Monthly Archives: 3月 2014

解雇134(パソナ事件)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

さて、今日は、区議会議員を兼務する従業員に対する解雇に関する裁判例を見てみましょう。

パソナ事件(東京地裁平成25年10月11日・労経速2195号17頁)

【事案の概要】

本件は、東京都渋谷区議会の区議会議員として稼働する傍ら、Y社の従業員でもあったXが、Y社から平成24年1月14日付けで、勤務実績及び今後の勤務見込み等から正社員としての勤務が困難と判断されたなどとして解雇されたところ、同解雇は労働契約法16条に照らし無効であり、同解雇により精神的損害も被ったなどと主張して、Y社との間で雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、Y社に対し、債務不履行に基づき、慰謝料200万円等を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 Y社は、Xに対し、社員就業規則51条1項4号所定の「その他やむを得ない事由がある」(具体的には、貴殿の勤務実績及び今後の勤務見込み等に関する報告等を受け、今後当社の正社員としての勤務が困難と判断された)としてXを普通解雇したものであるところ、復職後のXの稼働に関しては、平成22年度の勤務実績に照らすと、向後、年間109日間(Y社の社員就業規則所定の年間所定労働日数の約4割)ほどの欠勤が見込まれ、・・・また、Xから、Y社に対し、上記欠勤の見込まれる公務日についてY社の業務と両立することができることを首肯するに足る具体的方策や理由についての説明・提案はなく、Y社から稼働の可否を尋ねられるに及んで稼働可能と回答するばかりであったこと、しかも、その回答内容にもかかわらず、直後に予定されていた公務ないし準公務もあったこと、以上の点を指摘することができる

2 してみると、Xが、休職前の原職である雇用対策室での業務はもちろん、その余の業務においても、Xが正社員としての地位にあったことに照らせば、極めて多くの欠勤を生じさせることが合理的に認められる状況であったということができる。Xも自認するとおり、労務の提供が労働契約の本質的要素であり(民法623条、労契法6条参照)、所定労働日において所定労働時間の勤務を行うことができることが労働者の最低限の義務であることにも照らせば、本件解雇に係る客観的で合理的な理由として、本件解雇事由たる社員就業規則51条1項4号所定の「やむを得ない事由」があると認めることができる

労務の提供が労働契約の本質的要素であることは、その通りです。

例えば、実際に具体的な労務の提供をすることは求められておらず、その人物が、自分の会社に在籍していることそれ自体に価値があるという特別な事情があれば別なのでしょうかね。

そういうのは、そもそも労働契約とは言わないのか? 何契約って言うんだろう。

形式的には雇用しているという形をとりつつ、実質的には、なんなんだろう? 労働法の適用はない?

よくわかりません。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介306 ロングセラーが会社をダメにする(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

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←先日、ランチタイムに、お寿司屋さんの板前さんに事務所にお越し頂き、お寿司を握ってもらいました。

スタッフ、見過ぎですから~(笑)

お腹すいているからって、みんなでいっぺんに注文しすぎですから~。 

1時間一本勝負でしたが、お腹いっぱいになりました。 おいしゅうございました。 またお願いしようと思います。

今日は、午前中は、裁判が2件とFCの契約立会いが1件入っています。

午後は、裁判が1件、新規相談が2件入っています。

夕方から、顧問先会社でのセミナーです。

テーマは、「第5回 契約書作成に必要なリーガルマインド習得講座」です。

夜は、社労士の先生方を対象としたセミナーです。 

テーマは、「オリエンタルモーター事件東京高裁判決から読み解く時間外労働の認定方法のポイント」です。

今日も一日がんばります。

さて、今日は本の紹介です。

 

日経ビジネス経営教室 ロングセラーが会社をダメにする

経営教室シリーズですね。

今回は、アイリス・オーヤマの大山社長です。

帯に書かれた説明によりますと、アイリスオーヤマは、プラスチック成型に始まり、園芸、ペット、収納、家電など核となる商品を次々と代えてきた会社で、年に1000以上の新商品を投入しても利益を出し続けているそうです。

「選択と集中」の真逆をいく経営方針ですね。 是非、読んでみて下さい。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

選択と集中という考えは合理的です。その市場が永続的に伸びて、競争優位性が持続するならば成立するでしょう。ただ、儲かる産業となればこぞってライバルが参入してきます。・・・顧客ニーズに迅速に応える価格や機能、販売チャネルをもってすれば市場は創造できる。同じ漁場で魚をとっているようでいて、実は釣り方を変えているのです。
アイリスとて、今は成長を続けていますが、将来は分かりません。企業の衰退は想像以上に速いものです。」(118~119頁)

「選択と集中」をよしとされてきた世代からすると、勉強になる考え方です。

どちらが正しいということはどうでもいい話なのです。

このような考えに基づいて着実に成果をあげている会社があるという事実だけでいいのです。

特定の分野を選択し、そこに全勢力を集中させて大成功を収めている会社もあります。 

どちらも正しいのです。

成功すれば、歩んできた道が結果として正しかったとわかるだけなのです。

勝てば官軍。 

経営者が自ら信じる道を進んでいけばそれでいいのだと思います。

労働時間35(エンゼル事件)

おはようございます。

 

今日は、マンションの管理人らの時間外労働等の賃金請求に関する裁判例を見てみましょう。

エンゼル事件(新潟地裁長岡支部平成25年10月24日・労経速2195号9頁)

【事案の概要】

本件は、リゾートマンションの管理組合から管理業務の委託を受けていたY社に雇用されていたXらが、雇用期間中、時間外労働及び時間外かつ深夜労働をしたとして、Y社に対し、平成23年9月10日までの未払に係る労働基準法所定の時間外労働等に係る賃金及び付加金の支払を求める事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 Xらが、Y社から本件マンションの管理業務として、本件マンション出入口、駐車場出入口及び南側避難経路部分等の除雪をするよう指示され、8時前あるいは降雪量の多い日は17時以降も除雪業務に従事したことがあったが、Y社がXらに対し降雪量等に応じて8時前ないし17時以降に除雪作業に従事するよう業務として指示していたことを明らかにする証拠はなく、また、Xらが8時前あるいは17時以降に除雪作業に従事した日が具体的にいつであったのかを認めるに足りる証拠もない。そうすると、XがY社の業務として8時前あるいは17時以降に除雪作業をしたと認めることはできないというべきである

2 ・・・17時から本件大浴場の営業終了までの時間は、Xらは自由に過ごすことができ、管理人として行うことを指示された業務はなく、物理的・時間的に一切の拘束を受けていなかったのであるから、17時から本件大浴場の営業終了までの時間については、上記の指示された作業をしていた時間についてのみ時間外労働をしたと認めることができるというほかない

3 Xらは、本件大浴場営業日において、Y社に業務として指示されて、営業開始が8時30分の日は6時30分頃から1階管理人室内にあるボイラーの点火スイッチを押す点火作業及びモニターで点火を確認する作業を15分以内とみられる短時間、営業終了が20時、21時ないし22時である日はその後ボイラーの点火スイッチを切って消火するとともに本件大浴場を巡回して設備の異常がないかを点検し、消灯と施錠を行う作業を30分以内とみられる短時間それぞれしていたことが認められる

4 Y社は、平成23年9月までに、Xらが主張する時間外労働等のうち、本件大浴場が営業する日については、・・・支払ったところ、この支払額は、Xらが請求する平成21年8月11日から平成23年9月10日までの賃金支給日に支給すべき時間外労働等の時間及び賃金額(更には遅延損害金)に見合うものといえる。そうすると、XらにはY社に対する時間外賃金等の請求権は存在せず、したがって付加金請求権も存在しないということができる。

時間外労働に関する指揮命令の存在と時間外労働の存在を立証しきれていないので、このような判断になっています。

現実には、労働時間をちゃんと管理していない会社において、労働者が正確に時間外労働を立証することは極めて困難です。

確かに立証責任は労働者(原告)側にあるわけですが、ある程度、立証責任を緩和しないと、労働時間の管理をちゃんとやらない会社のほうが訴訟では有利になるというのもいかがなものかと思います。

労働時間に関する考え方は、裁判例をよく知っておかないとあとでえらいことになります。事前に必ず顧問弁護士に相談することをおすすめいたします。

本の紹介305 これからの経営に必要な41のこと(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

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←先日、税理士の先生と社労士の先生と一緒に呉服町の「松葉」に行ってきました。

写真は、定番の「川エビ」と「お刺身の盛り合わせ」です。 お刺身のレベルは居酒屋の域をはるかに超えています。

人気のお店だけあって、満席でした。

おいしゅうございました。

今日は、午前中は、東京家裁立川支部で離婚調停です。

午後は、静岡に戻り、東京高裁の裁判(電話会議)が1件、裁判等の打合せが2件、新規相談が1件、顧問先でのセミナーが1件入っています。

今回のセミナーのテーマは、「第5回 総務部が知っておきたいビジネス法務の基本」です。

東芝の情報漏洩事件が注目されているので、情報管理のポイントについてレクチャーします。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

 スターバックスCEOだった私が伝えたいこれからの経営に必要な41のこと

著者は、元スターバックスのCEOだった方です。

ご自身の体験談に基づいて、経営に必要な要素を伝えてくれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

『ベンチャー企業が成功するしないを分ける一番の要因は?』と聞かれることがあります。私の答えは極めてシンプルです。最後は、経営者の執念があるかないか、ということ。言葉を言い換えれば、どこまであきらめず粘れるか、ということです。では、その執念がどこからやって来るのかといえば、やはり『志』からだと思うのです。『志』がいかに大きいか。いかにその志を遂げようと強く念じているか。そして、その『志』をこそ、周囲の人は応援したくなる。」(246頁)

「執念」と「志」がキーワードになっていますね。

「執念」については、「粘り強さ=あきらめない気持ち」と言えますね。

失敗したからすぐにあきらめる、というのであれば、ビジネスに限らず、何にもしても大成はしません。

結局は、気持ちの問題であり、気持ちは習慣により作られます。

日常生活であきらめぐせがついている人がビジネスだけ粘り強く取り組めるはずはありません。

習慣の問題なのです。 日頃から、自分の弱さを認め、修業を積んでいくしかないのです。

また、「志」という言葉は、いい言葉ですね。

単に「金持ちになりたいから」という動機では、誰も応援してくれません。

社会をよくしたい、困っている人を助けたい、という他者貢献の気持ちこそが「執念」に結びついているのだと思います。

自分だけよければいい、という目標では、それほどかんばれないということに気づいたときからが、本当のスタートなのだと思います。

解雇133(X社事件)

おはようございます。 今週も一週間がんばっていきましょう!

さて、今日は、従業員の社内での盗難行為に関し、会社に対する損害賠償請求が否定された裁判例を見てみましょう。

X社事件(東京地裁平成25年9月25日・労経速2195号3頁)

【事案の概要】

本件は、Y社に雇用されていたXが、Y社に対し、Y社が雇用していたAが職場でXの着替えを盗撮したことに関し、民法715条1項に基づき、Y社が被用者の盗撮行為を防止すべき雇用契約上の義務を怠ったとして同法415条に基づき、また、盗撮発覚後にY社は事実をもみ消そうとするといった不誠実な対応をしたとして同条に基づき、慰謝料200万円等を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 本件盗撮行為は、Xの出勤後、Aがロッカー室に入って紙袋に隠匿したビデオカメラを作動させ、Xに知られぬまま、Xがロッカー室で着替える姿を撮影するというものであり、軽犯罪法に違反する犯罪行為であって、AにおいてXはもちろん他のY社社員にも知られぬよう行うものであり、Y社においてかかる本件盗撮行為を予測し、防止することはできなかったと認められる。そうすると、Y社が本件盗撮行為を予測して、その防止のため女子更衣室を設けたり、ビデオカメラの保管を厳重に行ったりする義務があるとはいえず、本件盗撮行為が発生したことについてY社に防止義務違反があるとは認められない
また、本件盗撮行為という軽犯罪法に該当する行為をしないこと、及び、Y社の備品を業務以外に使用しないことは、Y社の従業員として注意指導する必要があるとはいえず、注意指導をしなかったことと本件盗撮行為との間に相当因果関係があるとはいえない

2 Y社は、本件盗撮行為発覚後、A及びXから事情聴取を行い、本件盗撮映像の確認をして本件盗撮行為の裏付けを得た上、本件盗撮行為が発覚した日の8日後にAを懲戒解雇したことが認められる。そうすると、Y社が、本件盗撮行為後の調査義務、適正対処義務に違反したとはいえず、この点に誠実義務違反はないから、Xの請求は理由がない

会社側に盗撮について予見可能性がないため、結果回避ができなくても、無理はありません。

盗撮の前兆があり、それを会社が確認していた場合や確認しえた場合等であれば、結論が異なった可能性はあると思います。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介304 才能と信念の磨き方(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 明日から3連休ですね。ばりばり働きますよ!!

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←先日、事務所の近くにある「雪有圭」に行ってきました。

写真は、野菜や魚の天ぷらです。

さっくさくに揚がっており、最高においしいです。

いつもおいしゅうございます。

今日は、午前中は、裁判が3件入っています。

午後は、裁判が1件、新規相談が3件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

 一流の男をつくる才能と信念の磨き方 (単行本)

この著者の本を初めて読みましたが、めちゃくちゃおもしろいです。

一部の読者(女性等)から批判されることが容易に予想される意見をそのまま書いている、すごい本です。

僕は、こういう人が大好きです(笑) 友だちになりたいです。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

あなたは、自分の趣味が、仕事に生かされているか。私はそれが言いたいのである。そして、あなたがこれから才能を開花させたいと思っているなら、仕事とまったく無縁の趣味は、歳をとるまで控えるべきである。・・・主張するべきことは仕事であり、なぜ趣味を主張し、趣味を生活の中心に据えるのか、それがわからないと言っているのだ。何度も言うが、世界の天才、偉人、成功者は、趣味の話なんかしない。趣味の話をしているのは、凡人だけである。」(124~125頁)

お~、素晴らしい意見ですね(笑) 仕事人間としてはまったく同感です。

異論も当然あると思いますが。 それぞれの人生ですから、楽しければそれでいいのです。

私は、今のところ、趣味という趣味がありません。

ゴルフをやるでもなく、麻雀をやるでもなく、ガーデニングをやるでもなく、サーフィンをするでもなく、ドライブをするでもなく、とにかく趣味がありません。

仕事ができない環境に長時間置かれると、そわそわしてしまいます(笑)

寝ている以外のほとんどの時間、仕事をしている者からすると、仕事が充実しているというのは本当に幸せなことです。

今後も、仕事を通して、社会貢献をしていこうと思います。

賃金74(秋田県(県立高校職員)事件)

おはようございます。

さて、今日は、懲戒免職処分取消後の未払給与に対する遅延損害金請求に関する裁判例を見てみましょう。

秋田県(県立高校職員)事件(秋田地裁平成25年3月29日・労判1083号81頁)

【事案の概要】

本件は、秋田県の公務員であり、酒気帯び運転により懲戒免職処分を受けたXが、別件訴訟において当該懲戒免職処分が取り消された後、秋田県から未払分の給与の支払いを受けたが、当該給与には遅延損害金が付与されていなかったとして、秋田県に対し、秋田県が制定する条例および規則に基づき当該給与の支給日の翌日から当該給与に対する民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求認容

【判例のポイント】

1 本件のような金銭債権をめぐる債権債務関係、すなわち未払給与に対する遅延損害金の付与の要否及びその発生時期の判断に当たっては、民法を適用し、民法に基づき解釈するのが相当である。

2 本件においては、本件懲戒免職処分が取り消されたことによって、秋田県には給与である金銭をXに給付すべき債務に不履行が認められることから、民法419条、404条に基づき、秋田県は、Xに対し、未払の給与に対しては年5分の割合による遅延損害金を付与すべきこととなる

3 その上で、未払の給与に対していつから遅延損害金を付与すべきかについては、履行期と履行遅滞について規定した民法412条に基づき判断されるところ、Xは、本件条例等によって給与の支給日が規定されている以上、民法412条1項に基づき、当該支給日の翌日から遅延損害金が発生する旨主張する一方、秋田県は、本県条例等には遅延損害金の履行期に関する規定はない以上、民法412条3項に基づき、秋田県が未払の給与の履行の請求を受けた時から遅延損害金が発生する旨主張する。
そこで検討するに、・・・本件条例等には、懲戒免職処分が取り消された場合の給与の支払いについても明示的な規定はないにもかかわらず、本件においてはXには未払の給与が支給されたが、これは本件懲戒免職処分が取り消され、Xがその身分を回復した結果、Xには本件懲戒免職処分の日に遡って本件条例等が適用され、本県条例等に基づき未払の給与の支払いがされたからにほかならない。そして、懲戒免職処分が取り消された場合における給与の支払いと当該給与の履行期について、本件条例等の適用において別異に解すべき合理的理由はないことからすれば、本件懲戒免職処分が取り消された場合の未払の給与の支払いと同様に、当該未払給与の履行期についても、本県条例等が適用されると解するのが相当である。
したがって、本件においては、本件懲戒免職処分が取り消された後に支払われた未払の給与には、民法412条1項に基づき、本件条例等に定められている支給日が到来した時、すなわち支給日の翌日から遅延損害金を付与すべきこととなる

県側の主張は、なかなか厳しいものがあります。

普通に考えれば、裁判所の判断が妥当であることは明らかでしょう。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介303 天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

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←先日、セノバ内の「ピッツェリア ドォーロ ローマ」に行ってきました。

写真は、「パンチェッタとポルチーニ茸のカルボナーラ」です。

パンチェッタとポルチーニ茸は、ともに個性が強い食材ですが、見事にマッチしています。

すばらしい!

今日は、午前中は、新規相談が1件、打合せが1件入っています。

午後は、刑事裁判(裁判員裁判)の公判前整理手続が入っています。

夜は、裁判官による破産申立手引説明会があります。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

 天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある

テレビでもお見かけする山口先生の本です。

山口先生は、東大法学部(首席で卒業)→財務省→弁護士というすごい経歴の方です。

しかし、本のタイトルにもなっているとおり、山口先生ご自身は、生まれながらの天才ではなく、圧倒的な努力をずっと続けてきた「天才」であることがよくわかります。

この本を読むと、刺激になりますよ。 おすすめです!

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

東大首席卒業、大学3年時に司法試験合格、大学4年時に国家公務員採用Ⅰ種試験合格、財務省入省、そして、弁護士に。 私には、天賦の才というほどのものはありません。しかし、今挙げたこれまでの私の経歴は、私の努力でもぎ取ったものです。私は努力することにおいては、誰にも負けません。これだけは自信を持って宣言できます。
・・・努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。
この王貞治さんの名言に、私はとても共感します。真摯な努力は、いつか必ず報われます。その信念があるから、私はこれまで努力を続けてこられたし、これからも努力を続けていけると思えるのです。」(59~60頁)

努力をすることは、多くの人ができることだと思います。

しかし、努力をし続けることは難しい。

また、王さんの言葉にもあるように、努力と呼ぶにふさわしい鍛錬をし続けることはもっと難しいわけです。

努力は必ず報われると心から信じている人だけが、圧倒的な努力を続けることができるのかもしれません。

自信は、着実な成功体験の積み重ねにより生まれるものだと思います。

短い人生の中で、どこまで駆け上がれるか、行けるところまで行ってみたいと思います。

労働者性9(ソクハイ事件)

おはようございます。 今週も一週間がんばっていきましょう!!

さて、今日は、メッセンジャーの労基法上の労働者性に関する裁判例を見てみましょう。

ソクハイ事件(東京地裁平成25年9月26日・労経速2198号3頁)

【事案の概要】

本件は、Y社との間で、「運送請負契約書」、「業務委託契約書」と題する契約を順次締結し、バイシクルメッセンジャーとして稼働していたXらが、Xらは、Y社から契約終了を告知されたが、(1)Xらは労働基準法上の労働者であり、X・Y社間の上記契約はいずれも労働契約に該当するから、同契約終了の告知は解雇に当たるところ、同解雇は理由がなく無効であって、同解雇により精神的苦痛も受けたなどと主張し争った事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 ・・・以上によれば、本件業務委託契約書の規定内容は、Y社の配送業務の請負に関する約定であると認められるところ、その使用従属性については、メッセンジャーが稼働日・稼働時間を自ら決定することができ、配送依頼を拒否することも妨げておらず、その自由度は比較的高いことY社がメッセンジャーに対し、一定の指示をしていることは認められるが、これらは受託業務の性質によるところが大きく、使用従属関係を肯認する事情として積極的に評価すべきものがあるとはいえないこと拘束性の程度も強いものとはいえないことを指摘することができ、これをたやすく肯認することはできない。そして、メッセンジャーの報酬の労務対償性についても、労働契約関係に特有なほどにこれがあると認めることは困難である。もとより、メッセンジャーの事業者性が高いとまで評価することができないことは上記説示のとおりであるが、さりとてメッセンジャーの事業者性がないともいえず、また、専属性があるともいえず、むしろ、上記のとおり稼働時間を含めてメッセンジャーが比較的自由にこれを決定し、労働力を処分できたと評価し得ることに照らせば、少なくとも本件契約2締結後のXらメッセンジャーについて、労基法上の労働者に該当すると評価することは相当ではないというべきである(なお、Y社のメッセンジャーについて、労組法3条、7条所定の労働者に当たるとした当裁判所の判断があることは上記のとおりであるところ、上記認定事実によれば、本件契約2締結後においてもXらメッセンジャーはY社の事業組織に組み込まれ、個々の業務依頼を基本的には引き受けるべきことが想定はされていたこと、時間・場所・態様の各面につき、一定程度の拘束性があったことが否定されるものでもないこと等を指摘することができるところであり、これらの点に照らせば、本件業務委託契約締結後においても、Xらメッセンジャーが同法3条、7条所定の労働者に当たることまでは否定されないと解される。しかし、同法所定の労働者に該当するか否かは、同法の目的(同法1条1項)に照らし、団体交渉によって問題を解決することが適切な関係にあるか否かといった観点から検討されるべきものであり、労働力の提供を強制される立場にある労基法上の労働者に対する種々の保護に関して規定するところの労基法ないし労契法所定の労働者の該当性の判断の在り方との間で、自ずと差異が生ずることを否定することはできず、Xらメッセンジャーが労組法3条、7条所定の労働者に当たるからいって直ちに労基法上の労働者に該当するということにはならない。)。

2 以上によれば、XらとY社との間で締結した本件契約2において、メッセンジャーが労基法上の労働者に当たるとはいえず、同契約が労働契約であるとはいえない。したがって、その解消ないし打ち切りに解雇権濫用法理の適用(労契法16条参照)があるということもできず、これを前提とするXらの主位的請求は、その余の点について判断するまでもなくいずれも肯認することができない。

メッセンジャーの労組法上の労働者性が争われた裁判例は、こちらを参照。

労組法と労基法(労契法)では、法の目的が異なる以上、各法律における労働者の定義が異なることはおかしい話ではありません。

労働者性(の問題に限りませんが)については、複数の要素の総合考慮により判断されるため、この裁判例のいいとこどりをしようとしても、うまくいきません。

トータルで物事を考えなければうまくはいかないのです。

労働者性に関する判断は本当に難しいです。業務委託等の契約形態を採用する際は事前に顧問弁護士に相談することを強くおすすめいたします。

本の紹介302 会社の目的は利益じゃない(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。
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←先日、事務所の近くの「八十伴」に行ってきました。

写真は、定番の「絶品!手羽先」です。

名古屋めしのお店ですので、手羽先は定番ですね。

安くておいしいお店です。

今日は、午前中は、離婚調停が1件、裁判が1件入っています。

午後は、新規相談が2件、裁判の打合せが1件入っています。

明日は、特定社労士の先生方を対象としたセミナーです。

テーマは、「弁護士の視点+社労士の視点で考える労務トラブル実践的対処法~ケーススタディ編~」です。 今回で4回目ですね。

日曜日は、TOEICの試験があります。 今年は、毎月、受験します。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

会社の目的は利益じゃない 誰もやらない「いちばん大切なことを大切にする経営」とは

著者は、ネッツトヨタ南国株式会社の元社長・現相談役の方です。

ちなみにネッツトヨタ南国は、高知県にある会社で、全国のトヨタ販売会社300社中、12年連続顧客満足度No.1だそうです。 すごすぎますね。

なぜネッツトヨタ南国が12年連続で顧客満足度No.1をとり続けれらたのか、その秘訣がこの本に書かれています。

非常に参考になりますよ。 おすすめです!

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

顧客満足度が高いという評価をいただいているわが社のサービスは、当たり前のことを人並み外れた熱心さで実行し続けることによって生み出されています。
大事なのは、熱心さであり、続けることです。
それこそ、『いちばん大切なことを、日々、いちばん大切にし続けられるかどうか』なのです。」(25頁)

著者は、スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」に出てくる「いちばん大切なことは、いちばん大切なことを大切にすることである」という言葉が心に残ったと言っています。

フルタイムで仕事をしている人ですと、1日のうち、寝ている時間を除けば、その大半は、仕事をしていますよね。

もちろん、労基法の制限はありますが、それでも、残業時間も含めると、1日あたり、8~10時間程度働いているわけです。

1日の時間の使い方を円グラフで表すと、かなりの面積を「仕事」が占めるのでしょう。

この仕事の時間をいかに使うかが、人生の豊かさに大きく影響していることは言うまでもないことです。

単に給料をもらうために働くのではなく、給料をもらいつつ、自分の力を高めていく。

半年前より自分は成長しているか。

会社や社会に貢献できているか。

こういうことを意識して日々の仕事にとりくむことが大切なんだと思います。

能力や才能の問題ではなく、意識の問題です。

今、いちばん大切にすべきことを短期的にではなく、長期的な視点で考えて、日々の生活を送っていきたいと思います。