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【フランチャイズ契約⑧】フランチャイザーの情報提供義務(その2)

フランチャイザーの私法上の情報提供義務について教えて下さい。

 今回は、いくつかの裁判例を見てみましょう。裁判所が、どのような理由からフランチャイザーの私法上の情報提供義務を認めているかがわかると思います。

1.「一般に、契約を締結しようとする双方の当事者は、契約の締結を目的として準備交渉に入った段階で、社会的に密接な関係に至ったと評価されるべきであるから、相互に相手方の生命・身体や財産的利益を侵害しないように配慮すべき信義則上の保護義務を負うものと解される。そして、フランチャイズ契約においては、フランチャイザーが経営のノウハウや知識、当該店舗の出店に関する情報及び経済的基盤を保有している一方で、通常、フランチャイジーになるとする者は上記のような知識や経験が乏しいことに照らせば、フランチャイザーは、フランチャイズ契約の締結に向けた交渉に入った時点で、フランチャイジーになろうとする者に対し、フランチャイズ契約を締結するか否かを判断するために必要な情報を提供すべき信義則上の保護義務を負っているというべきである。」(仙台地裁平成21年11月26日判決)

2.「フランチャイザーは、契約締結のための交渉過程において、信義則上の保護義務として、フランチャイジー希望者に対し、当該事業に関して、契約を締結するかどうかを判断するために重要な事実について可能な限り客観的・正確・適正な情報を開示・提供する義務があり、また、虚偽の情報をフランチャイジーに提供してはならず相手方が情報内容について誤解している場合にはその誤解を解く義務がある。」(東京地裁平成19年6月26日判決)。

3.では、「フランチャイズ契約を締結するか否かを判断するために必要な情報」とは具体的にどのような情報を指すのでしょうか。

一般論としては、小振法やフランチャイズ・ガイドラインの記載を原則としつつ、情報の種類・内容ごとに、当該情報の重要性や具体性、提供の容易性、加盟希望者の知識経験、当事者の交渉経緯などを総合的に考慮して判断されることになります(東京地裁平成22年2月19日判決等参照)。


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