駐車場問題2 敷地を区分所有者の共有とするマンションの分譲において、売主がその敷地の一画に駐車場を設置し、買主の一部の者にその専用使用権を与えた場合につき区分所有法にも公序良俗にも反しないとした事案(不動産・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、敷地を区分所有者の共有とするマンションの分譲において、売主がその敷地の一画に駐車場を設置し、買主の一部の者にその専用使用権を与えた場合につき区分所有法にも公序良俗にも反しないとした事案(最判昭和56年1月30日)を見ていきましょう。

【事案の概要】

本件は、敷地を区分所有者の共有とするマンションの分譲において、売主がその敷地の一画に駐車場を設置し、買主の一部の者にその専用使用権を与えた場合につき区分所有法及び公序良俗に反するかが争われた事案である。

【裁判所の判断】

区分所有法にも公序良俗にも反しない。

【判例のポイント】(原審:大阪高判昭和55年4月25日

1 訴外会社は、本件マンションの分譲販売にあたつて、本件敷地の一画に駐車場を設置し、本件マンション(住宅)の分譲とは別個に本件マンション購入者に対して右駐車場専用使用権を分譲する権利を留保したうえで本件マンションを分譲したものであり、控訴人を含む購入者はすべて、右の権利が訴外会社に留保されること並びに訴外会社から右駐車場専用側用権の分譲を受けた者及びその譲受人が右駐車場を専用使用することを容認・承諾して本件マンション分譲契約を締結したものというべきであつて、本件マンション分譲契約と同時になされた右駐車場専用使用権に関する約定の趣旨とするところは、訴外会社がその名において、本件マンション分譲後購入者の共有となる本件敷地の一画に設けられた駐車場の専用使用契約を、その使用を希望する本件マンション購入者(希望者が多数の場合は抽選による。)との間で締結すること並びに右専用使用契約の効力が本件マンションの分譲と同時に本件敷地の共有持分権を取得した者に対しても及ぶこと、換言すれば、右専用使用契約に基づいて右駐車場の専用使用を認められた者及びその承継人に対し本件マンション購入者(本件敷地の共有持分権者)が右駐車場を専用使用させる義務を負うことを、右購入者及び訴外会社の双方が承諾し、合意したものであると解するのが相当である。

2 したがつて、本件マンション(四六二号住宅)の分譲を受けた後訴外会社との間で本件土地についての駐車場専用使用権を代金四〇万円で買い受ける旨の契約を締結した被控訴人は、右契約に基づいて、本件土地についての駐車場専用使用権を取得したものというべきであり、しかも、右専用使用権は控訴人ら本件マンション購入者(本件敷地の共有持分権者)に対する関係においてもその効力を有するものというべきである。

原告(管理組合)の公序良俗違反に関する主張は、大要、以下のとおりです。

分譲方式の駐車場専用使用権は、分譲業者がマンション購入者の知識不足に乗じ、マンション本体の対価と駐車場専用使用権の対価とを二重に利得することを企図した附合契約であり、その結果、マンション購入者間に著しい不平等が生じており、駐車場専用使用権を有しないマンション購入者は敷地につき共有者として固定資産税を負担しながら自らは使用できない不利益を受けているから、公序良俗に違反し無効である。

しかしながら、裁判所は第1審から一貫して、原告の主張は採用しませんでした。

マンション管理や区分所有に関する疑問点や問題点については、不動産分野に精通した弁護士に相談することが肝要です。