労働災害76(種広商店事件)

おはようございます。
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←先日、鷹匠の「ロティサリー アン ドゥ」に行ってきました。

写真は「ハンバーグステーキ シェフ特製デミグラスソース」です。

ハンバーグもおいしいのですが、このお店、パンがめちゃうまなのです!

ライスかパンか選べますが、是非、パンを選んで下さい。 きっとおかわりしたくなりますよ!

今日は、午前中は、新規相談が1件、労働事件の裁判が1件、交通事故の裁判が1件、ラジオの打合せが入っています。

午後は、新規相談が3件、会社破産の打合せが1件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は、従業員の火傷事故に対する使用者責任と安全配慮義務に関する裁判例を見てみましょう。

種広商店事件(福岡地裁平成25年11月13日・労判1090号84頁)

【事案の概要】

本件は、Xが、仕事中に火傷を負ったことによって生じた損害について、Y社に対し、主位的に安全配慮義務違反の不法行為、予備的にその債務不履行により、Aに対し、Y社との共同不法行為、または会社法429条1項により、損害賠償とこれに対する主位的に本件事故発生の日から支払い済みまで、予備的に本訴状送達の翌日から支払済みまで、それぞれ民法所定の遅延損害金の連帯支払いを請求し、反訴事件は、Y社がXのために支払った社会保険料のX負担分の求償とこれに対する最後の納付日の翌日から支払済みまで民法所定の遅延損害金の支払いを請求した事案である。

【裁判所の判断】

Y社に対し、192万0785円の支払を命じた。

【判例のポイント】

1 Y社には、機械等、熱その他のエネルギーによる危険及び労働者の作業行動から生じる労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない義務及び労働者に対し、雇入時や作業内容変更時に適切に安全教育を行う義務があるところ、Xの従事した労務は、金型が約150℃の高温に達して火傷の危険性の高い最中皮焼成作業であり、半自働最中焼成機には、誤って人体が挟まれてしまったら直ちに解放できるような安全装置がないのに、Y社は、本件事故当日、それまで最中皮の焼成作業に従事したのが10回程度のXに対し、金型に手指が挟まれた場合の解放方法の教育を十分にしないまま、事故防止のための監督や事故発生の場合に直ちに支援できる者のいない状況で前記労務をさせ、もって、Xに対する安全教育や、作業方法・状況等を注視して作業状況に問題がないか適切に監督する等の配慮を怠ったと認められる。
したがって、Y社は、Xに対する安全配慮義務違反による不法行為責任を免れない。

2 AはXが、本件事故当時、Y社の唯一の取締役であった点は当事者間に争いのないところ、Aは、Y社において、Xに対する安全配慮の状況について、当然に知る立場にありながら、これを是正しなかったと認められ、有限会社の役員としてその職務を行うにつき、少なくとも重過失があったという外なく、本件事故によってXに生じた損害につき、Y社に連帯して、不法行為責任を負うことを免れない

3 Y社には、安全配慮義務違反があるものの、Xによれば、Xは、かねてY社から金型が閉じ始めたらすぐに手を引くようにと指導を受けていたにもかかわらず、金型が閉まり始めたことを感知しながら、また手を挟まれることはないと見込んで作業を続行した結果、逃げ遅れて本件事故を惹起しており、また、当日午前から前記作業に従事し、午後には作業時間に余裕がなく、本件事故までに手を挟まれる危険を繰り返し感じていたにもかかわらず、挟まれても容易に外せるだろうと軽信して、Y社に報告して善処を求めようとすることなく作業を継続した事情を考慮すると、その落ち度も軽視できず、損害の公平な分担の見地から、50%の過失相殺をすることが相当である。

労災事故が起こり、従業員が大怪我をした場合、賠償金額が高額になる事例は少なくありません。

使用者のみなさん、是非、労災保険の上乗せ保険(任意労災保険)の加入をご検討ください。