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【大阪地判平成26年10月31日】出会頭衝突で右腕神経叢不全損傷等労災8級認定された49歳男子につき後遺障害14級認定

1 神経系統の障害について

労災保険では、・・・として、9級7号相当の判断がされている。

そして、A病院のB医師(救命科)が平成20年5月3日付けで作成した診断書、C病院のD医師が平成21年4月23日付けで作成した診断書、C病院のE医師が同年5月2日付けで作成した後遺障害診断書、F病院のG医師が同年14日付けで作成した後遺障害診断書、A病院のH医師(整形外科)が平成22年7月28日付けで作成した後遺障害診断書等には、いずれも傷病名として「右腕神経叢不全損傷」との記載がある。

しかしながら、最初に右腕神経叢不全損傷と診断したH医師の主な診断理由は、本件事故当日の平成20年1月2日に実施した針筋電図検査の結果、三角筋にわずかな神経原性変化が認められるというものであったが、他方で、上記の針筋電図検査でもC4~C7の支配筋からは活動電位が導出されており、G病院でみられたという知覚障害は既になく、同月26日に再度行われた針筋電図検査では、上腕三角筋、棘上筋、棘下筋に線維性攣縮はなく、正常の運動単位電位があって、神経損傷はなく、軸索の断裂もないと判断されていたこと、そして、H医師自身がC病院、F病院宛ての診療情報提供書(紹介状)で記載していたように、原告の頸椎には、CT及びMRIの画像上、外傷所見や脊髄通過障害を示す所見はないこと、その他、被告が指摘するように、レントゲン上、腕神経叢の引き抜き損傷に合併しやすい鎖骨骨折はなく、MRI上、脊髄は脊柱管の中心にあって、腕神経叢の引き抜き損傷が生じた場合のような脊髄の編倚等の異常所見は認められていないなどに鑑みると、原告に右腕神経叢不全損傷が生じたと認めるには疑問がある。

・・・以上のとおりであって、原告の後遺障害に関する主張を採用することはできず、本件事故と因果関係のある後遺障害としては、被告が指摘するとおり、右肩等の局部に神経症状(自賠法施行令別表第2の14級9号)が残存していると認定し得るにとどまる。

2 休業損害について

原告は、本件事故当時、J株式会社で警備員として稼働し、本件事故前の3ヶ月間に日額にして1万5028円の給与を得ていたが、本件事故により傷害を負い、平成20年1月3日から平成21年3月31日までの453日間休業し、蒸気機関の給与680万7684円、賞与215万7327円の合計896万5011円について減収を生じたことが認められる。

被告は、退院後は事務職等の軽作業は可能であり、基本的に休業の必要性がないなどと主張するが、原告は本件事故当時、警備員として稼働しており、直ちに事務職等の軽作業に従事し得る状況にあったとは認め難いから、被告の上記主張を採用することはできない。


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