Author Archives: 栗田 勇

解雇148(富士ゼロックス事件)

おはようございます。 今週も一週間お疲れ様でした。

さて、今日は、勤務成績不良などを理由とする中途採用者の普通解雇に関する裁判例を見てみましょう。

富士ゼロックス事件(東京地裁平成26年3月14日・労経速2211号3頁)

【事案の概要】

本件は、Y社の従業員として稼働していたXが、Y社から解雇されたことから、同解雇は、解雇権を濫用するものとして無効であると主張して、Y社との間で雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、Y社に対し、雇用契約に基づき、賃金、賞与の支払いを求め、併せて、不法行為に基づき、損害賠償金600万円の支払いを求めた事案である。

【裁判所の判断】

解雇は有効

【判例のポイント】

1 Xは、事前に指示事項を明確に取り決めていたにもかかわらず、訪問営業の計画と行動報告を上司が確認することを目的として作成を指示された行動管理表の作成及びこれをめぐる上司への報告や連絡等について、何度となくこれを怠り、あるいは、なおざりな記載、対応をしていたものといえ、服務上の問題を強く生じていたといえるほか、これらが繰り返されていたことに照らせば、およそ改しゅんの情もみせていなかったといえる
上記説示の点に照らせば、Xは、銀座支店とNB第三支店に配属されていた平成21年10月から平成22年7月までの間に、多数の服務上、能力上の問題を生じていたこと、そして、警告書によるものやこれによらないものも含め、度重なる注意、警告等を受け、あるいは、職場環境を替え、研修も受け、自らの服務姿勢を改め、改善するといった機会も持ったのに、こうした服務上、能力上の問題はなお改まらない状況にあったことを指摘することができる。…本件解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合に当たるものとはいえない。

2 Y社人事部の社員が平成22年8月2日、本件解雇の解雇理由に関してXと面談をした際、同社員が、Xに対して信を措けなくなっている経過について話すくだりの中で、「身障者としては用済みですよ。」といった発言をしたことが認められる。
もっとも、同発言は、Y社が、Xの申告していた障害を踏まえてXの採用を決定していたものであるのに、Xが、認定に係る障害を変更させ、しかも、それがY社に対して特段の報告や連絡のないまま、Xの随意になされたものであったこと、以上の点を踏まえ、同社員において、そのような対応は問題ではないかと問題視する発言をしていたところ、Xが、「はあ、障害がなかったら用済みということなんですか。」などと申し向けたことに伴い、そのようなことであれば、Xの年齢等にかんがみXを採用するなどしなかったことを言明する趣旨で発言したものであることが、同証拠における前後の会話内容から明らかである。
そうしてみると、上記発言が、その措辞、表現において不適切であるとはいえても、上記の点にも照らせば、直ちに社会的相当性を欠くものとはいえず、不法行為が成立するとまでは認められない。

成績不良や能力不足を理由とする解雇の場合には、上記判例のポイント1のように、教育・指導をし、改善の機会を与えてあげることが必要です。

解雇事案に限りませんが、裁判所は、プロセスを重視しますので、「いろいろやったけど、改善しなかったので、やむなく解雇しました」ということを明らかにする客観的証拠を用意しなければなりません。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介349 こうして、思考は現実となる(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。
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←先日、先輩の税理士と一緒に鷹匠にある「Venti Due」に行ってきました。

写真は、定番の「マリナーラ」です。

このもちもちっとした生地がたまりません。

この生地を敷ふとんにして寝てみたいです。

今日は、午前中は、示談交渉が1件入っています。

午後は、新規相談が1件入っています。

夜は、社労士の先生方を対象としたセミナーです。

今回のテーマは、「重要判例から読み解く賃確法6条の解釈のポイント」です。

しぶいテーマですが、いつかどこかでちゃんと勉強しておくべき論点です。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。
こうして、思考は現実になる

「思考は現実化する」というあまりにもよく知られている表現について、この本では、9つの方法を通して説明をしています。

思考の重要性を説く本はたくさんありますが、この本も同じ路線です。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

私たちは、『足りない』ことに対する心配や不平に、エネルギーの大部分を使ってしまっている。時間が足りない。運動が足りない。食物繊維が足りない。ビタミンEが足りない。給料が足りない。・・・この『足りない』という思い込みが、もしかしたら間違っているかもしれないなんて思いもよらない。むしろ、『足りない』という感覚が私たちの存在の核になっている。いつも不満を抱えながら、人生のすべてを『足りない』というレンズを通して見ている。」(259頁)

よく使う例えとして、コップに入っている水を見て、「まだ水がこれだけある!」と解釈するのか「もう水はこれだけしかない・・・」と解釈するか、という問題と同じです。

水の量は同じなのに。

事実それ自体に意味などないのです。

事実に意味を与えるのは、自分自身の解釈です。

「もう水はこれだけしかない」と解釈する人は、どんな場面でも「ない」というマイナス面に着目し、不満をもらし、自分が不幸であると嘆きます。

水の量は同じなのに。

私は、事実そのものが幸福感を与えるのではないと思っています。

幸福感を与えるのは、自分自身の解釈です。

それは、時に、単なる強がりやこじつけである場合もあるかもしれません。

でも、解釈の習慣こそが幸福感を与えることを知っている人は、他人に何と解釈されようと、それは他人の解釈であり、自分には関係がない(どうしようもない)と割り切ることができます。

このことに気づいている多くの人は、どんな状況においても、自分から「あえて」不幸になる選択(解釈)をすることはありません。

だって、そんな解釈をするメリットも必要もないからです。

解雇147(ザ・キザン・ヒロ事件)

おはようございます。 

さて、今日は、タクシー乗務員に対する整理解雇の有効性に関する裁判例を見てみましょう。

ザ・キザン・ヒロ事件(東京高裁平成25年11月13日・労判1090号68頁)

【事案の概要】

本件は、タクシー運送事業を営むY社の足立営業所に、タクシー乗務員として勤務していたXらが、Y社がXらに対して行った整理解雇は解雇権を濫用した無効なものである旨主張して、Y社に対し、それぞれ労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、未払賃金及び遅延損害金の支払いを求めた事案である。

なお、一審(さいたま地裁平成25年7月30日)は、Xらの地位確認請求をいずれも認容した。

【裁判所の判断】

控訴棄却
→整理解雇は無効

【判例のポイント】

1 本件解雇当時のY社の経営状況からみて、人員削減を含む抜本的な経営再建策を実行する必要性があったとは認められるものの、経営を再建するために直ちに事業の一部を売却して現金化するほかない状態にあったとまで認めることは困難であるから、足立営業所に勤務する乗務員の全員を解雇するほどの必要性があったということはできない
したがって、Y社の上記主張は、採用することができない。

2 Y社は、足立営業所の従業員全員を解雇することを前提として、K社との間で事業用自動車譲渡契約又は事業譲渡契約を締結し、特段の解雇回避措置を採ることなく本件解雇を実行したものであり、本件解雇後、事業譲渡先であるK社にXらを含むY社の乗務員の情報を提供して雇用の要請をしたり、解雇された従業員の一部に対してK社への就職を勧誘するなどしたとしても、Xらの雇用確保のための措置として十分なものであったとはいえず、結局、Y社において解雇を回避するための十分な措置を採ったということはできない。
したがって、Y社の上記主張は、採用することができない。

3 本件解雇当時、Y社の経営を再建するために直ちに事業の一部を売却して現金化するほかない状態にあったとまで認めることが困難である以上、本件解雇における解雇人員の選定基準が合理的なものといえないことは、前記のとおりである。
したがって、Y社の上記主張は、採用することができない。

4 Y社が、K社との間で自動車若しくは事業の譲渡契約を締結し又はそのための交渉をしながら、それについて説明することなく突然足立営業所の従業員全員に対し解雇通告をしたこと、その後の説明会においても、事業譲渡について一切言及することなく抽象的な解雇理由に言及するに留まったこと、組合からの団体交渉の要求にも応じていないことなどに照らし、本件解雇について十分な説明・協議が行われたと認めることができないことは、前記のとおりである。
したがって、Y社の上記主張は、採用することができない。

整理解雇の要件(要素)を満たさないという判断です。

上記判例のポイントの1についてですが、会社とすれば、会社再建のため、やむを得ず事業譲渡をしたのだと思いますが、裁判所は、足立営業所の従業員全員を解雇するほどの必要性は認めませんでした。

解雇を選択する前には必ず顧問弁護士に相談の上、慎重かつ適切に対応することが肝心です。決して、素人判断で進めないようにしましょう。

本の紹介348 物を売るバカ(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。
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←先日、名古屋の経営者の方と七間町の「こはく」に行ってきました。

写真は、「煮込みハンバーグ」です。

今まで牛テールの煮込みがメニューにありましたが、牛テールの高騰を受けて、煮込みハンバーグに変更となりました。

しかし、おいしさに変わりはありませんでした。

ソースのうまさが際立っていました。 おいしゅうございました。

今日は、午前中は、労働事件の裁判が1件入っています。

午後は、婚費調停が1件、名古屋で顧問先の経営者との打合せが1件入っています。

夜は、静岡に戻り、6事務所合同の暑気払いです。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。
物を売るバカ 売れない時代の新しい商品の売り方 (角川oneテーマ21)

この本のサブタイトルは「売れない時代の新しい商品の売り方」です。

コピーライティング、マーケティングの本です。

商品の品質がよければ、それだけ勝手に売れるという時代ではないことを前提にしています。

では、何を売ればいいのか?

そのヒントがこの本には書かれています。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

同業者なら誰でも知っているような事実や当たり前すぎて誰も伝えてこなかった事実を、他社にさきがけて訴求すると、最初に伝えた商品に独占的で永続的な栄誉がもたらされる」(15頁)

これ、意味わかりますか?

業界の常識にどっぷり浸かっていると、知らぬ間に、顧客が考える「常識」との差が生まれてしまうことを言っています。

業界としては「当たり前」すぎて、みんな、それを売りにしても仕方がないと考える。

でも、実は、業界の外にいる顧客にとっては当たり前ではない事実があるのです。

それをアピールするだけで、差別化が図れることもあるのです。

あとは、やるかやらないか。 それだけです。

労働時間38(ワールドビジョン事件)

おはようございます。 

さて、今日は、元従業員らの事業場外みなし時間制適用の可否について見ていきましょう。

ワールドビジョン事件(東京地裁平成24年10月30日・労判1090号87頁)

【事案の概要】

本件は、Y社に雇用されていたXらが、労基法37条所定の時間外労働を行ったとして、Y社に対し、時間外手当等の請求をした事案である。

【裁判所の判断】

Y社は、X1に約120万円、X2に約70万円、X3に約120万円、X4に160万円を支払え。

【判例のポイント】

1 Y社は、Xらは営業職であって勤務時間については自己責任で決めていたものであって、労働時間を算定し難いものであるから、労基法38条の2第1項による事業場外みなし規定の適用があると主張するが、Xら提出にかかる出勤表には、Y社事務所に出勤した場合の始業時刻、終業時刻のみならず、外勤により直行、直帰した場合の場所のみならず時刻(出発等の時刻と思われる。)等についても記載されているものであって、Y社が、従業員からこれらの出勤表の提出を受けることにより、Xらの労働時間を管理していたことは明らかである。この点に加え、Y社において、Xらの労働時間の算定が困難であることを基礎付ける事情についてそれ以上の主張、立証がないことに照らすと、Xらに労基法38条の2の事業場外みなし規定が適用される旨のY社主張を採用することはできないというべきである。

2 Y社は、残業については事前申告がなされた場合にのみ時間外手当が支払われることになっていると主張するが、正社員雇用勤務規則にも、明確にかような事前申告制を定める規定は存在しないことからすれば、Y社の主張を採用することはできない。
また、出勤表から認められる時間外労働の状況に照らすと、Xらの残業は恒常的な状況にあり、Y社もこのような状況を当然認識していたと認められるにもかかわらず、それを禁止したり抑制することなく推移した結果、そのような状態が継続していたものと認められるもので、Xらは、Y社の黙示の業務命令の下で時間外労働等を行っていたと認めるのが相当であって、この点からもY社の主張を容れる余地はない。Y社は、Xらの労働時間についてはその自主性に任せていたものであるとも主張するが、使用者には、従業員の労働時間を管理すべき義務があることにも照らすと、その自主性に委ねていることを理由に、時間外手当等の支払義務を免れると解することはできない

最高裁の考えからすれば、出勤表で労働時間を管理できていた以上、事業場外みなし労働時間性の適用を肯定することは難しいでしょうね。

また、使用者側とすれば、上記判例のポイント2は参考にすべき点ですね。

「自主性に任せていた」との主張は、使用者が労働時間を把握する義務を負っていることからすると、なかなか難しいわけです。

労働時間に関する考え方は、裁判例をよく知っておかないとあとでえらいことになります。事前に必ず顧問弁護士に相談することをおすすめいたします。

本の紹介347 グローバルエリート(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。 8月に入りましたね。今年もあと5か月です。
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←先日、昭和町にある「博」に行ってきました。

写真は、「海鮮丼」です。

宝石箱や~。 いつもいつもおいしゅうございます。

ご馳走様でした。

今日は、午前中は、離婚訴訟が1件入っています。

午後は、新規相談が2件入っています。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。
グローバル エリート 世界で成功する英語力とビジネス力を身につける方法

サブタイトルは「世界で成功する英語力とビジネス力を身につける方法」です。

英語の学習法についてさまざまな視点からポイントを解説してくれています。

著者が日本語をどのようにしてマスターしたのか、という経験談も書かれており、非常に参考になります。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

スポーツでは、いつも同じトレーニングをしていて、踊り場(行きどまり)にぶつかることがあります。語学勉強でも、同じ種類の勉強だけだと効果が薄くなり、踊り場に着いてしまうことがあります。この壁にぶつかったときの対策として、スポーツではcross-training(別の筋肉を使うために、普段行っているスポーツと違ったものを行う)があります。・・・有名な例では、バスケットボールをきわめたようなスーパー・スターのマイケル・ジョーダンが、ゴルフに熱中したり、プロ野球にも挑戦しました。彼によると、野球の経験によって、自分のバスケットボールがさらによくなったそうです。」(111~112頁)

この感覚って、スポーツだけに限りませんよね。

料理人でも、フレンチをやっていた人が、和食に転向した場合、それまでやっていたフレンチの技術や経験が無駄になるかといえば、そんなことはないはずです。

また、和食の料理人だからこそ、あえて、洋食を食べに行ってみるということも無意味だとは思えません。

何かを究めようとする場合、あえて、その道を一度外れてみるという余裕や視野の広さが求められるのではないでしょうか。

違う分野で培った応用力を、自分の得意分野に活かす。

この発想を持つだけで、日常生活の過ごし方が変わってきますよね。

有期労働契約49(F社事件)

おはようございます。 7月も終わりですね。早いですね。

さて、今日は、私用電話・メール、上司に対する反抗的態度等を理由とする店舗の雇止めに関する裁判例を見てみましょう。

F社事件(大阪地裁堺支部平成26年3月25日・労経速2209号21頁)

【事案の概要】

Xは、Y社に雇用期間1年の嘱託社員として雇用されていたところ、Y社から雇用契約の更新を拒絶されたため、その雇止めには解雇権濫用法理が準用され、かつ、その雇止めは、Y社が、Xの所属する労働組合及び執行委員長であるXを嫌悪し、同組合の弱体化を図るという不当な目的でしたものであり、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でないから、解雇権を濫用した無効なものであると主張して、Y社に対し、雇用契約上の地位を有することの確認を求めるとともに、雇止め後の平成25年から判決確定の日まで、賃金25万円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却
→雇止めは有効

【判例のポイント】

1 本件雇用契約は、契約期間を3か月間、9か月間と明確に定めて更新され、3回目以降の更新は、一貫して契約期間を1年間と明確に定めて更新されている。また、契約の更新手続の態様からすれば、嘱託社員としての雇用契約については、一般に、毎年、契約期間が明記された契約書が嘱託社員に送付され、当該嘱託社員がこれに署名押印して返送する手続が繰り返されており、Xの場合も同様であると推認される。 これらの事情に照らすと、本件雇用契約が期間の定めのない労働契約に転化したものであるとか、更新を重ねることによりあたかも期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態で存在していたということはできない

2 しかしながら、Xにおいて、本件雇用契約が継続すると期待することに合理性が認められる場合には、期間満了によって本件雇用契約が当然に終了するものではなく、雇止めには相応の理由を要すると解するのが相当である。 ・・・以上によれば、本件雇止めについては、解雇権濫用法理が類推適用されると解するのが相当である。ただ、雇用契約が期間の定めのない契約に転化したり、期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態で存在している場合と比較して、本件雇用契約における雇用継続の期待を保護する必要性は相対的に低いといえるから、本件雇止めの理由としては、それ程強いものが要求されるのではなく、一応の相当性が認められれば足りると解するのが相当である

3 ・・・以上によれば、本件携帯電話を用いたメール送受信や電話の大半には業務関連性がなく、勤務時間中に送受信されたメールや電話が相当数に上ることも勘案すると、Xは、本件携帯電話の貸与を受けるに際し、遵守事項を確認したにもかかわらず、勤務時間中に私事を行うなどしたと認められる。また、C、D及びEらに対する言動も、業務私事の拒否や無視、上司に対する暴言や反抗的態度等、従業員としての忠実義務に反するものであると認められる。・・・そして、このような非違行為の内容及び程度に加え、XがY社から二度にわたり警告を受けていることなどを踏まえると、不当労働行為目的等の特段の事情がない限り、Xの上記非違行為は、本件雇止めの相当な理由となり得ると解するのが相当である

使用者側のみなさんは、上記判例のポイント2についての考え方を参考にしてください。

雇用継続に関する合理的期待を保護するケースでは、雇止めに関する判断基準が若干緩くなるようです。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介346 君の思いは必ず実現する(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。

さて、今日は本の紹介です。
君の思いは必ず実現する

稲盛さんの本です。

たまに稲盛さんの本が無性に読みたくなります。

原理原則を重んじる経営哲学に触れられるからでしょうか。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

人生では能力よりも熱意と考え方のほうがずっと大事です。たとえ能力が劣っていても、一生懸命に努力を重ね、人々のために何かをしたいと考える人の方が、能力に優れているものの、努力もせず、人間として誤った考え方を持った人よりずっといい結果が出ます。ちょっと能力が劣っているからといってあきらめてはいけません。ひたむきな努力と正しい考え方はきっとあなたを大きく育ててくれます」(154頁)

「うさぎとかめ」、「アリとキリギリス」の話を思い出しますね。

情熱を持って、正しいと思うことをやり続ける人というのは、本当に強いですよね。

世の中は、そういうひたむきに努力している人を放っておきません。

必ず手を差し伸べてくれる人が現れます。

くさらず、あきらめずに日々、努力を怠らないことが大切なのだと思います。

有期労働契約48(X学園事件)

おはようございます。
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←事務所のクリアファイル第4弾が完成しました。

今回は、栗坊ではなく、くり子ちゃんのクリアファイルです。

さて、今日は、期間雇用のカウンセラーの解雇は無効だが雇止めは有効とされた裁判例を見てみましょう。

X学園事件(さいたま地裁平成26年4月22日・労経速2209号15頁)

【事案の概要】

本件は、平成3年4月1日に契約期間を1年と定めてY社と雇用契約を締結したXが、平成23年8月29日にY社が行った解雇は無効であり、その後のY社による雇止めには合理的な理由がないとして、Y社に対し、雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認並びに平成24年4月支給分以降の賃金及び賞与の支払いを求めている事案である。

【裁判所の判断】

請求棄却

【判例のポイント】

1 有期労働契約は、期間中は当事者双方が雇用を継続しなければならないという点で、雇用の存続期間を相互に一定期間保障し合う意義があることに照らせば、労働契約法17条1項にいう「やむを得ない事由」は、期間の定めのない労働契約の解雇において必要とされる「客観的に合理的で、社会通念上相当と認められる事由」よりも厳格に解すべきであり、その契約期間は雇用するという約束があるにもかかわらず、期間満了を待つことなく直ちに雇用を終了させざるを得ないような特別の重大な事由と解すべきである。しかるところ、業務日誌の不提出については、これにより健康相談センターの学生相談部門による総合的な学生支援業務の遂行に支障が生じたか否かは証拠上判然としないこと、執務場所の変更については、1か月強遅れたものの実現していること、アンケートについては、実施日数は3日で、回収枚数は10枚に満たないことに鑑みれば、これらのXの行為が平成24年3月末日の本件雇用契約の契約期間満了を待つことなく平成23年8月29日に直ちにXの従業員としての地位を喪失させざるを得ないような特別の重大な事由に当たるとすることには躊躇せざるを得ない
したがって、本件解雇は、上記各行為によりXが兼務教職員就業規則6条2号(勤務実績が著しく不良と認められるとき)に該当するか否かを問うまでもなく、無効であるというべきである。

2 ・・・雇用継続に対するXの期待利益には合理性が認められるというべきであり、したがって、解雇権濫用法理を類推適用し、雇止めには合理的な理由が必要であるというべきである。
そこで、合理的な理由の有無について検討するに、Xの業務日誌の不提出及び執務場所の変更の遅れは、いずれもY社の業務命令に違背するものであり、また、アンケートの実施は、Y社の就業規則19条(職場内規律)に触れるものであって、その態様等に照らし、Y社が本件雇用契約を更新しなかったことには客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められる

期間途中での解雇が雇止めに比べてハードルが高いことがよくわかる事案ですね。

日頃から顧問弁護士に相談しながら適切に労務管理を行うことが大切です。

本の紹介345 3週間続ければ一生が変わる(企業法務・顧問弁護士@静岡)

おはようございます。今週も一週間がんばっていきましょう!!
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←休日は、早朝ジョギングから始まります。

今回は、護國神社を通り、東の方へ行ってみました。

早朝でも、かなり暑くなってきましたね。

帽子は必須です。

継続は力なり。

今日は、午前中は事務所で書面を作成します。

午後は、新規相談が1件入っています。

夕方から月一恒例のラジオです。

今日も一日がんばります!!

さて、今日は本の紹介です。

3週間続ければ一生が変わる〈ポケット版〉

「習慣」にフォーカスした本です。

いかに習慣が大切であるかがよくわかります。

良い習慣をつくれば、人生が変わるというのは決して大袈裟な話ではないと思います。

成功している人は、みな習慣の重要性を理解し、実践していますね。

さて、この本で「いいね!」と思ったのはこちら。

充実した人生を送る秘訣は、安全を探すことに日々をついやすのではなく、機会を追いもとめることに時間をさくことです。たしかに、より計画的で情熱的な人生を始めれば、それなりに失敗もするでしょう。でも、失敗は、勝つ方法を学ぶことにすぎません。あるいは、父がいつかいっていたように、『ロビン、枝の先はたしかに危ない。だが、すべての実はそこにあるのだ』ということなのです。 人生はすべて選択です。おおいに満ち足りていて、潜在能力を十分に発揮している人びとは、ほかの人より賢い選択をしているにすぎません。」(38頁)

「人生はすべて選択です」

いい言葉ですね。

amazonのファウンダーであるジェフ・ベゾスさんも同様の発言をしていますね。

In the end, We are our choices.

これまでどのような選択をしてきたか、また、これからどのような選択をするかによって、私たちの人生は決まってきます。

自分が目指すべきゴールがあるのなら、そのゴールにたどり着くために必要な選択をすべきですよね。

夢や目標ばかりを声高に唱えても、また夢や目標を自宅の壁に掲げても、やるべきことをやり、やるべきでないことをやらないという選択をしなければ、夢や目標は達成できません。

日々、正しい選択をするように心がけたいと思います。