おはようございます。
相続により40億円の借金を背負った社長が見事、借金を完済したというお話です。
普通なら、とても返済できるような金額ではないと考え、相続放棄や自己破産を考えるところですが、
経営方針を考え直すにより、会社を復活させた素晴らしい経営者です。
さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。
「愛読書といっていいのかわからないが、私は長年にわたって、戦没学生の手記である『きけわだつみのこえ』に救われていた。何冊も購入して、事務所や自宅、電話の横、クルマの中など、さまざまな場所に置いていた。苦しくなるたびに、そのときその場で手に取って開けるようにするためだ。ここに書かれている方々の思いを考えれば、今の自分の苦難など何でもないと思えた。借金がでかくて、銀行から屈辱的なことをいわれたところで、それがどうした-この方々の無念に比べれば、自分の境遇を嘆くなんて甘えている。」(177頁)
「~と比べたら」、「あのときと比べたら」と、今の自分よりも大変な状況を思い浮かべることによって、今の困難な状況を乗り切る気持ちが湧いてくる、という発想はとても大切ですね。
最初が肝心と言われるのは、まさにこれと同じ感覚なのだと思います。
弁護士になりたてのころは、右も左もわからないので、何をやるにしても時間がかかります。
早く仕事を覚えたい、早く一人前になりたいと思い、誰よりも早く仕事を始め、誰よりも遅くまで仕事をする。
私は、圧倒的な努力を続けることでしか自信をつけることはできないと思っています。
5年間、これを続けられたら、仕事に対するスタンスが固まるのではないでしょうか。
5年続けたら、10年続けられますから。