本の紹介717(成功の心理学)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
新訳 成功の心理学 人生の勝者に生まれ変わる10の方法

帯には、「全世界2000万人が感動した『ザ・シークレット』のロンダ・バーンが『師』と仰ぐ著者の代表作」と書かれています。

そう書かれたら、嫌でも読みたくなってしまいますね。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

勝者が勝者たる理由は、『最も重要なのは、1日の中の1分1秒の積み重ねだ』と心得ていることだ。たいていの人が、多くの時間をムダにしている。緩慢な動作、ムダ話、余計な資料調べ、パーティや会合・・・・・・わかり切った結論を引き延ばし、小さなことを取り上げて騒ぎ、些細な問題で意地を張るなど、きりがない。優先順位の低い、そして緊張度の乏しいものに時間をかけ、重要な目標に到達するための活動を後回しにしている。」(135~136頁)

どうでもいいことにこだわらないというのは、日々、私が考えていることです。

日々の決断力を上げる1つのコツかもしれませんね。

たいした話ではないことについては秒速で決める。

さもないことであーでもない、こーでもないと悩まない。 

優柔不断というのは性格ではなく、判断のしかたのくせ(習慣)の問題です。

日頃から意識をして決断スピードを上げることです。

不当労働行為174(中央タクシー(配転等)事件)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、自殺を図った空港送迎タクシー業務に従事していた組合員を内勤業務に配転したことが不当労働行為にあたるかが争われた事案を見てみましょう。

中央タクシー(配転等)事件(群馬県労委平成29年3月9日・労判1158号153頁)

【事案の概要】

本件は、自殺を図った空港送迎タクシー業務に従事していた組合員を内勤業務に配転したことが不当労働行為にあたるかが争われた事案

【労働委員会の判断】

不当労働行為にはあたらない

【命令のポイント】

1 睡眠導入剤を服用していることだけでも、運転の安全管理上十分な配慮が必要であり、これに加えて上記の欠勤の経緯をみれば、自動車運転事業者としては、Xが自殺未遂の原因となった精神的な症状から回復しておらず、運転業務につかせることに慎重になるのは当然であり、むしろ、乗客の安全を確保する義務を負っている同事業者の責務であって、本件配置転換等には合理的な理由が十分にある
・・・以上のとおり、本件配置転換等は、Y社の不当労働行為意思によって行われたものであるとはいえないので、労組法7条1号の不当労働行為には該当しないと判断する。

当然の配慮です。

むしろ会社がこの状態でそのまま運転を継続させていて何か事故でもあれば、逆に責任追及をされてしまいます。

本の紹介716(急いてはいけない)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
急いてはいけない 加速する時代の「知性」とは (ベスト新書)

オシム元サッカー日本代表監督の本です。

サッカーに関する記述が多いですが、その中でも含蓄のある発言がいくつもあり、業界を問わずとても勉強になります。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

何の問題もなしに暮らすことなど誰にもできない。すべてはストレスだ。ストレスは現代の象徴でもある。すべてのストレスを避けることなど誰にもできない。成功したいと思ったら、ストレスにうまく対処するしかない。それができなければ、成功はおぼつかない。・・・ストレスと無関係には生きられない。もしそうであるならば、成功する気がないからだ。成功しようと思ったら、ストレスとともに生きるしかない。」(164~165頁)

競争社会で生きていくのであれば、ストレスを避けることはあきらめたほうがいいですね。

ストレスを避けたいのであれば、競争社会で生きるのを避けるほかないという考えです。

ストレスはもはや不可避である以上、ストレスにどう対処するかを考えるのが現実的です。

個人的には「慣れる」ほかないと思っています。

どっぷりストレスフルな生活に浸かり、その状態がもはや当たり前になればストレスは空気のようなものになります。

逆にストレスがないと不安になり、ストレスがたまります(笑)

解雇243(東宇陀環境衛生組合ほか事件)

おはようございます。

今日は、地方公務員の窃盗に基づく懲戒免職処分等取消請求に関する裁判例を見てみましょう。

東宇陀環境衛生組合ほか事件(奈良地裁平成29年3月28日・労判ジャーナル64号24頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の技能労務職員であったXが、公務外非行(窃盗)を行ったことなどを理由に、Y社から懲戒免職処分を受け、また、これに伴い奈良県市町村総合事務組合管理者から退職手当支給制限処分を受けたことから、本件懲戒免職処分は重大な手続違反や事実誤認に基づくものであって違法であり、これを前提とする本件退職手当支給制限処分も違法であるなどと主張して、上記各処分の取消しを求めた事案である。

【裁判所の判断】

懲戒免職処分は違法
→請求認容

【判例のポイント】

1 確かに、Xは、タイヤ窃盗を理由として3箇月の停職処分を受けたにもかかわらず、停職期間満了後4箇月ほどしか経たないうちに2度にわたり景品応募シールを盗み、さらにその半年後に再び同シールの窃盗(本件非行)に及んでいるのであって、本件非行には常習性が認められ、また、その動機も短絡的で、再犯のおそれも否定できず、Y社の職員としての信用を重ねて失墜させたものとして、厳しい非難は免れないというべきであるが、Xの窃盗行為は上記の限度にとどまっており、その頻度や回数等に照らし、常習性の程度が特に著しいとまではいえず、そして、Xは、逮捕直後から事実を認めて被害者に謝罪し、示談も成立しているのであり、Y社に対しても、謝罪文を提出し、事情聴取の際に反省の弁を述べるなど、本件非行について反省の態度を示していたこと等から、Y社が懲戒免職処分を選択したことは、その裁量権を逸脱又は濫用したものというほかなく、本件免職処分は違法というべきである。

・・・ですって。

このケースで解雇しない会社があるでしょうか・・・。

たまにこういう裁判例を見ると、とても違和感を感じます。

本の紹介715(「好きなことだけやって生きていく」という提案)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
「好きなことだけやって生きていく」という提案

タイトルと内容が一致しているかは微妙ですが、そんなことはよくある話ですので、たいしたことではありません。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

普段の会話で、僕たちはつい、自分の伝えたいことばかり言ってしまいがちです。・・・『伝えたい』という欲望や感情を一度脇に置いて、伝えられる側のことを考えてから発言する。」(183頁)

タイトルとは全く関係のない話ですが、普段の仕事でも日常生活においても、このことはとても大切です。

自分が話したいことだけ話しまくる。

会話はキャッチボールだということを忘れて、ただひたすら自分のことを延々と話し続ける。

こういう人にならないように気をつけましょう。

一事が万事、こういう人は、仕事においても他者への想像力が低い方ですので、一緒に仕事をしないほうが賢明です。

いかに相手に話してもらうか、そのためにどのような質問をしたらよいのか。

こういうことを考えながら会話に臨むくらいがちょうどいいと思います。

いずれにせよ、ボールを持ちすぎる人はデリカシーがないため嫌われます。気をつけましょう。

競業避止義務22(リンクスタッフ元従業員事件)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は元従業員に対する競業禁止の合意等に基づく損害賠償請求に関する裁判例を見てみましょう。

リンクスタッフ元従業員事件(大阪地裁平成28年7月14日・労判1157号85頁)

【事案の概要】

本件は、Y社が元従業員であったXに対し、Y社・X間では退職後一定期間は同業他社に就職しないこと等を内容とする競業禁止の合意があったにもかかわらずXはこれに違反した、Xは他の退職従業員と共謀してY社の事業の妨害を図ったなどとして、債務不履行ないし不法行為に基づき、損害賠償を請求する事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 退職後の競業禁止の合意は、労働者の職業選択の自由を制約するから、その制限が必要かつ合理的な範囲を超える場合は公序良俗に反し、無効である。
本件についてみると、Xはいわゆる平社員にすぎないうえ、Y社への在籍期間も約1年にすぎない。他方、競業禁止義務を負う範囲は、退職の日から3年にわたって競業関係に立つ事業者への就職等を禁止するというものであり、何らの地域制限も付されていないから、相当程度に広範といわざるを得ない。
Y社は、業務手当の中には、みなし代償措置である2200円が含まれているとも主張するが、Xは、業務手当の中には、みなし代償措置が含まれているとの説明を受けたことはないと供述しているうえ、仮にこれが代償措置として設けられているとしても、その額は、Xの在籍期間全部を通じても総額で3万円ほどにすぎず、上記のような広範な競業禁止の範囲を正当化するものとは到底言えない。
そうすると、本件誓約書による競業禁止の範囲は合理的な範囲にとどまるものとはいえないから、公序良俗に反し無効であり、競業禁止の合意に基づく請求は理由がない。

このような事情であれば、訴訟を起こす前から結論は目に見えています。

訴訟をやるだけ時間とお金の無駄です。

本の紹介714(筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方

Testosteroneさんの新しい本です。

日本のダイエット業界やメディアが取り上げる科学的根拠のないインチキダイエットに対して猛烈に怒っているようです(笑)

著者が薦めるのは「マクロ管理法」という方法です。

気になる方は本を読んでみましょう。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

ダイエットに限らず、人生において本当に価値のあるものは簡単に手に入らない。『努力は一切必要ない!』とか『誰にでもできますよ~』なんていうのは詐欺の決まり文句だ。等価交換がこの世の原則である。楽して価値のあるリターンを得ようという態度がそもそもよくない。」(22頁)

ですって(笑)

No pain, no gain.

幸か不幸か、たまたま楽して結果を得られた経験をしてしまうと、次も同じ発想をしてしまうものです。

一度覚えてしまうとくせになってしまうのです。

もう努力するのがあほらしくなって、体が言うことを聞かなくなってしまうのです。

人間なんてみんな弱い生き物ですから。

だからこそ、仕事でも勉強でもスポーツでも、楽をしてはいけないのです。

最初に自分で決めたことをやり続けることが大切です。

賃金139(損保ジャパン日本興亜(付加金支払請求異議))事件

おはようございます。

今日は、口頭弁論締結後に割増賃金を支払った場合の付加金支払義務に関する裁判例を見てみましょう。

損保ジャパン日本興亜(付加金支払請求異議)事件(東京地裁平成28年10月14日・労判1157号59頁)

【事案の概要】

本件は、判決により労働基準法114条所定の付加金の支払を命ぜられた原告が、判決確定前に未払割増賃金を支払ったので、付加金の支払義務が発生しておらず、Xが同判決を債務名義、同判決で命ぜられた付加金請求権を請求債権とし、Y社を債務者として行った債権差押えは不当な執行であるとして、同強制執行の不許を求める請求異議の事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 労働基準法114条は、裁判所は、労働者の請求により、解雇予告手当(同法20条)、休業手当(同法26条)、割増賃金(同法37条)、年次有給休暇の期間における賃金を支払わない(同法39条6項)使用者に対し、使用者が本来支払うべき金額の未払金のほか、同一額の付加金の支払を命じることができると定めている。
付加金の性質は、労働基準法によって使用者に課せられた義務の違背に対する制裁であって、損害の填補としての性質を持つものではないと解され、実体法的な権利関係に基づいて生ずるものではないから、未払割増賃金の弁済等の実体法上の消滅原因によって付加金支払義務を免れることができないというべきである。
また、付加金支払義務は、付加金の支払を認める判決の確定によって生じるところ、判決の基礎とすることができる事実は、事実審の口頭弁論終結時までのものである。
このことからすると、付加金の支払を認める判決の確定によって、付加金支払義務が発生するためには、事実審の口頭弁論終結時において、付加金の支払を命ずるための要件が具備されていれば足り、当該判決が取り消されない限りは、事実審の口頭弁論終結後の事情によって、当該判決による付加金支払義務の発生に影響を与えないというべきである。
したがって、使用者が判決確定前に未払割増賃金を支払ったとしても、その後に確定する判決によって付加金支払義務が発生するので、付加金支払義務を消滅させるには、控訴して第一審判決の付加金の支払を命ずる部分の取消を求め、その旨の判決がされることが必要となる
 この点、Y社は、最高裁平成26年判決が「裁判所がその支払を命ずるまで(訴訟手続上は事実審の口頭弁論終結時まで)に使用者が未払割増賃金の支払を完了しその義務違反の状況が消滅したときには」と判示していることから、事実審終了後判決確定までの間に未払割増賃金が支払われた場合には、付加金が発生しないことが前提となっており、判決にある付加金支払義務は、判決確定前に未払の割増賃金等が支払われないことを停止条件として発生する、又は、判決確定前に未払の割増賃金等が支払われることを解除条件とするものである旨主張する。
しかし、最高裁平成26年判決では、付加金支払義務はその支払を命ずる判決の確定によって発生するものであるが、事実審の口頭弁論終結後の事実は判決の基礎とすることができないから、使用者が未払賃金の支払を完了して付加金支払義務を免れることができるのは、訴訟手続上、事実審の口頭弁論終結時までとなることが説示されているものと解され、このことからすると、付加金支払義務を免れるためには使用者としては控訴をした上で訴訟手続上、支払の事実を主張立証することが必要であると解される。
したがって、判決による付加金の支払義務の発生は、判決確定前の未払割増賃金等の支払の有無を条件とするものである旨の原告の主張は採用できない。

本件の特徴は、「事実審の口頭弁論終結後判決確定前」に未払賃金を支払ったという点です。

結論としては上記のとおりです。

支払いが遅れないように気をつけましょう。

本の紹介713(20代で知っておくべき「歴史の使い方」を教えよう。)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
20代で知っておくべき「歴史の使い方」を教えよう。

久しぶりに千田さんの本です。

幅広い分野で本を書けること自体が勉強になります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

真の勇気とは、よいと思ったことをすぐにやり、悪いと思ったことはすぐにやめることだ」(44頁)

簡単そうに見えて、なかなかできないことです。

考え方の習慣の問題なので、できる人は無意識のレベルでできるのですが、できない人は意識しても体が言うことを聞かないのです。

「フットワークが軽い」という表現をよく使いますが、これは別に、誘われた会合にすぐにかけつけることだけを指すのではありません。

よいと思ったことをすぐにやり、悪いと思ったことはすぐにやめることもまたある意味フットワークが軽いのでしょう。

賃金138(医療法人杏祐会事件)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は、辞職した看護師等に対する修学資金等貸付金返還請求に関する裁判例を見てみましょう。

医療法人杏祐会事件(山口地裁萩支部平成29年3月24日・労判ジャーナル64号32頁)

【事案の概要】

本件は、Y社が、かつて雇用していた看護師であるXに対し、①准看護学校在学中の修学資金等として、平成17年4月4日から平成19年3月1日まで合計約146万円を期限の定めなく貸し付け、さらに、②看護学校在学中の修学資金等として、同年4月26日から平成22年3月27日まで合計108万円を期限の定めなく貸し付けたとして、金銭消費貸借契約に基づき、本件貸付①の残元金約146万円及び本件貸付②の元金108万円の合計254万円等の支払を求めるとともに、Xの父であるAに対し、同人が本件貸付の貸金債務を連帯保証したとして、保証契約に基づき、上記同額の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 E事務長等のY社の管理職は、Xが退職届を提出するや、本件貸付の存在を指摘して退職の翻意を促したと認められるのであり、本件貸付は、実際にも、まさにXの退職の翻意を促すために利用されており、しかも、E事務長は本件貸付②だけではなく本件貸付①も看護学校卒業後10年間の勤務をしなければ免除にならないと述べるなど、本件貸付規定は、労働者にとって更に過酷な解釈を使用者が示すことによってより労働者の退職の意思を制約する余地を有するものともいえ、このようなXの退職の際のY社の対応等からしても、本件貸付は、資格取得後にY社での一定期間の勤務を約束させるという経済的足止め策としての実質を有するものといわざるを得ないから、本件貸付②は、実質的には、経済的足止め策として、Xの退職の自由を不当に制限する、労働契約の不履行に対する損害賠償額の予定であるといわざるを得ず、労働基準法16条の法意に反するものとして無効というべきである。

労働基準法16条では「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。」と規定されています。

このような病院は複数存在しますが、訴訟になればこのような結果になりますのでご注意ください。