Monthly Archives: 11月 2013

不当労働行為77(兵庫県・兵庫県労委(川崎重工業)事件)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

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←先日、事務所のスタッフを連れて、セノバ内の「ピッツェリア ドォーロ ローマ」に行ってきました。

写真は、「ポルチーニのピッツァ」です。

香りがすばらしいです。もちろん食べてもおいしゅうございました。

ポルチーニ好きにはたまりません。

今日は、午前中は、フランチャイジーの会社経営者の方に対するフランチャイズ契約に関する説明会です。

午後から、1泊2日で福井県の顧問先の社労士の先生にお会いしてきます。

越前ガニ、めちゃくちゃ楽しみにしています(笑)

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、使用者に当たらないとして救済申立棄却命令の取消請求に関する裁判例を見てみましょう。

兵庫県・兵庫県労委(川崎重工業)事件(神戸地裁平成25年5月14日・労判1076号5頁)

【事案の概要】

Xの川崎分会に所属する組合員は、A社及びB社に雇用されて、労働者派遣契約や請負契約に基づき、Y社の工場で就労していたが、A社及びB社から解雇又は雇止めをされたため、Xが、Y社に対し、分会組合員の雇用に関する要求事項を掲げて団体交渉を申し入れたところ、Y社が分会組合員の使用者に当たらないことを理由に拒否したため、この行為が労働組合法7条2号(誠実交渉義務違反)の不当労働行為に当たるとして、処分行政庁に対し不当労働行為救済命令申立てを行ったが、処分行政庁は、Y社は分会組合員の使用者に当たらないと判断して本件申立てを棄却する命令をした。
本件は、Xが、本件命令を不服として、その取消しを求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 不当労働行為禁止規定(労働組合法7条)における「使用者」は、一般に、労働契約上の雇用主をいうものと解されるが、同条が団結権の侵害に当たる一定の行為を不当労働行為として排除、是正して正常な労使関係を回復することを目的としていることにかんがみると、雇用主以外の事業主であっても、雇用主から労働者の基本的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができる地位にある場合には、その限りにおいて、同事業主は同条の「使用者」に当たるものと解するのが相当である(最高裁平成7年2月28日判決)。

2 ここでいう「使用者」は、労働契約関係ないしそれに隣接ないし近似する関係を基盤として成立する団体労使関係上の一方当事者を意味し、雇用主以外の者であっても、当該労働者との間に、近い将来において労働契約関係が成立する現実的かつ具体的な可能性が存する者もまた、これに該当するものと解すべきである

3 Y社が、派遣労働者であったDらと直接雇用契約を締結するかは、基本的にY社の有する採用の自由が及ぶ範囲内の事柄であり(このことはXも認めるところである。)、Y社が自ら直用化するか否かを決定することができるからといって、そのことから直ちにY社が使用者に当たると解することはできない。

4 労働者派遣が派遣法に違反する常体に至っている場合には、確かに派遣先において派遣労働者を直接雇用することは違法状態を解消し、派遣労働者の雇用の安定を図る一つの方策ではあるが、派遣労働者の雇用の安定を図る方策は直接雇用に限られるわけではないことに加え、派遣法40条の4は、派遣可能期間に抵触する等一定の要件を充たした場合に派遣先企業に派遣労働者に対する労働契約の申込みを義務付けているものの、当該申込義務は、派遣先企業が派遣労働者に対して負う私法上の義務ではなく、国に対して負う公法上の義務であって、派遣労働者はこれが履行された場合に反射的利益を受ける立場にあるにとどまると解される

5 本件では、A社が労働者を解雇する場面において、Y社は派遣解除通知をするに当たり減員人数を伝えるのみであり、派遣契約を解除される労働者を決定するのはA社であったことからすると、Y社は誰を解雇するかについてA社に対して影響力を及ぼしておらず、人選をA社の意向にゆだねていたものというべきであり、採用の場面でY社がA社に何らかの影響力を及ぼしていることはうかがえないのであって、単に業務の大半を依存しているという事実のみからY社を使用者と認めることはできない

労組法上の使用者性に関するオーソドックスな判断です。

違法派遣についての判断も、特に変わるところはありませんね。

本の紹介268(No.1リーダーを支える英断の言葉)

おはようございます。

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←先日、いつもお世話になっている社長と、ホテルセンチュリー内「けやき」の特別賞味会に行ってきました。

写真は、「富士山岡村牛サーロインとシャリアピンステーキに牛舌の厚切りステーキを レモンと黒胡椒で」です。 

タイトル、長いですね(笑)

やはり、お肉は、厚くないとおいしくありません。 牛タンもこのくらい厚いのがいいですね。

今日は、午前中は、フランチャイズ契約の打合せが1件、弁護士会での法律相談が1件、新規相談が2件入っています。

午後は、新規相談が1件です。

夜は、社労士の先生方を対象としたセミナーです。

テーマは、「重要判例から読み解く労基法19条(解雇制限)に関連する争点の整理」です。

労基法19条は、最近の流行ですね。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

 No.1リーダーを支える 英断の言葉 (西田文郎の<究極の言葉>シリーズ)

西田さんの本です。

西田さんがこれまでに行ってきた講演やセミナー、出版された著書の中から50のことばを選んだものです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

グチや悪口、不平不満、ネガティブな話というのが、ツキのない人間に共通の行動特性なのです。すぐ怒ったり、あっさり落ち込んだりするのも特徴です。つまり感情のコントロールが苦手。ですからツキのある人間のポジティブシンキングとはどうしても相容れず、なかなか付き合ってもらえません。ツキと運は必然であり、いわば自己責任なのです。」(76~77頁)

 「感情のコントロール」は、日常生活や仕事を円滑に進めるためのキーワードとなります。

自分が感情的になりやすいと感じる方は、意識して改善をしていかなければ、いつまでも感情的なままです。

「感情的でなにが悪いの?」と感情的にならず、自分とは別の「客観的な第三者としての自分」を常に意識することが大切だと思います。

みなさんは、他人へアドバイスをすることはできても、自分自身へアドバイスをすることはしませんよね。

自分が他人だと仮定して、日頃、他人にアドバイスをするように、自分自身にアドバイスをする。

それだけで、感情は相当程度コントロールできるのではないでしょうか。

また、あらゆる感情のうち、特に気をつけなければならないのは、「怒り」の感情です。

すぐにカッとして、冷静な判断ができなくなるようでは、何事もうまくいくはずがありません。

重要な場面だけ冷静になろうとしても、うまくいきません。

何事も日頃の習慣です。 日々の生活から、是非、試してみて下さい。

賃金70(北港観光バス(賃金減額)事件)

おはようございます。

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←先日、富士宮の顧問先会社へ訪問した帰りに、「大勝軒○秀」に行ってきました。

お昼時ということもあって、とても混んでいました。

普段、あまりつけ麺は注文しませんが、今回はつけ麺です。スープが最後まで温かいのがいいですね。

おいしゅうございました。

今日は午前中は、交通事故の打合せが入っています。

午後は、御前崎で法律相談です。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、組合活動を理由とする配車減による賃金・割増賃金等請求に関する裁判例を見てみましょう。

北港観光バス(賃金減額)事件(大阪地裁平成25年4月19日・労判1076号37頁)

【事案の概要】

Xは、路線バス、観光バス、送迎バスなどの旅客自動車運送事業等を業とする株式会社であるY社においてバス運転手として勤務している者であり、Xの賃金は時給制である。

本件は、XがY社に対し、XとY社との間には少なくとも賃金月額が30万円を下らない金額となるよう仕事を与える合意があったにもかかわらず、XがY社の意に反した組合活動を行ったことから、何ら合理性なく、Xに対する仕事を減らしたことが、債務不履行及び不法行為に当たるとして、労働契約又は不法行為に基づき、月額30万円と平成22年7月から平成24年3月まで支払われた賃金との差額合計240万4468円、慰謝料200万円等を求めた事案である。

【裁判所の判断】

賃金差額約236万円及び弁護士費用24万円の合計約260万円の支払を命じた

慰謝料については請求棄却

【判例のポイント】

1 XとY社との間の労働契約においては、Xの労働時間は予め定められていないから、一般的には、Xに対し一定時間以上の労働を命じることがY社の義務であるということはできない。しかしながら、Y社のバス従業員の給与は時給制であり、労働時間の多寡が各従業員の収入の多寡に直結するという本県事情の下においては、Y社が合理的な理由無く特定の従業員の業務の割り当てを減らすことによってその労働時間を削減することは、不法行為に当たり得ると解するのが相当である

2 ・・・このような事態を回避するために、各運転手の運転技術、接客態度その他の勤務態度を考慮して、配車するバスを決めるということには合理的な理由があると解され、Xには上記のような勤務態度上の問題があり、改善の意欲も十分ではないことも合わせ考慮すると、Xに対する配車を減らすという対応を取ることも理由がないとはいえない。
しかしながら、Xの月収は平成22年6月までは概ね30万円以上であったにもかかわらず、平成22年7月は25万円、平成22年3月までいずれも20万円を下回っており、Xの勤務態度に問題があったとしても、かかる大幅な配車の減少を長期にわたり続けることに合理的な理由があるかは疑問である

3 Y社は、無苦情・無事故手当、及び職務手当は、いずれも時間外労働に対する手当であるから、基礎賃金には含まれないと主張している。
ある手当が時間外労働に対する手当として基礎賃金から除外されるか否かは、名称の如何を問わず、実質的に判断されるべきであると解される。無苦情・無事故手当及び職務手当は、実際に時間外業務を行ったか否かにかかわらず支給されること、バス乗務を行った場合にのみ支給され、側乗業務、下車勤務を行った場合には支払われないことからすると、バス乗務という責任ある専門的な職務に従事することの対価として支給される手当であって、時間外労働の対価としての実質を有しないものと認めるのが相当である

非常に参考になる裁判例です。

上記判例のポイント1の視点は、是非、参考にしてください。

本の紹介267(仕事の大事は5分で決まる)

おはようございます。

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←先日、事務所のスタッフと一緒に鷹匠の「La Cave de NAGAFUSA」にランチを食べに行ってきました。

すべての料理が上品で、とてもおいしかったです。

おすすめです! 今度は夜に行ってみようと思います。

今日は、午前中は、富士の裁判所で労働事件の裁判です。

午後は、静岡に戻り、労働事件の裁判が1件、離婚調停が1件入っています。

夜は、顧問先会社の団体交渉に立ち会います。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

仕事の大事は5分で決まる

著者は、キャノングローバル戦略研究所研究主幹で元外務相中東アフリカ局参事官の宮家さんです。

外交官としての「人脈術」「語学術」「交渉術」「メモ術」「プレゼンテーション術」「発想術」「情報術」「危機管理術」がまとめられています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

知的プロセスを繰り返すためには、ふと思いついた興味深い発想を、タイミングよく書き留め、これを時間のある時に何度も見直すことが大切でしょう。その意味では、発想メモを『正しく取れるか、取れないか』で、あなたの『大局観』は大きく変わります。」(111頁)

メモの取り方は、人それぞれだと思います。

キーワードだけを書き留める人、一言一句を書き留める人など。

私は、できるだけたくさんメモをとるようにしています。

もっとも、録音が許される場面では、メモとともに録音もします。 この方法がもっとも正確だからです。

時間が経つと、メモを見返しても、正確に思い出せないのなら、いっそのこと、録音を聞き返した方が楽だからです。

みなさんも、是非、メモの取り方、残し方を研究してみてください。

意外と侮れませんので。

賃金69(帝産キャブ奈良事件)

おはようございます。今週も一週間がんばります!!

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←先週末の早朝、海までジョギングをしました。

もう完全に習慣化されました。

週1回、海を見ることで、自然の力をもらっています。

今日は、午前中は、裁判の打合せが1件入っています。

午後は、名古屋の会社へ行き、打合せです。

夕方からは、月一恒例のラジオです。

夜は、労働事件の弁護団会議です。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、タクシー乗務員らによる最賃との差額金・未払賃金請求に関する裁判例を見てみましょう。

帝産キャブ奈良事件(奈良地裁平成25年3月26日・労判1076号54頁)

【事案の概要】

本件は、Xら30名が、タクシー事業を営むY社に雇用されてタクシー乗務員として勤務していたが、平成20年6月21日から平成23年8月20日までの勤務に対してY社から支払われた賃金が最低賃金を下回っており、さらに、Xらの一部については割増賃金の一部に未払がある等と主張して、Y社に対し、雇用契約に基づく賃金請求をした事案である。

【裁判所の判断】

1 合計約250万円の未払割増賃金の支払を命じた

2 付加金として、割増賃金と同額の支払を命じた

【判例のポイント】

1 Y社及び組合は、平成22年12月13日、本件覚書を締結し、同月14日、Y社は、タクシー乗務員らに対し、精算金を支払った。本件覚書には、前記の期間に係るタクシー乗務員らの最低賃金の不足額について精算することとする旨の定めがあったが、同期間に係る債権債務関係が他に存在しないことを確認するような文言はない。
本件覚書及び第一次精算に至る経緯に照らすと、本件覚書を締結する際、組合は、平成20年6月21日から平成22年6月20日までの期間の勤務に係る未払賃金に関し、Y社が提示した額を受領するものの、残額があれば更に請求する意思があったことが認められる。そうすると、本件覚書の締結及び第一次精算の事実をもって、Xら乗務員が、Y社との間で、前記期間の勤務の賃金未払に掛かる争いをやめることを約したものと認めることはできない。
以上によれば、平成20年6月21日から平成22年6月20日までの期間の勤務に係る賃金の未払についてはY社とXら乗務員との間で和解が成立している旨のY社の主張は理由がない。

2 Y社は、X勤務乗務員らに対し、時間外労働に対する割増賃金及び深夜労働に対する割増賃金の支払を怠った違反がある。そして、本件において、Y社は、本訴提起前及び本訴提起後に一部未払賃金の存在を認め、口頭弁論終結時までにXらに対して一定の支払を行ってきたものの、本訴提起後においても、根拠を示さないまま不就労時間がある旨の主張を繰り返すなどしてきた。
かかる事情に照らすと、・・・割増賃金の合計額と同額の付加金の支払いを命じることが相当である。

この事件は、一審で確定しているようです。

ということは、付加金も全額支払うことになってしまいますね・・・。

控訴しておいて、その間に未払賃金を支払えば、付加金の支払いを免れることができるのですが、それはしなかったようです。律儀です。

本の紹介266(豊かさを導く31の「与え方」)

おはようございます。 今週も一週間、お疲れ様でした。
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←先日、お昼に「こはく」に行ってきました。

写真は、「スタミナカレー」です。

完全にスタミナつきますね(笑)

たまに無性に食べたくなるのです。おいしゅうございました。

今日は、午前中は、事務所で書面作成です。

お昼は、事務所スタッフとランチです。

午後は、新規相談が2件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

 バリ島大富豪“兄貴"に学ぶ 豊かさを導く31の「与え方」

バリ島の大富豪兄貴の本です。 久しぶりです。

兄貴の考え方の根底には、常に「利他」の精神が見えるので、とても好きです。

この本は、ページ数も少なく、コンパクトなため、すぐに読めてしまいます。

タイトルがいいですよね。大切なのは「もらい方」ではなく「与え方」なのです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

ほとんどの人がお金がほしい、お金もちになりたいと言うのは、フェラーリ持ちたい、持ち家がほしい、家族を豊かにしたいという『欲』を叶えたいんやろ。・・・自分の幸せしか考えんもんは、自分の幸せに至らん。でも、他人の幸せを考えとるもんは、自分も完全に幸せになれるんや。」(23頁)

いい車に乗りたい、いい時計をしたいという「欲」自体を否定するつもりはありません。

でも、これらの欲は、車屋さんと時計屋さん以外の他人を幸せにするものではありません。

他者を幸せにすることで自分も幸せになる、という考え方が王道ですよね。

自分のことは後回し。

まずは、周りの人をどうやって幸せにできるかを考える。

これが僕たち世代の常識です。

配転・出向・転籍18(新和産業事件)

おはようございます。

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←先日、久しぶりに鷹匠の「Venti Due」に行ってきました。

マルゲリータとモレッティのコンビは最強だと思いました。

生地がもちもちで実においしかったです。

今日は午前中は、富士の顧問先で打合せに行ってきます。

午後は、裁判員裁判の公判前整理手続と破産の打合せが入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、違法な配転命令に対する無効確認と賃金等請求に関する裁判例を見てみましょう。

新和産業事件(大阪高裁平成25年4月25日・労判1076号19頁)

【事案の概要】

Y社は、①Xが営業職としての適性を欠いていたことと②Xが総務や経理の経験がなかったことを理由として、配転命令をした。

Xは、本件配転命令につき、業務上の必要性がなく、他の不当な動機・目的で行われたもので、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるから、権利の濫用として無効であるであると主張し争った。

なお、Xは、本訴訟以前に、賃金仮払仮処分を申し立て、裁判所は、これを認めている。

【裁判所の判断】

配転命令は無効

新たに慰謝料等として60万円を認めた。

【判例のポイント】

1 Y社は、業務上の必要性が乏しいにもかかわらず、Xが退職勧奨を拒否したため、Xを退職に追い込み、又は合理性に乏しい賃金の大幅な減額を正当化するという業務上の必要性とは別個の不当な動機及び目的の下で本件配転命令をしたことが認められる。そうすると、本件配転命令は、社会的相当性を逸脱した嫌がらせであり、Xの人格権を侵害するものであるから、民法709条の不法行為を構成するというべきである。

2 給与規定上、賞与の支給については、勤怠、能力、その他を考課して決定するとの定めがあるにとどまり、具体的な支給額及び算定方法についての定めはなかったこと、Y社は、従業員ごとの個別の考課査定及び従業員間の配分額の調整をした上で賞与の具体的な支給額を決定していたことが認められるから、Xの賞与請求権は、Y社が支給すべき金額を定めることにより初めて具体的権利として発生するものと解される。

3 Y社は、Xの平成23年の夏季賞与及び冬季賞与、平成24年の夏季賞与及び冬季賞与について、総合職であることを前提に、人事考課査定及び調整をした上で具体的な支給額を決定し、支給日までにこれを支払うべき労働契約上の義務を負うというべきである。
・・・そうすると、Y社のXに対する上記各賞与の支給額の決定は、使用者としての裁量権の範囲を逸脱したものであり、これにより、Xが給与規定等に基づいて算定された賞与の支給を受ける利益を侵害するものであるから、民法709条の不法行為を構成するというべきである
・・・そうすると、仮にXが総合職として正当に考課査定を受けたならば、基本給、職務給及び付加給の合計額(基準額)に上記業績係数(夏季は1.6、冬季は1.7)及び査定係数の下限値である0.6を乗じた金額を算出した上で、社長により調整がなされることを考慮して、上記算出額に8割を乗じた額を賞与として支給を受けた相当程度の蓋然性があるというべきである

本件は、不当な目的による配転が違法と判断された事案ですが、それよりも、上記判例のポイント4の考え方を是非、参考にしてください。

賞与の請求をしようとする場合には、このような切り口があることを知っておくと有効かもしれません。

本の紹介265(僕が電通を辞める日に絶対に伝えたかった79の仕事の話)

おはようございます。

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←先日、島田の裁判所へ行く途中、藤枝の「カナキン亭」に行ってきました。

中学生のときからお世話になっているお店です。

久しぶりに食べましたが、とてもおいしかったです。

今日は、午前中は、フランチャイズ契約の契約書作成に関する打合せが1件入っています。

午後は、島田の裁判所で離婚調停が1件、打合せが1件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

 僕が電通を辞める日に絶対伝えたかった79の仕事の話

元電通のエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターの本です。

仕事をしていく上でヒントになることがいっぱい書かれています。

おすすめの本です!!

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

愚痴ばかり言っている人には仕事を頼みにくい。仕事を頼みたくなる人というのは愚痴を言わず、いつでも余裕ある顔をしている人だ。『死ぬほど忙しいんです』などと言いながらもニコニコしている人には『そんなこと言わずに頼むよ』ということになる。若いときはたくさん仕事をして、できるだけ早く仕事を覚えたほうがいいと思う。いろんなプロジェクトに誘われるためには、まずは愚痴を言わないことが肝心。」(107頁)

いつもいつもこのブログで書いており、そろそろくどいので止めますが、私の周りの成功している経営者で愚痴なんか言っている方は1人もいません。

愚痴を言う程、暇ではないというのが正直なところでしょうか。

とにかくみなさん多忙なので、そう頻繁にじっくり話などできないのです。

貴重な時間に、愚痴を言うなんてくだらない時間の使い方をする人は皆無です。

話の内容は、自然と、今後の事業の話等、これから先のことになります。

昔話や武勇伝(笑)の話で盛り上がるのは、おじいちゃんになってからでいいですよね。

20代、30代の経営者のみなさん、お互い、がんばりましょう。

解雇123(学校法人専修大学事件)

おはようございます。

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←先日、金融機関でのセミナー修了後、セミナー参加者とともに「キャトル プレジール」で懇親会をしました。

写真は、「和牛ホホ肉の煮込み ボルドー風」です。

完璧な一品です。これでもかというくらい柔らかいです。 おいしゅうございました。

今日は、午前中は、東京家裁立川支部で離婚調停が入っています。

何回も行ったことはありますが、結構、遠いです・・・。

午後は、裁判の打合せが1件、ラジオの打合せが1件入っています。

夜は、弁護士会の委員会です。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、休業期間満了後になされた打切補償による解雇に関する裁判例を見てみましょう。

学校法人専修大学事件(東京高裁平成25年7月10日・労判1076号93頁)

【事案の概要】

本件は、Y大学が、業務上疾病(頸肩腕症候群)により療養のため休業中で労災保険給付(療養補償給付、休業補償給付)を受けているXに対し、その休業期間満了後、Y大学の災害補償規程に基づき、労基法81条所定の打切補償を支払って行った平成23年10月31日付け解雇は解雇権の濫用にも当たらず有効であるとして、同日以降の地位不存在確認を求めて本訴を提起し、これに対し、Xは、同条所定の「労基法75条の規定によって補償を受ける労働者」に該当せず、本件解雇は労基法19条1項本文に違反し無効であるとして、Xが地位確認並びにリハビリ就労拒否、不当解雇等を理由とする損害賠償及びこれに係る遅延損害金の各支払を求めて反訴を提起したものである。

Y大学は、上記本訴を取り下げ、Xはこれに同意したため、本件請求は、上記反訴請求のみとなった。

本件の争点は、労基法19条1項但書前段にいう同法81条の打切補償の対象となる労働者とは、同条の文言どおり同法75条による使用者からの療養補償を受ける労働者に限られるのか(Xの主張)、労災保険法上の保険給付(療養補償給付)を受ける労働者も含まれるか(Y大学の主張)である

【裁判所の判断】

控訴棄却(解雇は無効)

【判例のポイント】

1 労基法81条は、同法の「第75条の規定によって補償を受ける労働者」が療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病が治らない場合において、打切補償を支払うことができる旨を定めており、労災保険法に基づく療養補償給付及び休業補償給付を受けている労働者については何ら触れていない。また、労基法84条1項は、労災保険法に基づいて災害補償に相当する給付がなされるべきものである場合には、使用者はこの災害補償をする義務を免れるものとしているにとどまり、この場合に使用者が災害補償を行ったものとみなすなどとは規定していない。そうすると、労基法の文言上、労災保険法に基づく療養補償給付及び休業補償給付を受けている労働者が労基法81条所定の「第75条の規定によって補償を受ける労働者」に該当するものと解することは困難というほかはない

2 このように解すると、使用者は、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病が治らずに労働ができない労働者に対し、災害補償を行っている場合には打切補償を支払うことにより解雇することが可能となるが、労災保険法に基づく療養補償給付及び休業補償給付がなされている場合には打切補償の支払によって解雇することができないこととなる。しかし、労基法19条1項ただし書前段の打切補償の支払による解雇制限解除の趣旨は、療養が長期化した場合に使用者の災害補償の負担を軽減することにあると解されるので、このような差が儲けられたことは合理的といえる。もっとも、労災保険法に基づく療養補償給付及び休業補償給付がなされている場合においても、雇用関係が継続する限り、使用者は社会保険料等を負担し続けなければならない。しかし、使用者の負担がこうした範囲にとどまる限りにおいては、症状が未だ固定せず回復する可能性がある労働者について解雇制限を解除せず、その職場への復帰の可能性を維持して労働者を保護する趣旨によるものと解されるのであって、使用者による社会保険料等の負担が不合理なものとはいえない

3 また、前記のように解すると、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病が治らずに労働ができない労働者について、傷病補償年金の支給がされている場合には打切補償を支払ったものとみなされて解雇が可能となるのに対し、療養補償給付及び休業補償給付の支給がなされているにとどまる場合には使用者が現実に打切補償を支払っても解雇することができないという大きな差が生じることとなる。しかし、症状が厚生労働省令で定める重篤な傷病等級に該当する場合においては、復職の可能性が低いものとして雇用関係を解消することを認めるのに対し、症状がそこまで重くない場合には、復職の可能性を維持して労働者を保護しようとする趣旨によるものと解されるのであって、上記のような差異も合理的というべきである
したがって、法は、以上のような趣旨から、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病が治らずに労働が出来ない労働者が労災保険法に基づく療養補償給付及び休業補償給付を受給している場合においては、使用者が打切補償を支払うことにより解雇することはできないものと定めているものと解するのが相当である。

一審の判決については、こちらを参照。

文理解釈に徹しています。

そして、文理解釈によると不合理な結果についても、ちゃんと説明をし、不合理ではないと結論付けています。

無理な解釈をするよりも誠実だと思います。

本の紹介264(ストイックなんて無用だ)

おはようございます。 今週も一週間がんばっていきましょう。

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←昨日は、顧問先会社の株式会社RSTさんの10周年記念のパーティーにご招待されました。

社長は、私と同級生であり、最も尊敬する経営者の1人です。

総勢約200名が参加した、本当にすごいパーティーでした。

いつも刺激をもらっています。 お互い、もっともっと周りに影響を与えられるように、がんばりましょう!

今日は、午前中は、新規相談が1件、顧問先会社の社長との打合せが1件入っています。

午後は、遺産分割調停が1件、裁判等の打合せが1件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

(005)ストイックなんて無用だ (ポプラ新書)

私の尊敬する経営者の一人である原田さんの本です。

これまでにも何冊も原田さんの本は読んできましたが、今回の本は、これまでの本とは違う路線です。

原田さんの日常生活が垣間見えて、とても新鮮です。 毎朝4時起きだそうです。

ストイックな人に「ストイックなんて無用だ」と言われると「おい、なんだ、なんだ」と騒いでしまいます。

ムキムキのプロレスラーに「筋トレなんて無用だ」と言われているような感じです。わくわくしちゃいます。

すばらしいタイトルですね(笑)

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

文字どおり、経験豊富な人ほど変化できない。知識で頭がいっぱいになっている人ほど、自分で創造できない。だから、それをすべて捨てろ。知識は引き出しにしまっておけ。いつもそう言っている。情熱があれば、知識は無意識に引き出しから出てくるものだから。・・・創造力やビジネスの改革というものは、今までの経験、知識を全部否定する力なのである。」(148~150頁)

成功した方法を捨てるというのは、とても難しいことです。

前に成功した方法でやれば、今回も成功するに違いないと思ってしまうからです。

でも、変化したい、常に向上していたいと思うのであれば、これまでの方法にずっとしがみついているわけにはいきません。

意識して、「捨てる」ということをしていかなければいけないのですね。