Daily Archives: 2020年4月27日

不当労働行為239 採用前のビラ配布を理由とする雇止め(労務管理・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間がんばりましょう。

今日は、パート従業員として採用される前にビラ配布等をしたことを理由に、1か月の有期雇用期間満了時に次の有期雇用契約を締結しなかったことが不当労働行為とされた事案を見てみましょう。

JR西日本広島メンテック事件(広島県労委平成31年4月12日・労判1214号94頁)

【事案の概要】

本件は、パート従業員として採用される前にビラ配布等をしたことを理由に、1か月の有期雇用期間満了時に次の有期雇用契約を締結しなかったことが不当労働行為にあたるかが争われた事案である。

【労働委員会の判断】

不当労働行為にあたる

【命令のポイント】

1 本件通告時におけるB副所長の、ビラを配布するということは一種の活動家である旨の発言は、会社が、A組合員の採用前のビラ配布を把握し、A組合員が組合方針に賛同し、組合活動に協力的な行動をしてきた人物であると認識していたことを示すものであるとともに、A組合員の採用前のビラ配布を嫌悪し、今後組合に加入し、会社内で組合活動を行うことを懸念したものであると認められる。

2 会社は、A組合員の採用前のビラ配布を把握し、A組合員が組合方針に賛同し、組合活動に協力的な行動をしてきた人物であると認識し、このような人物を会社に引き続き雇用すれば、組合に加入し、会社内で組合活動を行うことを懸念したことから、合理的とはいえない理由を付し、1か月の有期労働契約の期間満了をもって会社から排除しようとしたものというべきであり、不当労働行為の意思を推認させるものである。
したがって、次の有期労働契約を締結しなかったことは、A組合員が組合に加入することを懸念したが故になされた不利益取扱いであると判断するのが相当であり、労働組合法7条1号の不当労働行為に該当する。

この事案もそうですが、思うことは自由ですが、それを発言するとこのような紛争になります。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。