本の紹介183 金のなる木の育て方(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 

さて、今日は本の紹介です。
金のなる木の育て方
金のなる木の育て方 [単行本(ソフトカバー)]

アニキ本、第9弾です。 ちなみに第8弾は「絶対成功する大富豪のオキテ」です。

お金の話とはいえ、いかに儲けるかというような小手先の話は一切ありません。

もっと深い話です。 お金というより人生の話ですね。

題名を「幸せになる木の育て方」にしたほうがいいと思います。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『天職にめぐり合えないから、がんばれない』という言い訳は、順序が逆だ。めぐり合うために、必死になれ。
本気で天職を見つけたいと思うなら、真剣になれ。本気になれ。・・・『天職探し』を逃げの口実にするな。・・・そもそも『天職』は探すものではない。ひょっとしたら『天職=自分の好きなこと』とは限らない。自分がいちばん求められる仕事、気づいたらずっと続いていた仕事、それを『天職』という。社会での自分の役割は、人に見つけてもらうものだ。
」(108~109頁)

同感です。

天職について、「自分の好きな仕事」ではなく「自分がいちばん求められる仕事」と定義する。

自分本位ではなく、社会や周囲の人からの視点で天職を捉える。

仕事が自分に合うかどうかではなく、自分がその仕事に合わせるのです。

すべては考え方の習慣の問題です。

人間は、もともと人の役に立ちたいという思いを持っています。

人の役に立つことによって喜びを感じることができる動物です。

社会から与えられたポストで、与えられた仕事を精一杯やり抜く。

それこそが天職なんだと思います。

派遣労働12(日本精工(外国人派遣労働者)事件)

おはようございます 

さて、今日は派遣労働者12名による派遣先会社への地位確認等請求に関する裁判例を見てみましょう。

日本精工(外国人派遣労働者)事件(東京地裁平成24年8月31日・労判1059号5頁)

【事案の概要】

本件は、派遣元会社から派遣先会社であるY社に対し、派遣元会社に雇用され、平成18年11月10日以前は業務処理請負の従業員として、翌11日以降は労働者派遣の派遣労働者として、Y社の工場等において就業していたXら12名が、Y社と派遣元会社との間の労働者派遣契約の終了に伴ってY社の工場における就業を拒否されたことについて、主位的に、(1)請負契約当時のXら、派遣先であるY社、派遣元であるA社の三社間の契約関係は、違法な労働者供給であり、XらとY社との間で直接の労働契約関係が成立しており、その後も、当該関係は変化なく維持され、XらとY社との間には直接の労働契約関係が継続していたというべきであること、(2)そうでないとしても、XらとY社との間は、黙示の労働契約が成立していたというべきであること、(3)(1)および(2)の労働契約の成立が否定されるとしても、労働者派遣法40条の4の雇用契約申込義務により、XらとY社との間には労働契約が成立していたと主張して、Y社に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認および未払賃金と遅延損害金の支払を求めるとともに、予備的に、(4)Y社が長年にわたりXらの労務提供を受けてきた中で、Xらに対する条理上の信義則違反等の不法行為が成立すると主張して、Y社に対し、それぞれ200万円の慰謝料および遅延損害金の支払いを求めた事案である。

【裁判所の判断】

労働契約の成立は否定

慰謝料として50万~90万円の支払を命じた

【判例のポイント】

1 Xらが念頭に置く、請負人が注文者から業務処理を受託し、自己の雇用する労働者を、注文者の事業場に派遣して就労させているが、当該労働者の就労についての指揮命令を行わず、これを注文者にゆだねているような典型的な偽装請負のケースの場合、請負人と注文者との契約関係が請負契約と評価することができないとしても、注文者と労働者との間で労働契約が締結されていないのであれば、注文者、請負人、労働者の三者間の関係は、派遣法2条1号にいう労働者派遣に該当すると解すべきであり、このような労働者派遣も、それが労働者派遣である以上は、職業安定法4条6号にいう労働者供給に該当する余地はないものというべきである(最高裁平成21年12月18日)。

2 これを本件についてみるに、・・・派遣法に違反したものであったといわざるを得ない。しかしながら、派遣法に違反する労働者派遣が行われた場合においても、派遣法の趣旨及びその取締法規としての性質等に照らせば、特段の事情のない限り、そのことだけによっては派遣労働者と派遣元との間の労働契約が無効になることはないと解すべきであり、本件において、XらとA社との間の労働契約を無効と解すべき特段の事情はうかがわれないから、請負時代においても、両者間の労働契約は有効に存在していたものと解すべきである
したがって、上記三者間の関係は、派遣法2条1号にいう労働者派遣に該当し、職業安定法4条6項にいう労働者供給には該当しないから、労働者供給に該当することを前提とするXらの主張は、前提において失当というべきである。そうすると、XらとY社との間の直接の(明示の)労働契約の成立を認めることはできない。

3 労働者と派遣先会社との間に黙示の「労働契約」(労働契約法6条)が成立するためには、(1)採用時の状況、(2)指揮命令及び労務提供の態様、(3)人事労務管理の態様、(4)対価としての賃金支払の態様等に照らして、両者間に労働契約関係と評価するに足りる実質的な関係が存在し、その実質関係から両者間に客観的に推認される黙示の意思表示の合致があることを必要とすると解するのが相当である
そして、労働者派遣においては、労働者に対する労務の具体的指揮命令は、派遣先会社が行うことが予定されているから、黙示の労働契約が認められるためには、派遣元会社が名目的存在に過ぎず、労働者の労務提供の態様や人事労務管理の態様、賃金額の決定等が派遣先会社によって事実上支配されているような特段の事情が必要というべきである

相変わらずこの分野は勝訴のハードルがとても高いですね。

派遣元会社も派遣先会社も、対応に困った場合には速やかに顧問弁護士に相談することをおすすめします。

本の紹介182 勉強法の王道(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
勉強法の王道
勉強法の王道 [単行本(ソフトカバー)]

伊藤塾塾長の伊藤真先生の本です。

司法試験の勉強をやったことのある人で、知らない人はいません。

受験時代には、お世話になりました。

事務所のスタッフの資格試験や検定の勉強のために役に立てばと思い、読んでみました。

王道というだけあって、奇をてらうことは1つも書いてありません。 安定感が違います。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

もっと勉強時間が取れればよいのに、もっとお金に余裕があれば受験指導校の講座を取れるのに、・・・と思う人もいることでしょう。受験勉強に限らず、人は、それぞれの能力や環境、時間、お金といった様々な不満や制約の中で生きています。
・・・こうして考えてみると、スランプもピンチもそうでしたが、それらに至らない様々な小さな制約も、それがあるからこそ、人間は成長できるのではないでしょうか。人間は様々な制約があって、初めて磨かれるし、高められていくのです。・・・時間がないからこそ、時間の価値を知り、最大限に活かすべく様々な技術を用いる。お金に限りがあるからこそ、その価値を知り、有効に活用しようと考えるといった具合に、私たちは、日々、様々な制約の中で、その制約によって成長を続けているのです。
」(162~163頁)

日頃からスタッフに伝えていることですが、制約がなければ人は工夫をしようと思いません。

また、時間がない、お金がないと、「ない」ことばかりに目を向けている限り、結果を出すことは難しくなります。

このような発想から脱却できない人は、たとえどんなに恵まれた状況に置かれたとしても、それでもなお、「ない」ことに目を向けるのです。

そもそも考えられるすべての制約を取り除くことなどできないのですから、与えられた条件の下で、いかに目的を達成するかを考え、精一杯やるだけです。

「制約上等!」くらいの強い気持ちで物事に取り組むくらいがちょうどいいのではないでしょうか。

労働災害58(後藤塗料商会事件)

おはようございます
__←先日、顧問先会社の社長とともに「博」に行きました

突然、毛ガニが出てきました。

言うまでもなく、味は秀逸です! すばらしい!!

今日は、午前中は、弁護士会で法律相談が入っています。

午後は、不動産関係の裁判が1件入っています。

最近、不動産関係の裁判が非常に多いです。

土曜日のセミナーの準備をしないと・・・

今日も一日がんばります!!

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さて、今日は、労災の特別加入者による労災保険不支給処分の取消請求に関する裁判例を見てみましょう。

後藤塗料商会事件(東京地裁平成24年7月20日・労判1058号84頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の代表取締役であるXが、就業中に脚立から滑り落ちて左足を負傷し、左リスフラン関節脱臼の傷害を負ったことが、業務遂行中の災害であると主張して、労働者災害補償保険法の特別加入者として、同法に基づく療養補償給付および休業補償給付の支給を請求したところ、品川労基署長が、本件傷害は業務遂行中の災害とは認められないという理由でこれらをいずれも支給しない旨の処分をしたことから、Xが、国に対し、本件各不支給処分の取消しを求めた事案である。

【裁判所の判断】

本件各不支給処分は違法

【判例のポイント】

1 特別加入制度は、労働基準法上の労働者に該当しない者であっても、業務の実情、災害の発生状況等に照らし、実質的に労働基準法の適用労働者に準じて保護するにふさわしい者もいることから、かかる者に対し、保険技術的な観点から可能な範囲において、労災保険を適用しようとする制度であるところ、特別加入者の被った災害が業務災害として保護される場合の業務の範囲をあくまでも労働者の行う業務に準じた業務の範囲としており、特別加入者の行う業務に関するすべての行為に対して労災保険による保護を与える趣旨のものではないと解される。そのため、本件通達は、要件を定めて、これを満たす行為に限り、業務遂行性を認めるとし、その1つとして、要件ロ「労働者の時間外労働または休日労働に応じて就業する場合」が定められている。
かかる趣旨によれば、要件ロの注の「労働者の所定労働時間外における特別加入者の業務行為については、当該事業場の労働者が時間外労働又は休日労働を行っている時間の範囲において業務遂行性を認めるものである。」という定めのうち「特別加入者の業務行為」については、要件イと別異に解する理由はなく、中小事業主の行為が、要件イの「特別加入申請書別紙の業務の内容欄に記載された所定労働時間内において、特別加入の申請に係る事業のためにする行為(当該行為が事業主の立場において行う事業主本来の業務を除く。)及びこれに直接附帯する行為(生理的行為、反射的行為、準備・後始末行為、必要行為、合理的行為及び緊急業務行為をいう。)を行う場合」に当たることを要するものというべきである。

2 なお、要件ロが、要件イのように中小事業主の時間外労働や休日労働に当たる行為という定め方をしなかったのは、中小事業主の場合は、自己の判断で時間外労働に従事することとなり、労働者とみなされる業務を遂行している際に被災したものか、事業主の立場において行った事業主本来の業務中に被災したものか等を判断できない事態が生じうるため、時間外労働や休日労働に従事していた労働者の陳述等によって、中小事業主が時間外労働や休日労働に従事していたことを証明させることとしたものと解される

3 Y社は塗料販売を業とする会社であり、会社の規模は役員2名、従業員3名という極めて小規模な会社であること、Xが本件受傷当時行っていた作業は店舗内の美化のための商品棚や壁の塗装であること、作業の態様も脚立の1.3mの高さの天板に腰掛けて、刷毛でペンキを壁に塗っていたものであることなどに照らせば、本件行為はあくまでも塗料販売を行う本件店舗の美化のために必要な行為であり、Xの特別加入申請にかかる事業である「塗料販売」の必要行為であるというべきであるから、「塗料販売」に直接附帯する行為であると認めることができる
以上によれば、Xは、本件受傷当時、「労働者の時間外労働に応じて就業していた」ものと認めることができるから、前記要件ロに該当し、本件受傷は、労災保険法7条の「業務上の負傷」に該当するというべきである(業務遂行性が認められる以上、本件受傷が業務に起因することは明らかである。)。

労災保険の特別加入に関する裁判例はあまり見かけませんが、いつか取り扱うかもしれません。

日頃から準備をして、いざというときに適切に対応できるようにしなければいけません。

すべては準備が大切ですね。

本の紹介181 決断する力(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
決断する力 (PHPビジネス新書)
決断する力 (PHPビジネス新書) [新書]

猪瀬さんの本です。

先日、猪瀬さんの「突破する力」という本を紹介しました。

非常によい本だったので、もう少し猪瀬さんの考えを知りたいと思い、読んでみました。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

仕事ができる、とは、仕事が速い、という意味。決断はスピード、実行もスピード。それが人の信用の基準。わかる人にはわかる合い言葉。いつも心がけていること。」(58頁)

決断が速い人というのは、間違いなく仕事ができる人ですね。

こういう人は、普段から決断が速いのが特徴です。

レストランでメニューを選ぶとき、買い物に行って品物を選ぶとき・・・いかなる場面においても決断は速い。

経営者は、実は、こういうところをよく見ています。

例えば、就職希望者と一緒に食事に行った場合、その人がどのような選択のしかたをするかを見ています。

面接では見えないその人の実際の姿を見たいのです。

数多くのメニューの中から、なかなか選べない人は、仕事においても、大事な場面で適切な選択ができないのではないか、という推測をしてしまうわけです。

仕事上、なかなか決断ができないという方は、日頃から決断のスピードを上げることを意識してはどうでしょうか。

労働災害57(富国生命・いじめ)事件

おはようございます
__←先日、久しぶりに「アンアン」のピザをテイクアウトして、事務所で食べました

さすがに一人で2枚は食べられません。休日出勤をしていたスタッフと一緒に食べました。

具がてんこもりです。 やみつきになりますね。

今日は、午前中は、顧問先会社の打合せが入っています。

お昼は支部総会に参加します。

午後は、建物明渡しの裁判が1件、新規相談が1件、裁判の打合せが2件入っています。

今日も一日がんばります!!

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さて、今日は、いじめ・嫌がらせによるうつ病発症・休業と業務起因性に関する裁判例を見てみましょう。

富国生命・いじめ事件(鳥取地裁平成24年7月6日・労判1058号39頁)

【事案の概要】

本件は、Y社において営業職のマネージャーとして勤務していたXが、Y社鳥取支社長であったA及び鳥取支社米子営所長であったBの、逆恨みによるいじめ、嫌がらせにより、過重な心理的負荷を受け精神疾患(ストレス性うつ病)を発症し、3週間にわたり休業に追い込まれたとして、鳥取労基署長に対して労災保険法による休業補償給付を各休業期間について請求したところ、処分行政庁がそれぞれの期間ともに不支給処分を行ったことから、それぞれ不支給処分には、Xの罹患した精神疾患を業務に起因するものではないと誤って判断した違法があるとして、同処分の取消しを求めた事案である。

【裁判所の判断】

鳥取労基署長による休業補償給付不支給処分は違法である。
→業務起因性肯定

【判例のポイント】

1 相当因果関係の判断基準である、当該業務自体が、社会通念上、当該基礎疾患を発症させる一定以上の危険性の有無については、職場における地位や年齢、経験等が類似する者で、通常の勤務に就くことが期待されている平均的労働者を基準とするのが相当である。
そして、労働者の中には、一定の素因や脆弱性を有しながらも、特段の治療や勤務権限を要せず通常の勤務に就いている者も少なからずおり、これらの者も含めて業務が遂行されている実態に照らすと、上記の「通常の勤務に就くことが期待されている平均的労働者」とは、完全な健常者のみならず、一定の素因や脆弱性を抱えながらも勤務の軽減を要せず通常の勤務に就き得る者を含むと解することが相当である。
そこで、当該業務が精神疾患を発症ないし増悪させる可能性のある危険性ないし負荷を有するかどうかの判断に当たっては、当該労働者の置かれた立場や状況、性格、能力等を十分に考慮する必要があり、このことは業務の危険性についていわゆる平均的労働者基準説を採用することと矛盾するものではない。

2 被告は、精神障害の業務起因性は、判断指針及び認定基準に基づいて行われるべきであると主張する。
しかしながら、判断指針及び認定基準は、各分野の専門家による専門検討会報告書に基づき、医学的知見に沿って作成されたもので、一定の合理性があることは認められるものの、精神障害に関しては、生物学的・生理学的検査等によって安定できるものではなく、診断に当たっては幅のある判断に加えて行うことが必要であり、あたかも四則演算のようなある意味での形式的思考によって、当該労働者が置かれた具体的な立場や状況等を十分斟酌して適正に心理的負荷の強度を評価するに足りるだけの明確な基準となっているとするには、いまだ十分とはいえない
したがって、精神障害の業務起因性を判断するための一つの参考資料にとどまるものというべきである

3 Xは、平成15年2月初旬から本件発症に至る同年7月末の終わりまでの間に、上司とのやり取り、それによって生じた軋轢、感情的対立及び自己を巡る環境の変化から精神的負荷を蓄積させていったことになり、また、この間においてXに蓄積していた精神的負荷は、平均人の立場から見ても非常に強いものだったと解される。そして、Xの症状が、一連の出来事によるXの精神的負荷の蓄積に併せて、前記のとおり悪化し、その強い精神的負荷は、仕事や職場において得てして見られる上司と部下の関わり、人間関係に端を発し、営業成績や職場環境によって醸成されたものであることからすれば、社会通念上、Xの精神的負荷は業務の遂行により発生し、しかも、その発症は発症すべくして発症したものというべきであり、Xの精神的負荷は、客観的にみてストレス性うつ病を発症させる程度に過重であったと認めるのが相当である。
したがって、本件では、社会通念上、Xの業務に内在ないし随伴する危険の現実化として、本件発症に至ったものということができるから、本件発症との間には相当因果関係が存在する。

上記判例のポイント2は、判断それ自体には特に目新しいさはありませんが、言い回しは参考になりますね。

本の紹介180 成功する社長が身につけている「52の習慣」(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます また一週間が始まりましたね。今週もがんばっていきましょう!!
__←先日、事務所の近くの「穂乃花」に行ってきました

写真は、今年初の「アンコウ鍋」です。ぷるっぷるのアンコウがたくさん入っていました。

秀逸です。

今日は、午前中は、建物明渡の裁判が1件、裁判の打合せが1件入っています。

午後は、離婚調停が1件と裁判の打合せが3件入っています。

今日も一日がんばります!!

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さて、今日は本の紹介です。
成功する社長が身につけている「52の習慣」 (DO BOOKS)
成功する社長が身につけている「52の習慣」 (DO BOOKS)

現在、同じ社団法人で理事を務めている吉井さんの2冊目の本です。

吉井さんからはいろいろなことを学ばせていただいています。

とてもいい本です。おすすめです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

まずは自分自身への問いかけが大切なのです。『どうやったら儲かるか?』ではなく、『どうやったら、他者への貢献ができるか?』という質問を、自分自身に対して投げかけるのです。・・・儲からないのは、自社がお客様に喜んでいただいていないからです。ただそれだけの、いたってシンプルなことなのです。」(103~104頁)

成幸社長は、『儲けている』のではなく、『儲かっている』のです。」(106頁)

経営者が、この発想を持っているかどうかは、話をすればすぐにわかります。

また、会社の従業員の方の様子を見れば、すぐにわかります。

経営者が従業員や顧客から搾取し、自分だけ儲かればそれでいい、という会社が繁栄するはずがありません。

だれがそんな経営者についていきたいと思うでしょうか。

だれがそんな経営者とお付き合いしたいと思うでしょうか。

私は、従業員を幸せにできない経営者は、従業員を雇用する資格がないと思っています。

従業員は仲間です。 仲間が困っているときは、みんなで助ける。みんなで守るのは当たり前のことです。

その先頭に立つのが経営者ではないでしょうか。

管理監督者31(セントラルスポーツ事件)

おはようございます。

さて、今日は、スポーツクラブ運営会社のエリアディレクターと管理監督者性に関する裁判例を見てみましょう。

セントラルスポーツ事件(京都地裁平成24年4月17日・労判1058号69頁)

【事案の概要】

Y社は、スポーツクラブの運営等を業とする会社である。

Xは、Y社に従業員として採用され、昭和56年からY社での勤務を開始し、平成15年10月からエリアディレクターに昇格したが、21年10月、副店長に降格した。

Xは、Y社に対し、平成19年11月分から21年9月分までの時間外手当等を請求した。

【裁判所の判断】

管理監督者性を肯定

【判例のポイント】

1 管理監督者とは、労働条件の決定その他労務管理につき経営者と一体的な立場にあるものをいい、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきである。具体的には、(1)職務内容が少なくとも、ある部門全体の統括的な立場にあること、(2)部下に対する労務管理等の決定権等につき、一定の裁量権を有しており、部下に対する人事考課、機密事項に接していること、(3)管理職手当等特別手当が支給され、待遇において時間外手当が支給されないことを十分に補っていること、(4)自己の出退勤について自ら決定し得る権限があること、以上の要件を満たすことを要すると解すべきである

2 Xは、人事、人事考課、昇格、異動等について、最終決裁権限がないことを理由に管理監督者でないと主張するが、Xの主張するように解すると、通常の会社組織においては、人事部長や役員以外の者は、到底、管理監督者にはなり得ないこととなる労働基準法が管理監督者を設けた趣旨は、管理監督者は、その職務の性質上、雇用主と一体となり、あるいはその意を体して、その権限の一部を行使するため、自らの労働時間を含めた労働条件の決定等について相当程度の裁量権が与えられ、労働時間規制になじまないからであることからすると、必ずしも最終決定権限は必要ではないと解するのが相当である。

3 Xは、営業部長より、前日の業務について、翌日の午前10時頃に定時連絡をすることを指示されていること、また、マネージャー及びエリアディレクターはお客様を出迎えるために各スポーツクラブの開館時間頃には出勤しなければならないと指示していたことから事実上、出退勤時間が拘束されていたと主張する。
しかしながら、Xは、自己の勤務時間については、人事部に勤務状況表を提出するために部下であるCの承認を受ける以外、誰からも管理を受けておらず、実際にXが遅刻、早退、欠勤によって賃金が控除されたことがないことからすると、営業部長の発言の趣旨は、エリアディレクターとしてエリアを統括する以上、エリアの状況を当然に日々営業部長に報告することを指示したにすぎず、出勤時間を拘束する趣旨ではなく、また、開館時間についてもXは必ずしも開館時間に出勤していたとは認め難いことからすると、これをもって事実上出勤時間が拘束されたとはいえない
したがって、Xは出退勤の時間を拘束されていたものとは認められず、Xは自己の裁量で自由に勤務していたものと認められる。

4 Xが管理監督者であっても、Y社は深夜手当の支払は免れない。

5 以上のとおり、Xは管理監督者に該当するのであるから、Y社には故意に時間外手当の支払を免れようとした悪質性はなかったものと認められる。
したがって、付加金の支払を命じることは相当でない。

珍しく管理監督者性が肯定されてました。

エリアディレクターだから、というような形式的な理由ではありませんので、エリアディレクターでも管理監督者と認められない場合も当然あります。

上記判例のポイント2、3は参考にしてください。

人事に関し最終決定権限までは必要がないという判断です。 

原告側代理人がそう言いたくなるくらい管理監督者性の基準は厳しいのです。

管理監督者性に関する対応については、会社に対するインパクトが大きいため、必ず顧問弁護士に相談しながら進めることをおすすめいたします。

本の紹介179 成功者の告白(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます
__←先日、社労士の先生や会計士の先生と「こはく」に行ってきました

写真は、駿河軍鶏のたたきです。 身のしまり方がすばらしいですね。

いつもながら、とてもおいしゅうございました。

今日は、午前中は、不動産に関する交渉が入っています。

午後は、新規相談が2件入っています。

今日も一日がんばります!!

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さて、今日は本の紹介です。
成功者の告白 (講談社プラスアルファ文庫)
成功者の告白 (講談社プラスアルファ文庫)

少し前の本ですが、ちょっと気になったので、読んでみました。

物語を通して、成功者に必要なマインドを教えてくれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

ピーター・ドラッカーによれば、このように会社や事業の寿命が個人の労働可能寿命よりも短くなることは、歴史上はじめてのことである。これまではひとつの仕事、たとえば印刷工になれば、一生そのスキルひとつで食っていけた。しかし今では、スキルを身につけても、まだ働けるのに会社のほうが先に寿命がきてしまう。それは一生の間に、いくつもの異なる分野で異なる能力を発揮しなければならないという、まったく新しい時代に生まれたことを意味する。
この環境では、変化に適応できる能力こそ安定を生む。看板や地位にしがみつくのではなく、自らを破壊し、柔軟に変化するからこそ、価値を生み出せる世の中になっている。
」(60頁)

「自らを破壊し、柔軟に変化するからこそ、価値を生み出せる」というようなことは多くの本で書かれていることですね。

確実に社会や業界の状況が変化しているにもかかわらず、自分は従前通りというのでは、うまくいくこともうまくいきません。

よくブログに書くことですが、変なこだわりを持っていると、なかなか柔軟に変化することが難しくなるのではないでしょうか。

「状況に応じて臨機応変に対応する」ということだけ決めておけばいいですね。

逆に細かいことを決めれば決めるほど身動きがとれなくなる。

あるがままを受け入れ、その状況で最善を尽くす。

人生においても仕事においても、そんな思いで毎日、突っ走っています。

不当労働行為64(関西学院(期限付契約職員雇止め)事件)

おはようございます。

さて、今日は、期限付契約職員の雇止めまたは嘱託職員として継続雇用しなかったことと不当労働行為に関する命令を見てみましょう。

関西学院(期限付契約職員雇止め)事件(中労委平成24年10月3日・労判1058号96頁)

【事案の概要】

Xは、Y法人のキャンパス自立支援課コーディネーターに応募して、平成18年4月1日、雇用期間1年、最長4年まで更新の可能性がある旨の期限付契約を締結し、キャンパス自立支援課で勤務することとなった。

平成20年11月または12月頃、キャンパス自立支援課課長は、Xから最長4年となっている自分の雇用について、本当に継続雇用の可能性がないのか人事課に聞いて欲しいと要請され、人事課に問い合わせたところ、継続雇用はできないといわれ、これをXに伝えた。

また、Xを嘱託職員に変更して継続雇用することの可能性についても人事課に確認したところ、そのようなことは課長には関係ないといわれ、それをXに伝えた。

21年1月、Xの所属長である教務部長および課長は、Y法人にXの継続雇用の可能性について確認したところ、Y法人から人事政策を変更することはできないと回答され、2月、Xにその旨を伝えた。

【労働委員会の判断】

Xの雇止めは不当労働行為にあたらない

【命令のポイント】

1 Xの継続雇用の可能性に関する人事課への問い合わせの経過からすれば、「継続雇用の可能性」は、回答済みの期限付契約職員としての継続雇用の可能性のことではなく、むしろ、明確な回答がなかった嘱託職員としての継続雇用の可能性の趣旨であったものと解するのが相当であり、21年1月20日の確認は、その点に関する法人の方針についての最終的な確認として行われたものであるとみることができる。また、上記の問い合わせに対する回答の内容はその都度Xに伝えられていたのであるし、同年2月13日、教務部長から継続雇用できない旨言われたことに対して、Xは、「私たちの継続雇用に向けて、あなた方ができる手立てはもうないと判断されたということですね。」「わかりました。後は自分でどうにかします。」と述べ、同日、自宅に帰った後に労働組合関係者に連絡を取り、翌日、労働組合関係者から紹介された組合に初めて連絡を取って、同月24日に組合に加入したのであり、これらのことからも、X自身、期限付契約職員としての継続雇用のみならず、嘱託職員への雇用形態の転換による継続雇用についても可能性がない旨を告げられたと理解していたものとみることができる。

2 そうすると、法人がXを期限付契約職員としては雇止めをしたこと及び同人を嘱託職員に変えて継続して雇用することも行わないことは、既にXが組合に加入する前から法人がとってきた方針なのであるから、これらをもって、組合員であるが故の不利益取扱いに当たるとはいうことはできない

雇止めが組合員であるがゆえの不利益取扱いにあたるか否かについて、法人が、既にXが組合に加入する前から雇止めにすることを決めていたことを理由に否定しました。

方針決定の時期からの判断という点で参考になります。

組合との団体交渉や組合員に対する処分等については、まずは事前に顧問弁護士から労組法のルールについてレクチャーを受けることが大切です。決して素人判断で進めないようにしましょう。