Monthly Archives: 2月 2018

本の紹介768 仕事の報酬とは何か(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
仕事の報酬とは何か 人間成長をめざして (PHP文庫)

10年くらい前の本ですが、もう1度読んでみました。

タイトルからしていいですね。

おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『職業人としての能力を磨く』ということや、『プロフェッショナルとして力をつける』ということに、『近道』は、ない。いかなるスキルも、センスも、テクニックも、ノウハウも、仕事の現場での厳しい修練を通じて忍耐力を持って、粘り強く学んでいかないかぎり、決して、身につくことは、ない。・・・一流のプロフェッショナルは、するべき努力を、愚直なほどに、している。彼らは、決して、『近道』や『広き門』など信じていない。そして、そうしたものを期待する心こそが最大の落とし穴であることを、知っている。」(38~41頁)

成功する人の普遍的な考え方だと思います。

いつもこのブログで書いていることですが、みんなが休んでいるとき、遊んでいるときにどれだけ汗をかけるか。

また、それを継続することができるか。

人と同じこと、同じ努力をして、人と違う成果を出すなんてことはもうあきらめたほうがいい。

やるかやらないか。

やり続けるか、途中で投げ出すか。

ただそれだけの話です。

セクハラ・パワハラ37 懲戒処分の事情聴取の方法が違法と判断される場合とは?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、懲戒処分及び異動の処分無効確認請求と会社の使用者責任に関する裁判例を見てみましょう。

京王電鉄バス事件(東京地裁平成29年3月10日・労判ジャーナル70号52頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の元従業員Xが、Y社での勤務中、Y社から受けた懲戒及び異動の処分並びにこれらに関連する調査等の措置が違法なものであったと主張して、懲戒処分又は使用者責任に基づき損害賠償金等の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

懲戒処分の無効確認請求は却下

Y社及びAに対する慰謝料等支払請求を一部認容(10万円)

【判例のポイント】

1 Xは、既にY社を退職し、XとY社との間の雇用関係は解消されているから、本件降職の効力の存否は、もはやXとY社との間の雇用関係上の権利義務又は法律関係に影響を及ぼすことはなく、Y社及び上司だったAに対する不法行為等に基づく損害賠償請求権に関しては、まさに本件訴訟で請求されているように現在の権利に関する給付の訴えによることで足り、その請求原因事実に関連する過去の法律行為の効力の存否に関する確認の訴えによる必要はなく、名誉回復のための民法723条に基づく原状回復措置の請求は給付の訴えにほかならず、確認の訴えの利益を基礎づけるものではないこと等から、本件訴えのうち本件降職の無効確認を求める請求の部分は、確認の訴えの利益を欠き、不適法であり、却下すべきである。

2 本件降職及び本件異動は、客観的に合理的な理由があり、社会通念上も相当なもので、不法行為が成立する違法性はないが、ただし、Aは、事情聴取で真実を供述させようとするあまり、又は1通で事実関係を網羅した顛末書を作成しようとすることにこだわり過ぎて妥当性に疑問のある大半は同じ文章を繰り返す顛末書及び始末書の作成を続けさせている状況下で、Xにとってかなり不利益が危惧される下車勤務、事情聴取又は顛末書等作成指示が際限なく継続する意思を告知する脅迫的な要素のある発言をしており、この発言で、社会通念上相当な範囲を超えて、Xの心理的平穏を違法に害し、Xには精神的苦痛が生じて損害が発生しているものと推認されるから、この限度で不法行為の成立を免れないというべきであり、このAの不法行為は、高速バスセンター所長の立場におけるY社の事業の執行についてのものであるから、Y社も使用者責任を免れず、心理的平穏を害されたことによるXの精神的苦痛を慰謝するに要する慰謝料は金10万円とすることが相当である。

上記判例のポイント2は参考にしてください。

慰謝料額はわずかですが、事情聴取で度を越したやり方をすると違法行為になり得ることを頭に入れておきましょう。

ハラスメントについては、注意喚起のために定期的に研修会を行うことが有効です。顧問弁護士に社内研修会を実施してもらいましょう。

本の紹介767 世界のエリート投資家は何を考えているのか(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は本の紹介です。
世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方 (単行本)

前回に続き、アンソニー・ロビンズさんの本です。

投資に関する考え方を学ぶにはとてもいい本です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

正しい戦略が目の前にあっても、実行に移せない唯一の理由は、『人にはできても、自分にはできない』という制限的な信条を信じ込んでいるからだ。『自分にはできない、何事もうまくいかない』というネガティブな信条を持っていては、力を奪われ、人生にはさらに悪循環が続いていく。・・・自分を制限するストーリーから、『できない多数派ではなく、できる少数派に私は属する』という、力をくれるストーリーに書き換えるのだ。」(197~198頁)

これとともに、もう1つ。

周囲の人の「やめたほうがいいんじゃない」というありがたい忠告はすべて無視することです。

いつの世も、新しい無謀なことをやろうとするとき、周囲は否定的なものです。

加えて、周囲の人にやめたほうがいいと言われてやめるくらいなら、本当にやめたほうがいいでしょう(笑)

そんな程度の覚悟では何をやったってうまくいくわけがありませんから。

誰になんと言われようと、自分がやると決めたらやればいいだけの話です。

自分の人生なんだから。

不当労働行為190 団交に弁護士だけが出席することは不当労働行為?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は、組合員の勤務時間等を議題とする団交において、回答の根拠を示さないまま、団交は決裂したと述べて退席した会社の対応、団交の出席者を代理人弁護士のみとしたことが不当労働行為にあたるかが争われた事案を見てみましょう。

ケミサプライ・アマックス事件(福岡県労委平成29年8月9日・労判1169号95頁)

【事案の概要】

本件は、組合員の勤務時間等を議題とする団交において、回答の根拠を示さないまま、団交は決裂したと述べて退席した会社の対応、団交の出席者を代理人弁護士のみとしたことが不当労働行為にあたるかが争われた事案

【労働委員会の判断】

組合員の勤務時間等を議題とする団交において、回答の根拠を示さないまま、団交は決裂したと述べて退席した会社の対応は不当労働行為にあたる。

団交の出席者を代理人弁護士のみとしたことが不当労働行為にあたらない。

【命令のポイント】

1 組合が、会社の労働条件は就業規則により明示しているとの回答を受けて、会社に就業規則の設置場所を質すことは、労働条件の明示に係る問題であって義務的団交事項であるから、会社はこれに対し誠実に答える義務がある。
ところが、これに対する会社の回答は、言われれば出すというものに止まるから、会社が、質問された就業規則の備付けの場所等の具体的な内容について誠実に答えていたとは到底いい難い
このように、会社は本件団交において、上記の使用者が果たすべき義務、即ち相手方の納得を得るべく誠意をもって団交に当たる義務や、自己の主張の根拠を具体的に説明するなど努力すべき義務を果たさないまま、一方的に退席したといわざるを得ない。

2 団交において、組合が使用者に対し、要求事項に関連する事柄についての事実関係の確認を求めることは当然予測されることであるから、使用者にはそうした事実関係の確認を求められる事態に対応できる者を出席させることが望まれる。しかし、使用者にはそのような事実関係の確認に対応できる者を常に団交に出席させなければならないというまでの義務があるとはいえない。B弁護士が組合の事実確認に対応ができなかったのは本件団交が初めてであり、同弁護士のみが団交に出席したことによって直ちに団交に支障を来したとまではいえない
したがって、本件団交において、会社がB弁護士のみを出席させ、会社の取締役ないし会社と雇用関係にある者を出席させなかったことが不誠実団交に該当するとまではいえない。

上記命令のポイント2は注意が必要です。

やはり団交は弁護士だけではなく、会社の方も同席したほうがいいです。

すべての質問にその場で回答できるわけではありませんが、それでも会社の担当者が同席をし、

その場で回答できるものはすべきだと思います。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介766 世界のエリート投資家は何を見て動くのか(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
世界のエリート投資家は何を見て動くのか: 自分のお金を確実に守り、増やすために (単行本)

アンソニー・ロビンズさんの本です。

いつもの本とは少し毛色が違う内容です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『繰り返しは全ての学習の母だ。行動は全ての力の源だ』という事実を忘れないでほしい。・・・『知識ではなく、行動こそが力だ』という真実を肝に銘じて、毎日少しずつでも前進し続ければ、いつか必ず『経済的自由』が手に入る。」(305頁)

という「知識」をいくら知っていても、「行動」しなければ何の意味もありません。

すべては習慣の問題です。

行動しなければ何も変わらないことは誰もがわかっていることですが、それでもなお行動できるとできない人に分かれるのはなぜか。

習慣の有無、ただそれだけです。

習慣の作り方を知っていて、それを実践している人は、もうそれだけでほとんど「経済的自由」を手に入れるプラチナカードを持っているようなものです。

目標を達成できるか否か、成功するか否かはすべて習慣の有無、ただそれだけの話です。

不当労働行為189 ブログやメールで労組の活動を非難することは不当労働行為?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、社内ブログおよび営業部長のメールにおいて、労組の活動を非難し、労組への批判的意見の醸成を図ったりしたこと、全社集会において労組に批判的な発言がなされても集会の司会を務めた取締役が発言を抑止しなかったことの不当労働行為性が争われた事案を見てみましょう。

桐原書店事件(東京都労委平成29年9月19日・労判1169号94頁)

【事案の概要】

本件は、社内ブログおよび営業部長のメールにおいて、労組の活動を非難し、労組への批判的意見の醸成を図ったりしたこと、全社集会において労組に批判的な発言がなされても集会の司会を務めた取締役が発言を抑止しなかったことが不当労働行為にあたるかが争われた事案である。

【労働委員会の判断】

社内ブログおよび営業部長のメールにおいて、労組の活動を非難し、労組への批判的意見の醸成を図ったりしたことは不当労働行為にあたる。

全社集会において労組に批判的な発言がなされても集会の司会を務めた取締役が発言を抑止しなかったことは不当労働行為にあたらない。

【命令のポイント】

1 これは、「責任を追及」等の強い表現をもって、所長又は副所長が自ら組合執行部を非難することを求めたものであり、本来使用者が介入すべきではない組合内部の意思形成に介入して組合の方針の転換を図ったものといわざるを得ないから、使用者に許される意思表明の範囲を超えているというべきである。

2 全社集会において、会社が、組合を批判する発言を禁止する等の対応はせず、従業員の発言はいずれも制止しないけれども、組合に対して弁明の機会を確保したことは、一部の従業員と組合との対立がある中でのやむを得ぬ対応であり、このような会社の対応が、組合に対する支配介入に当たるとまでいうことはできない。

上記命令のポイント1については使用者側が気をつけなければいけません。

思っていても言っていいことと悪いことがあるのです。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介765 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は本の紹介です。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ (光文社新書)

論理的・理性的な情報処理スキルの限界から、直感と感性の時代になってきているというお話です。

全てのビジネスはファッションビジネス化する」と言っています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・このような側面から考えてみると、私たちはもはやアップルという会社をIT企業と捉えるよりも、ファッションの会社だと考えた方がいいのかもしれません。なぜなら、アップルが提供している最も大きな価値は『アップル製品を使っている私』という自己実現欲求の充足であり、さらには『アップルを使っているあの人は、そのような人だ』という記号だからです。」(104頁)

同じようなことが腕時計や車にも言えますね。

もはやファッションと言っていいですよね。

単に時間を知るだけなら携帯電話を見ればいいわけです。

単に移動するための道具でよければどんな車でもいいわけです。

この流れ、一見すると、例えば、私たち弁護士業界には全く無縁のように見えますが、私はそうは思いません。

ここでは詳しく書きませんが、私は「全てのビジネスはファッションビジネス化する」という著者の考え方は、弁護士業界にもあてはまると考えています。

賃金144 賃金減額同意の有効性の判断方法(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は、休職後の雇用の終了の有効性、賃金減額同意の成否に関する裁判例を見てみましょう。

DMM.com事件(東京地裁平成29年3月31日・労判ジャーナル70号42頁)

【事案の概要】

本件は、Y社と雇用契約を締結し、カラオケ映像制作及びゲーム制作等に従事していたXが、Y社から、予定されていた売上げが見込まれないとして、事業部における事業の終了を告げられた後、うつ病性障害にり患したとして休職を申請し、休職期間中に代理人を立てて和解交渉を行っていたところ、Y社から、Xの不正行為が判明したなどとして、和解交渉の打切りと休職期間満了による雇用の終了を告げられたため、Xが、かかる雇用終了は解雇に当たるとした上で、Xは取締役会長が行った不当な解雇通知や長時間労働の強要等のパワーハラスメントに起因して体調を崩しており、業務上の疾病に当たるため解雇が制限され、また、解雇権の濫用にも当たるとして雇用終了は認められないと主張し、労働契約上の権利を有する地位の確認を求めるとともに、未払賃金、残業代、付加金及び慰謝料等を請求した事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 休職期間満了時において、退職の効果を生じさせないためには、労働者において、復職意思があり、復職可能な状態にあることの立証を行う必要があると解されるところ、同日を経過する時点において、XからY社に対し復職の申出や、復職可能な状態に回復したことを証する診断書等の提出はなく、休職理由の消滅に関して何らの立証も行われなかったものと認められ、上記就業規則の適用により、Xは、平成27年1月10日の経過によって、休職期間満了によりY社を退職したものと認めることができ、また、本件でY社がXとの間の雇用を終了させたことが実質的に解雇としての側面があると考えた場合においても、客観的に合理的な理由及び社会通念上の相当性が認められ、解雇権の濫用に当たるようなものとはいえず、さらに、Xについては、精神疾患にり患し、それによって就業できない状況にあった事実の存在自体認め難い上、仮にその事実を認めるとしても、業務上の疾病に当たるということはできず、労基法19条の要件を満たさないこと等から、Xの請求のうち、雇用契約上の権利を有する地位の確認を求め、解雇後の未払賃金の支払を求めるものには理由がない。

2 本件賃金減額は、45万8400円もの急激な減額を伴うもので、その同意の認定に当たっては慎重な判断を要するということはいえるものの、本件賃金減額以前にも、Xが自ら人員の削減も含め人件費を半減させる提案をしていた事実が認められることや、Xは事業部の責任者として人件費の削減に自ら寄与すべき状況があったといえること、Xには、人件費の削減を事業部を継続させるための説得の材料として用いたいという動機があったと考えられることなど、真意をうかがわせる事情は複数認められ、また、本件賃金減額によっても、月額50万円と事業部において最も高額で、一般的に見ても低いとは言えない賃金が確保されており、その後もXから異議が述べられるなどしていないことに照らしても、本件賃金減額はXの同意に基づいてされたものであると認めることができること等から、本件賃金減額は、労働契約法8条により適法になされたものといえ、Xの未払賃金請求のうち、本件賃金減額の違法を理由に差額の未払賃金の支払を求める部分には理由がない。

上記判例のポイント1、2ともに重要な論点です。

裁判所が重要視する事情をしっかり主張立証することが大切です。

そのためには過去の裁判例を参考にして準備することが不可欠です。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介764 日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は本の紹介です。
日本一の大投資家から教わった人生でもっとも大切なこと

「日本一の大投資家」とは竹田製菓の竹田和平会長のことのようです。

著者が和平会長から受けた教えを本にまとめたものです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

成功したければ動機が必要だがね。動機があるやつは成功するまで気がもつけど、動機がおらん奴は成功するまで気がもたんねぇ。」(162頁)

と言われて動機を持てるほど簡単ではありませんよね。

人に言われて動機が生まれるというよりは、もともと何らかの動機を持っている人こそが強いのでしょう。

同じことをやっていても、他人にやらされている人と自ら率先してやっている人の差がはっきり出るのはそのためだと思います。

そういう意味で、やる前から動機の有無、強弱により、既に勝負は決まっているのかもしれませんね。

解雇256 業務命令違反に基づく解雇が有効と判断されるためには?(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

今日は、業務命令違反に基づく解雇無効地位確認等請求に関する裁判例を見てみましょう。

シリコンパワージャパン事件(東京地裁平成29年7月18日・労判ジャーナル70号29頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の元従業員Xが、Y社との間で労働契約を締結し、その後、Xを解雇したが、この解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないものであり、権利を濫用したものとして無効であると主張して、労働契約に基づき、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認等を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 Xは、Y社の業務に関連する電子メールにつき、平成27年7月頃から、CCに部長のメールアドレスを入れないようになり、代表取締役から指示を受けても従わず、同年11月9日、重ねてP3から電子メールのCCに必ず部長のメールアドレスを入れるよう指示を受けた後も、これを改めず、同月11日、代表取締役から全ての電子メールのCCに必ず部長のメールアドレスを入れるよう明確に命じられた後も、その日のうちに、これに反し、あえて同じ行為を繰り返したものであり、Xが業務に関連する電子メールのCCに部長のメールアドレスを入れなかったことにより、Y社においては、現に、部長がXが既に対応していた業務を二重に行うこととなったり、Y社として対処するべき問題につき部長として営業部門とマーケティング部門を統括する立場にあった部長の耳に入るのが遅れたりするなど、その業務遂行に不利益が生じたことが認められるから、このようなXに対してY社が解雇に及んだのにはもっともな理由があったものと認められ、本件解雇に客観的に合理的な理由がないとは認められない。

再三にわたり注意指導したにもかかわらず・・・という事実を立証できるように準備することが使用者には求められています。

解雇の合理性の立証責任は使用者側にあることを忘れずに準備をしましょう。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。