Daily Archives: 2019年6月7日

解雇299 休職期間満了に伴う自然退職(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、休職期間満了による解雇無効地位確認等請求に関する裁判例を見てみましょう。

Y社事件(大阪地裁平成30年10月30日・労判ジャーナル83号40頁)

【事案の概要】

本件は、Y社で勤務していたXが、Y社から解雇されたが、同解雇は無効であるなどとして、Y社に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 本件の争点は、Xの退職理由が解雇か自然退職か及び当該退職理由によりXを退職扱いとすることの有効性であるところ、Y社は、平成28年1月11日、Xに、Y社の就業規則所定の休職事由に該当する事由があったため、Xに対し、同号に基づき、Xを休職させる旨の意思表示をしたところ、Y社の就業規則は、社員が休職期間満了のときに復職できなかった場合には、別途解雇等の意思表示を要せず、休業期間満了の日を退職の日として社員の資格を失う旨規定しているところ、Y社の就業規則上、就業3年未満の社員の休職期間は6か月であるから、Xは、休職期間(6か月)が満了する平成28年7月10日の経過をもって、Y社を自然退職したものとみるのが相当であり、また、Xは、別件判決で認定されたとおり、不当に賃金が引き下げられたため、Y社に復帰できなかった旨主張するが、Xが、賃金を不当に減額されたとして未払賃金の支払いを求めた別件訴訟の判決において、Y社は、Xに対し、給与制度改定に基づき、各種手当を適正に支給していることが認められるなどとして、Xの請求が棄却されたことが認められるから、Xの主張は採用できない

この手の訴訟は、争点が複雑化しますが、本件はそこまで複雑ではないように感じます。

復職時の対応については、極めて専門的な判断が求められますので、弁護士にしっかり相談して進めましょう。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。