継続雇用制度21(日本郵便事件)

おはようございます。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、高齢再雇用社員として期間満了後、期間雇用社員として雇用契約が継続されることに合理的な期待はないとされた裁判例を見てみましょう。

日本郵便事件(東京地裁平成26年6月2日・労経速2218号24頁)

【事案の概要】

本件は、Y社と雇用契約を締結し、定年後、Y社の高齢再雇用社員として採用され、その後同社員としては雇用契約期間が満了して退職扱いとされ、かつ、期間雇用社員(その中の時給制契約社員)として不採用となったXが、上記不採用とされたことは違法無効なものであってY社との間に期間雇用社員としての雇用契約関係は継続していたと主張して、Y社に対し、賃金の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 本件は、60歳に達したことにより定年となり、さらに64歳に達したことにより高齢再雇用制度による雇用契約期間が満了したXにおいて、さらに、期間雇用社員の時給制契約社員として1年間雇用契約が継続されることの期待について合理性があるかどうかが問題となる(XとY社間の有期労働契約が更新されることなく打ち切られたという観点からすれば、本件は雇止めの問題ともいえるが、高齢再雇用社員と期間雇用社員の契約類型が異なることを重視すれば、本件がそもそもいわゆる雇止め法理の適用が検討されるべき事案なのか疑問がないではない本件について雇止め法理の適用を考え得ないとすれば、雇用契約関係の継続を前提とするXの本件賃金請求は合理的期待の有無を検討するまでもなく主張自体失当ということになる。)。

2 Y社における高齢再雇用社員と期間雇用社員を比較すると、就業規則が別に定められ、その就業規則の内容について検討しても、社員の種類、雇用契約期間、契約更新条件等において大きく異なっていることが認められる。そして、Xにおいて反復継続された雇用契約は高齢再雇用社員としての雇用契約であって期間雇用社員としての契約更新手続ではないこと、高齢再雇用社員としての契約更新手続においても「郵便局株式会社高齢再雇用社員雇入労働条件通知書」が作成され、契約期間も明記された厳格な手続によるものであったこと、期間雇用社員の採用については、「会社は、会社に入社を希望する者の中から選考により社員を採用する。」とされていることなどからすれば、Xが、高齢再雇用社員としての雇用契約が反復継続されたことから本件雇用契約の継続について期待したとしても、雇用形態等が多くの点で異なる期間雇用社員として採用されることの期待については合理性があるとは認め難い

通常の有期雇用契約における雇止めの問題とは異なります。

高齢再雇用社員と期間雇用社員との間に労働条件に大きな違いがあることを理由にXの雇用契約継続に関する期待を保護しませんでした。

高年法関連の紛争は、今後ますます増えてくることが予想されます。日頃から顧問弁護士に相談の上、慎重に対応することをお勧めいたします。

本の紹介362 「フォロワー」のための競争戦略(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
リーダーやニッチャーでなくても勝ち残る 「フォロワー」のための競争戦略

帯には「安易な『選択と集中』は会社をつぶす!」と書かれています。

この本にも書かれていますが、従来、フォロワーが取るべき戦略は、競合他社との差別化を図るために「選択と集中」を徹底的に行うことと説かれてきました。

しかし、このような従来のセオリーに疑問を投げかける内容となっています。

多くの企業を例にあげて説明をしているため、とてもわかりやすいです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

IT化が進めば進むほど、『ハイタッチ』の重要性は増すばかりです。たしかに、物理的に生活をするだけならば、ネットだけでだいたい事足りる世界ができました。・・・ランチェスター戦略のように、『弱者の戦略』の1つのセオリーは『接近戦』です。なるべくお客様と近い距離で戦うと、強者に負けない戦いができるのです。お客様と近い距離に密着できれば、ニーズをつかむ確度は高まります。お客様と濃密なコミュニケーションをとることが、最大のリスクヘッジになるはずです。つまり、ハイタッチ戦略は、中堅中小企業にこそ有効なものといえるでしょう。」(92~93頁)

会社の規模が大きくなるにつれて、また、顧客の数が増えるにつれて、顧客との距離が遠ざかってしまいがちです。

大企業にはできず、中小企業にできること。

それは、顧客一人一人との距離を近くに保つことです。

距離が近いとは、どういうことなのか。

私が思うに、「融通を利かせる」ことなのではないでしょうか。

予め決められた対応だけでなく、顧客の個性や性格に合わせて臨機応変に対応する。

大手量販店にできず、町の電気屋さんにできること。

総合病院にできず、町のお医者さんにできること。

大手チェーンの居酒屋さんにできず、町の小さな料理屋さんにできること。

そんなことを考えてみると、小さなお店や会社だからこそできることって、いろいろありますよね。

欠点も見方によっては利点に変わります。

不当労働行為92(田中酸素事件)

おはようございます。 今週も一週間がんばっていきましょう。

さて、今日は、賞与等に関する団交における会社対応の不当労働行為に関する裁判例を見てみましょう。

田中酸素事件(東京地裁平成26年1月20日・労判1093号44頁)

【事案の概要】

Y社内の労働組合である補助参加人は、Y社が、平成21年10月22日付け労働協約に反し、団体交渉に決定権限を有していない者を出席させたこと、本件労働協約及び平成21年12月19日の団体交渉における合意事項に反し、賞与及び昇給に係る団体交渉の申入れ及び査定に使用した資料等の提示を行うことなく平成21年の冬季賞与、平成22年1月の昇給及び同年の夏季賞与を支給したこと並びに補助参加人による平成22年1月26日及び同年3月22日の団体交渉の申入れを拒否したこと等が不当労働行為に当たるとして、同年8月24日付けで山口県労働委員会に対し、①団体交渉におけるY社代表者の出席及び誠実交渉、➁賞与及び昇給の支給予定金額を決定次第、支給予定金額及び査定に使用した資料等を補助参加人に提示して団体交渉を申し入れ、賞与等の支給前に団体交渉を開催すること、③謝罪文書の交付等を求めて、Y社を被申立人とする救済の申立てをした。山口県労委は、上記➁について、平成21年の冬季賞与及び平成22年1月の昇給に係るY社の対応が不当労働行為に当たるとして、Y社に対し、今後の賞与又は昇給に関する団体交渉において本件労働協約を遵守し必要な資料を提示してY社の主張の根拠を具体的かつ合理的に説明し誠実に対応することを命じ、その余の申立てを棄却した。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 …以上のとおり、平成21年12月21日のY社の対応は、本件合意事項に反するものと認められ、加えて、補助参加人からY社に対し、平成21年の冬季賞与の支給金額の決定に使用した資料の提示が繰り返し求められたにもかかわらず、平成22年4月22日の団体交渉や同年6月10日の団体交渉に至っても当該資料が提示されていないことからすれば、平成21年の冬季賞与に係るY社の対応は、本件合意事項及び本件労働協約に基づくY社及び補助参加人間のルールに従って誠実に対応したものと認めることはできない

2 救済命令を発するためには、不当労働行為の存在が認定されることに加え、救済を受けることを正当とする利益又は救済を与えることを正当とする必要性、すなわち救済の利益が救済命令を発する時点で存することが必要であると解される。
この点について、Y社は、…今後の団体交渉の場の内外で同様の暴言や暴行が繰り返されるおそれがあると優に認められるから、本件初審命令のような救済命令を発すべき救済の利益は失われている旨主張するので、以下、検討する。
…Y社が、平成21年12月以降に行われた団体交渉等において、補助参加人からの再三の要求にもかかわらず、本件労働協約や本件合意事項に従った対応を必ずしもとっていなかったことなど、このような団体交渉におけるY社の対応が、補助参加人が団体交渉において上記のような態度をとったことの原因又は誘因の一つになっていた可能性も必ずしも否定することができないとも考えられるのであるし、団体交渉における補助参加人の上記の態度をもって直ちに、補助参加人が今後の団体交渉において、いかなる課題であるかにかかわらず、又はY社の対応にかかわらず、繰り返し同様の態度をとるであろうとも、これを前提とした上でY社が今後の補助参加人との団体交渉において何ら本件労働協約等に従った対応をとる必要がないとも認めることができないというべきである

ユニオンから資料の提示を求められた際は、(もちろん資料の種類・内容によりますが)前向きに検討しましょう。

過去の裁判例からすると、資料の不提示というのは、誠実交渉義務を尽くしていないと評価される場合が多いからです。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介361 ダン・ケネディから学ぶ「稼ぐ社長」の作り方(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

今日は本の紹介です。
ダン・ケネディから学ぶ 「稼ぐ社長」の作り方

最初から最後までマーケティングの本です。

マーケティングの世界で超有名人のダン・ケネディさんの教えを基本としてマーケティングの作法を伝えてくれています。

とてもわかりやすく参考になります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『商品の品質』については注意が必要です。なぜなら売り手の思う品質と買い手の思う品質は違うからです。そして、買い手の思う品質の方がはるかに重要だからです。・・・品質は、売り手のこだわりや思い、原価がいくらかかっているか、などとは全く関係がありません。あなたの品質へのこだわりは、顧客に受け入れられるか=マーケティングの観点から見て、無意味になっていないか注意が必要です。マーケティングの成功に寄与しない品質へのこだわりは『間違い』なのです。」(48~49頁)

これ、確かにそうですよね。

新しいサービスを考えていると、いろんなアイデアが浮かんでくるのですが、はたしてこの新サービスは顧客にとって意味のあるものなのだろうか、と考えることもあります。

ただ、そんなことは、試してみなければわかりません。

試行的に一定期間、やってみればいいのです。

その結果、「間違い」だったのなら、やめればいいのです。

新しいことをやると、周囲は、「そんなの意味がない」「どうせ成功しない」と言うものです。

それはそれでいいのです。

「くっそー」とか「見返してやる」なんてことも思わなくてもいいのです。

ただ、自分がやりたいからやる、試してみたいから試してみる。 それ以上でもそれ以下でもない。

周りの人全てを納得させることなんて目標にすべきではないと僕は思います。

賃金83(ディエスヴィ・エアーシー事件)

おはようございます。

さて、今日は、更新後9年9か月勤務してきた従業員からの退職金請求に関する裁判例を見てみましょう。

ディエスヴィ・エアシー事件(東京地裁平成25年12月5日・労判1093号79頁)

【事案の概要】

本件は、Xが、Y社に対し、雇用契約に基づく退職金およびこれに対する遅延損害金を求めた事案である。

本件の争点は、Xが、退職金規則1条(2)の「一定期間を定めて臨時に雇い入れられた者」に該当せず、同条所定の退職金請求権が認められる社員に該当するか否かである。

【裁判所の判断】

Y社に対し251万1250円の支払を命じた

【判例のポイント】

1  退職金規則1条(2)において、退職金請求権を有しない社員として定める「一定期間を定めて臨時に雇い入れられた者」の意義については、同条における退職金請求権を有しない社員として、上記の者と併せて「試用期間中の者」及び「勤続3年未満の者」が規定されていることにも照らして合理的に解釈する必要があるところ、一般に、存続期間の定めのある雇用契約については、短期間の臨時的雇用として期間満了後の更新等による雇用継続がそもそも想定されていない形態のものから、当初より比較的長期の雇用継続が予定され、実際の雇用期間も長期に及び、およそ労働力の臨時的需要に対応するものとはいい難い状況のものまで様々な形態が考えられ得るのであり、当該被用者が、Y社との間で存続期間の定めのある雇用契約を締結した場合であっても、あらゆる場合において、当該被用者が「一定期間を定めて臨時に雇い入れられた者」に含まれ、退職金請求権を有しないものと解するのは、退職金請求権を有しないものと解するのは、退職金の賃金後払的性格及び功労報償的正確に照らして相当とはいえない。この場合、当該雇用契約が存続期間の定めのある雇用契約であると解される場合であっても、当該有期雇用契約の締結時に当事者間において想定された更新可能性の程度、期間満了後の更新等による雇用継続の期間・実態、当該被用者の勤務内容・賃金形態等の諸般の事情を考慮した結果、当該被用者の従前の雇用継続状況が、退職金の賃金後払的性格及び功労報償的性格に照らして、「試用期間中の者」や「勤続3年未満の者」と同様に当該被用者の退職金請求権を否定すべき雇用の臨時的性格が存在しないという状況に至っている場合には、当該被用者は「一定期間を定めて臨時に雇い入れられた者」には該当せず、退職金規則1条所定の退職金請求権が認められる社員に該当するものと解するのが相当である

2 …Xの勤続期間については、上記黙示の更新前における1年間に加え、とりわけ同更新後において、9年9か月間という長期に及んでいる。…Xが、Y社において従事していた業務内容や勤務時間・執務条件等については、Y社との間で存続期間の定めのない雇用契約を締結していた他の被用者との比較において、特段の相違はみられない

3 仮に、本件雇用契約について、1年の存続期間を定めた有期雇用契約であると解するとしても、Xの雇用については、上記黙示の更新の前後を通算した勤続期間全体について、Xの退職金請求権を否定すべき臨時的性格が存在しないというべきであるから、Xは、退職金規則1条(2)に定める「一定期間を定めて臨時に雇い入れられた者」には該当せず、同条所定の退職金請求権が認められる社員に該当するものと解するのが相当である。

就業規則をはじめとする会社内部の規程の内容について、裁判所は、形式的に判断するだけでなく、具体的な事情を考慮した上で、実質的に判断します。

したがって、本件のような結論に至ることは何ら不思議なことではありません。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介360 エースと呼ばれる人は何をしているのか(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

1か月間、お休みをいただきましたが、10月からブログを再開します。

今日は本の紹介です。

エースと呼ばれる人は何をしているのか

著者は、ダンスプロデューサー・指導者の夏まゆみさんです。

ジャニーズやモー娘、AKB、マッスルミュージカル等、多くの振り付けを考案・指導してきた方です。

タイトルのとおり、「エース」と呼ばれる人たちが日頃どのようなことをしているのかについてさまざまな実例をまじえて説明してくれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・仲間の目を気にするという『思考』がエースの大敵だからです。・・・また、こうした思考の人は仲間と『群れ』で行動するのを好み、周囲と同じであることに安心感をおぼえる傾向があるため、ますます成長から遠ざかってしまいます。・・・芸能人・一般の方々を問わず、私がこれまで指導してきた数多くの人を見ていて思うのは、『ずっと群れている人』と『群れない人』ではその後の成長・成功に明らかな差が生まれる、ということです。」(68~69頁)

「群れ」や「グループ」ということを意識すると、自分がやるべきことを理解していてもなかなか実行に移せないということがあります。

自分が正しいと思うこと、やりたいと思うことをひたすらやる。

人と同じことをあえてやらない。

人よりも多くハードトレーニングを行う。 また、それを継続する。

これができる人が「エース」になれる人なんでしょうね。

周囲と同じであることに安心せず、すすんで違う道を選べる人が成功する人なんだと思います。

有期労働契約50(国立がん研究センター事件)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

さて、今日は、期間の定めのある看護助手の雇止めに関する裁判例を見てみましょう。

国立がん研究センター事件(東京地裁平成26年4月11日・労経速2212号22頁)

【事案の概要】

本件は、Y社との間で期間の定めのある雇用契約を締結していたXが、Y社が行った、雇用契約を更新しない旨の意思表示の効力を争い、Y社に対し、①労働契約上の地位確認、②上記雇用契約の期間満了日の翌日から判決確定の日までの賃金の支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 まず、XがY社に雇用されてからの再雇用の回数が1回、勤続年数が2年間にとどまることからすれば、本件雇用契約が、期間の定めのない契約と実質的に異ならない程度のものであったと認めるには足りない

2 また、看護助手の業務及び勤務時間が週31時間と短時間に設定され、昇給等の制度がないという常勤職員との条件面の差に照らせば、Y社は、看護助手については、その業務内容が広く一般の者に代替可能なものであることを前提に、看護助手の確保は専ら非常勤職員の雇用として行うべきであるとし、その方針を全うするため、任期は1年間とし、再度の雇用を前提としていない旨、看護助手らに対して明示的に説明をしてきたということができる。こうした状況下においては、Xが、任期満了後の雇用契約の継続(再雇用)を期待することに合理的な理由があるということはできないと言わざるを得ない。

3 Xは、Y社の非常勤職員就業規則では、非常勤職員は1年間で必ず退職するとは定められておらず、再び採用されることがある旨規定されていることをもって、雇用契約の更新が繰り返されることを期待していた旨主張する。しかし、非常勤職員を再度雇用することがあるとしても、その際に行われる任用審査が形式的なものではなかったことを踏まえると、上記期待に合理的な理由が認められるとまではいえない

4 以上のとおり、本件雇用契約について、期間の定めのない契約と実質的に異ならないともいえず、任期満了後の雇用契約の継続(再雇用)を期待することが合理的であるともいえないのであるから、本件雇止めには、解雇権濫用法理を類推適用する余地はない。

本件は、上記判例のポイント2のとおり、非常勤職員と常勤職員との間で業務内容や労働条件の差が明確であったため、両者を同一視されずにすみました。

逆に言うと、両者の差が形式的なものにすぎない場合には、当然、結論は異なり得ます。

参考にしてください。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介359 あなたの夢はなんですか? 私の夢は大人になるまで生きることです。(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。
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←先日、大手ハウスメーカーに勤める同級生と紺屋町にある「オルガニコ」に行ってきました。

写真は、「骨付き鶏肉のコンフィのグリル」です。

表面はカリッカリで、中はジューシーに調理されており、ワインにとてもよく合います。

久しぶりに行きましたが、おいしゅうございました。

今日は、午前中は、新規相談が1件、交通事故の裁判が1件です。

午後は、新規相談が2件、慰謝料請求の裁判が1件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。
あなたの夢はなんですか?

著者は、NGO沖縄アジアチャイルドサポート代表理事の方です。

著者は、長年、フィリピン、ベトナム、タイなどのアジアの貧困地域、スラム街などの子どもを支援する活動を行ってきた方です。

帯には、「いま子どもに読ませたい本 No.1」と書かれていますが、大人も読むべき本です。

とてもいい本だと思います。 是非読んでみて下さい。 おすすめです!

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・十六歳の少女ウーガンが大学生たちを見て、『私も勉強したい』と泣きだしたことを伝えると、学生たちはショックを受けました。いくらでも学ぶことができる環境にありながら、日々なんとなく学校に通う自分たちの生き方を反省したようです。日本の学生たちは親が金を出すからしょうがなく学校に行っていると言います。そんな学生がモンゴルの子どもたちを見ると変わっていきます。『自分の情けなさに気づいた』と誰もが言います。これでいいのかと自分を問いつめるようになるのです。」(159~160頁)

今の置かれている環境を「当たり前」だと考えてしまうのは、誰だって一緒です。

でも、本当は当たり前なんかじゃないってことを、自分とは違う環境で生きている人と出会うことで知ります。

必死になって勉強ができるって、本当に幸せなことです。

勉強することで、自分に力がつき、世界が広がり、社会の役に立てる。

こんなに幸せなことはありません。

きれい事ではなく、本当にそう思います。

モノを知ることで、これまで見てきた世界とは別の世界が見えてくるっていう感覚、伝わりますか?

限られた人生の中で、できるだけ多くのことを学びたいと思うのは、もう本能に近いんじゃないですかね。

今、置かれているこの環境に感謝し、これからもずっと勉強を続けていくのだと思います。

労働災害77(K社事件)

おはようございます。
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←先日、紺屋町にある「すがい 紺屋町店」に行ってきました。

写真は、しょうゆラーメンとまぐろ丼のセットです。

個人的にはとんこつよりもしょうゆの方が好きです。

チャーシューがおいしくなりましたね!

おいしゅうございました。

今日は、午前中は、富士の裁判所で会社関係の裁判が2件入っています。

午後は、不動産関係の裁判が2件、新規相談が1件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、退社して約6か月後、くも膜下出血により死亡した従業員の遺族の損害賠償請求に関する裁判例を見てみましょう。

K社事件(東京高裁平成26年4月23日・労経速2214号3頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の経営するレンタルビデオ店に従業員として勤務していたXが、Y社を退社してから約6か月後の平成12年9月8日に自宅でくも膜下出血を発症して死亡した原因は、Y社における過重労働にあるとして、Xの両親が、Y社に対し、債務不履行(安全配慮義務違反)に基づく損害賠償として、それぞれ4134万9325円及び遅延損害金の支払いを求めた事案である。

原審(さいたま地裁平成25年3月28日)は、Y社の安全配慮義務違反とXの死亡との間に相当因果関係は認められないとしたが、Y社の安全配慮義務違反によりXが肉体的負担及び精神的負担を伴う過重労働に従事させられ精神的損害を被り、その慰謝料として120万円が相当であると判断した

これに対して、当事者双方が控訴した。

【裁判所の判断】

第1審原告らの請求をいずれも棄却する。

【判例のポイント】

1 Xは、Y社に在籍していた間、平成10年8月4日及び平成11年8月19日にY社の健康診断を受診したが、・・・特に異常は認められなかったことも前記説示のとおりであり、Xが川口2号店勤務になってから健康上の理由で医師の診察を受けたことをうかがわせる証拠もなく、XがY社に在籍していたときに健康を害したと認めるに足りる証拠はない。また、Y社における過重労働による蓄積疲労が3か月間の自宅休養においても回復しないようなものであったと認めることができないことは前記説示のとおりである。そして、Xは、平成11月12月頃、Y社を退社する決意を固めたが、Y社からの依頼に応じて、平成12年1月頃から同年3月15日まで一般社員として勤務しており、XがY社における過重労働によって、Y社における以後の勤務の継続が困難になるような健康状態あるいは精神状態に陥ったと認めることもできない

2 そうすると、少なくともXが川口2号店勤務になってからの労働は、Xにとって過重労働であったと認められるが、それによってXに慰謝料をもって賠償すべき精神的損害が発生したとまでは認めることができないといわざるを得ない。
そして、慰謝料をもって賠償すべき精神的損害の発生が認められない以上、Y社がXを過重労働に従事させたことを理由とするXらの慰謝料請求は、不法行為に基づくものも、債務不履行に基づくものも、その余の点について判断するまでもなく、いずれも理由がない

3 なお、Y社においては、Xが勤務していた当時、労働基準法36条により従業員に時間外労働をさせる場合に締結しなければならないと定められているいわゆる36協定を締結しておらず、Xに対して法定労働時間を超える労働をさせることは、労働基準法に違反し、刑事罰の対象ともなり得るものであるが、そのような労働であったからといって、直ちにXに慰謝料をもって賠償すべき精神的損害の発生が認められることにはならない

原審が、原告の請求の一部を認めたのに対し、高裁は、すべての請求を棄却しました。

過重労働の事実は認めつつも、それは不法行為とまではいえないという判断です。

なお、上記判例のポイント3のとおり、労働事件の訴訟では、36協定を締結していないという事実は、あまり重要視されません(だからといって結ばなくてもいいというわけではありません。誤解なきように。)。

 

本の紹介358 振り切る勇気(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。
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←先日、ご近所の「雪有圭」に行ってきました。

写真は、「黒むつときんきの炙り」です。

ほんの少しあぶるだけで、味がしまります。

いつもおいしゅうございます。

今日は、午前中は、証人尋問の準備です。

午後はずっと、富士の裁判所で労働事件の裁判で証人尋問です。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。
振り切る勇気 メガネを変えるJINSの挑戦

JINSの田中社長の本です。

これまでの出来事を振り返った本です。

現在の成功の裏に、さまざまな苦労があったのだなあ、ということがわかります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

・・・すべてがいまの僕に必要な、強烈な薬になったが、何よりも僕を揺さぶったのは『志のない会社は、継続的に成長できない』という柳井さんの言葉だった。
志-。僕の経営に志はあっただろうか。志がないまま、ただ『もうかるから』と事業を拡大してきたのではないか。徹底的に、自分の足りないところを突きつけられたという気分だった。」(80頁)

これは、田中社長が、会社の経営が不振だった頃、ユニクロの柳井会長に会い、話をしたときのエピソードです。

ずっと順調で、苦しんだ経験がない会社はないのではないでしょうか。

現在、成功している会社でも、過去に失敗や挫折を経験しているものです。

さまざまな経験を経たからこそ、今があるとも言えます。

失敗や挫折をしたときに、何を感じ、何を得たかによって、その後の人生や仕事が変わってくるのだと思います。

田中社長にとっては、それが柳井会長の言葉だったのかもしれません。