張するような合理的意思を見出すことは困難といわざるを得ない。

4 Y社は本件固定残業代を超過する残業代の精算すら行っていなかった一方で、本件固定残業代が無効となる結果、Y社は、Xに対し、同業他社の賃金相場に照らして相当高額の基礎賃金を支払っていたことになることなど、本件に現れた一切の事情を考慮すれば、Y社に対し、付加金として300万円の支払を命じるのが相当である。

上記判例のポイント2、3はしっかり頭に入れておきましょう。

上記判例のポイント3は、原告としては、ザ・ウィンザー・ホテルズインターナショナル事件札幌高裁判決を参考にしていると思いますが、今回は認められませんでした。

残業代請求訴訟は今後も増加しておくことは明白です。素人判断でいろんな制度を運用しますと、後でえらいことになります。必ず顧問弁護士に相談をしながら対応しましょう。

本の紹介769 スピード決断トレーニング(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は本の紹介です。
人より10倍仕事がはかどる! スピード決断トレーニング (PHP文庫)

どうすれば今以上に決断するスピードを上げられるか。

優柔不断で決断力のない人は是非お読みください。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

悩んでも変化しないことは考えない
あなたの会社において、どちらを選択しても結果がたいして変わらないことを議論して、時間を浪費していないでしょうか。意思決定の選択肢がある場合、どうコストや収益が変わるのかを見極めることが先決です。どちらも結果に大差がないのであれば、案ずるより生むが易しです。」(72~73頁)

同感。

とにかくどうでもいい会議や議論が多すぎだと感じるのは私だけではないはずです。

時間がもったいない。

どっちだっていいことに時間をかけて悩まないというくせをつけることで、どれだけの時間が節約できるでしょう。

中にはじっくり考えたほうがいいこともあるでしょうが、そんなことはほんのわずかです。

日々の決断の99%は「どっちだっていい」「どうでもいい」ことの決断ばかりです。

どうでもいいことにこだわらない生き方、おすすめです。

解雇257 育休取得後の解雇は有効?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は育児休暇取得後の解雇が無効とされた裁判例を見てみましょう。

シュプリンガー・ジャパン事件(東京地裁平成29年7月3日・労経速2332号3頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の従業員であったXが、産前産後休暇及び育児休業を取得した後にY社がした解雇が男女雇用機会均等法9条3項及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律10条に違反し無効であるなどとして、Y社に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認と、解雇された後の平成27年12月分以降の賃金+遅延損害金の支払を求めるとともに、Y社がXの育児休業後の復職の申出を拒んで退職を強要し、解雇を強行したことは、均等法9条3項及び育休法10条に違反し、不法行為を構成するとし、損害賠償金200万円及び弁護士費用20条+遅延損害金の支払を求めている事案である。

【裁判所の判断】

解雇無効

Y社はXに対し、55万円+遅延損害金を支払え

【判例のポイント】

1 結論において、事業主の主張する解雇理由が不十分であって、当該解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められなかった場合であっても、妊娠等と近接して行われたという一事をもって、当該解雇が妊娠等を理由として行われたものとみなしたり、そのように推認したりして、均等法及び育休法違反に当たるものとするのは相当とはいえない

2 このようにみてくると、事業主において、外形上、妊娠等以外の解雇事由を主張しているが、それが客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないことを認識しており、あるいは、これを当然に認識すべき場合において、妊娠等と近接して解雇が行われたときは、均等法9条3項及び育休法10条と実質的に同一の規範に違反したものとみることができるから、このような解雇は、これらの各規定に反しており、少なくともその趣旨に反した違法なものと解するのが相当である。

3 Y社では、Xの問題行動に苦慮し、これへの対応として弁護士、社会保険労務士及び産業医に相談し、助言を受けていたというのであるが、助言の内容は、要するに、今後の原告の問題行動に対して、段階を踏んで注意を与え、軽い懲戒処分を重ねるなどして、Xの態度が改まらないときに初めて退職勧奨や解雇等に及ぶべきであるとするものであるが、第2回休業までの経過及びその後の経過をみる限り、こうした手順がふまれていたとは到底いえないところである。そして、その助言の内容に照らせば、Y社(その担当者)にあっては、第2回休業の終了後において直ちに、すなわち、復職を受け入れた上、その後の業務の遂行状況や勤務態度等を確認し、不良な点があれば注意・指導、場合によっては解雇以外の処分を行うなどして、改善の機会を与えることのないまま、解雇を敢行する場合、法律上の根拠を欠いたものとなることを十分に認識することができたものとみざるを得ない。

4 解雇が違法・無効な場合であっても、一般的には、地位確認請求と解雇時以降の賃金支払請求が認容され、その地位に基づく経済的損失が補てんされることにより、解雇に伴って通常生じる精神的苦痛は相当程度慰謝され、これとは別に精神的苦痛やその他無形の損害についての補てんを要する場合は少ないものと解される。
もっとも、本件においては、Xが第2回休業後の復職について協議を申し入れたところ、本来であれば、育休法や就業規則の定めに従い、Y社において、復職が円滑に行われるよう必要な措置を講じ、原則として、元の部署・職務に復帰させる責務を負っており、Xもそうした対応を合理的に期待すべき状況にありながら、Xは、特段の予告もないまま、およそ受け入れ難いような部署・職務を提示しつつ退職勧奨を受けており、Y社は、Xがこれに応じないことを受け、紛争調整委員会の勧告にも応じないまま、均等法及び育休法の規定にも反する解雇を敢行したという経過をたどっている。こうした経過に鑑みると、Xがその過程で大きな精神的苦痛を被ったことが見て取れ、賃金支払等によって精神的苦痛がおおむね慰謝されたものとみるのは相当でない

上記判例のポイント1、2は理解しておきましょう。

いずれもせよ、労働契約法16条の要件を満たすか否かが主戦場であることに変わりはありません。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介768 仕事の報酬とは何か(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
仕事の報酬とは何か 人間成長をめざして (PHP文庫)

10年くらい前の本ですが、もう1度読んでみました。

タイトルからしていいですね。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『職業人としての能力を磨く』ということや、『プロフェッショナルとして力をつける』ということに、『近道』は、ない。いかなるスキルも、センスも、テクニックも、ノウハウも、仕事の現場での厳しい修練を通じて忍耐力を持って、粘り強く学んでいかないかぎり、決して、身につくことは、ない。・・・一流のプロフェッショナルは、するべき努力を、愚直なほどに、している。彼らは、決して、『近道』や『広き門』など信じていない。そして、そうしたものを期待する心こそが最大の落とし穴であることを、知っている。」(38~41頁)

成功する人の普遍的な考え方だと思います。

いつもこのブログで書いていることですが、みんなが休んでいるとき、遊んでいるときにどれだけ汗をかけるか。

また、それを継続することができるか。

人と同じこと、同じ努力をして、人と違う成果を出すなんてことはもうあきらめたほうがいい。

やるかやらないか。

やり続けるか、途中で投げ出すか。

ただそれだけの話です。

セクハラ・パワハラ37 懲戒処分の事情聴取の方法が違法と判断される場合とは?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、懲戒処分及び異動の処分無効確認請求と会社の使用者責任に関する裁判例を見てみましょう。

京王電鉄バス事件(東京地裁平成29年3月10日・労判ジャーナル70号52頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の元従業員Xが、Y社での勤務中、Y社から受けた懲戒及び異動の処分並びにこれらに関連する調査等の措置が違法なものであったと主張して、懲戒処分又は使用者責任に基づき損害賠償金等の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

懲戒処分の無効確認請求は却下

Y社及びAに対する慰謝料等支払請求を一部認容(10万円)

【判例のポイント】

1 Xは、既にY社を退職し、XとY社との間の雇用関係は解消されているから、本件降職の効力の存否は、もはやXとY社との間の雇用関係上の権利義務又は法律関係に影響を及ぼすことはなく、Y社及び上司だったAに対する不法行為等に基づく損害賠償請求権に関しては、まさに本件訴訟で請求されているように現在の権利に関する給付の訴えによることで足り、その請求原因事実に関連する過去の法律行為の効力の存否に関する確認の訴えによる必要はなく、名誉回復のための民法723条に基づく原状回復措置の請求は給付の訴えにほかならず、確認の訴えの利益を基礎づけるものではないこと等から、本件訴えのうち本件降職の無効確認を求める請求の部分は、確認の訴えの利益を欠き、不適法であり、却下すべきである。

2 本件降職及び本件異動は、客観的に合理的な理由があり、社会通念上も相当なもので、不法行為が成立する違法性はないが、ただし、Aは、事情聴取で真実を供述させようとするあまり、又は1通で事実関係を網羅した顛末書を作成しようとすることにこだわり過ぎて妥当性に疑問のある大半は同じ文章を繰り返す顛末書及び始末書の作成を続けさせている状況下で、Xにとってかなり不利益が危惧される下車勤務、事情聴取又は顛末書等作成指示が際限なく継続する意思を告知する脅迫的な要素のある発言をしており、この発言で、社会通念上相当な範囲を超えて、Xの心理的平穏を違法に害し、Xには精神的苦痛が生じて損害が発生しているものと推認されるから、この限度で不法行為の成立を免れないというべきであり、このAの不法行為は、高速バスセンター所長の立場におけるY社の事業の執行についてのものであるから、Y社も使用者責任を免れず、心理的平穏を害されたことによるXの精神的苦痛を慰謝するに要する慰謝料は金10万円とすることが相当である。

上記判例のポイント2は参考にしてください。

慰謝料額はわずかですが、事情聴取で度を越したやり方をすると違法行為になり得ることを頭に入れておきましょう。

ハラスメントについては、注意喚起のために定期的に研修会を行うことが有効です。顧問弁護士に社内研修会を実施してもらいましょう。

本の紹介767 世界のエリート投資家は何を考えているのか(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方 (単行本)

前回に続き、アンソニー・ロビンズさんの本です。

投資に関する考え方を学ぶにはとてもいい本です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

正しい戦略が目の前にあっても、実行に移せない唯一の理由は、『人にはできても、自分にはできない』という制限的な信条を信じ込んでいるからだ。『自分にはできない、何事もうまくいかない』というネガティブな信条を持っていては、力を奪われ、人生にはさらに悪循環が続いていく。・・・自分を制限するストーリーから、『できない多数派ではなく、できる少数派に私は属する』という、力をくれるストーリーに書き換えるのだ。」(197~198頁)

これとともに、もう1つ。

周囲の人の「やめたほうがいいんじゃない」というありがたい忠告はすべて無視することです。

いつの世も、新しい無謀なことをやろうとするとき、周囲は否定的なものです。

加えて、周囲の人にやめたほうがいいと言われてやめるくらいなら、本当にやめたほうがいいでしょう(笑)

そんな程度の覚悟では何をやったってうまくいくわけがありませんから。

誰になんと言われようと、自分がやると決めたらやればいいだけの話です。

自分の人生なんだから。

不当労働行為190 団交に弁護士だけが出席することは不当労働行為?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、組合員の勤務時間等を議題とする団交において、回答の根拠を示さないまま、団交は決裂したと述べて退席した会社の対応、団交の出席者を代理人弁護士のみとしたことが不当労働行為にあたるかが争われた事案を見てみましょう。

ケミサプライ・アマックス事件(福岡県労委平成29年8月9日・労判1169号95頁)

【事案の概要】

本件は、組合員の勤務時間等を議題とする団交において、回答の根拠を示さないまま、団交は決裂したと述べて退席した会社の対応、団交の出席者を代理人弁護士のみとしたことが不当労働行為にあたるかが争われた事案

【労働委員会の判断】

組合員の勤務時間等を議題とする団交において、回答の根拠を示さないまま、団交は決裂したと述べて退席した会社の対応は不当労働行為にあたる。

団交の出席者を代理人弁護士のみとしたことが不当労働行為にあたらない。

【命令のポイント】

1 組合が、会社の労働条件は就業規則により明示しているとの回答を受けて、会社に就業規則の設置場所を質すことは、労働条件の明示に係る問題であって義務的団交事項であるから、会社はこれに対し誠実に答える義務がある。
ところが、これに対する会社の回答は、言われれば出すというものに止まるから、会社が、質問された就業規則の備付けの場所等の具体的な内容について誠実に答えていたとは到底いい難い
このように、会社は本件団交において、上記の使用者が果たすべき義務、即ち相手方の納得を得るべく誠意をもって団交に当たる義務や、自己の主張の根拠を具体的に説明するなど努力すべき義務を果たさないまま、一方的に退席したといわざるを得ない。

2 団交において、組合が使用者に対し、要求事項に関連する事柄についての事実関係の確認を求めることは当然予測されることであるから、使用者にはそうした事実関係の確認を求められる事態に対応できる者を出席させることが望まれる。しかし、使用者にはそのような事実関係の確認に対応できる者を常に団交に出席させなければならないというまでの義務があるとはいえない。B弁護士が組合の事実確認に対応ができなかったのは本件団交が初めてであり、同弁護士のみが団交に出席したことによって直ちに団交に支障を来したとまではいえない
したがって、本件団交において、会社がB弁護士のみを出席させ、会社の取締役ないし会社と雇用関係にある者を出席させなかったことが不誠実団交に該当するとまではいえない。

上記命令のポイント2は注意が必要です。

やはり団交は弁護士だけではなく、会社の方も同席したほうがいいです。

すべての質問にその場で回答できるわけではありませんが、それでも会社の担当者が同席をし、

その場で回答できるものはすべきだと思います。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。