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【東京地判平成27年2月13日】40歳男子営業職会社員の9級顔面醜状等併合8級につき、67歳まで20%労働能力喪失認定

1 原告は、本件事故後、株式会社Aに復職したが、左足の痛みとしびれのため、外回り時には電車に乗って立っている際や階段の昇降時に支障があり、内勤時にも右手首痛のためキーボードの打鍵やマウス操作に支障が生じている。

また、職場の上司から、顔の表情が怖い、外回りの営業に支障が出ないか、などと言われた上、担当顧客からも、傷が目立ち表情が怖く見えるため、担当を他の方へ変えてほしいなどと言われたことから、挨拶回りや引継ぎを除いては外回り営業を行わず、データベースから写真を検索するなどの内勤業務に従事している。

上記の業務内容の変更に伴い、原告の担当顧客及び売上は減少し、その結果、原告の人事評定は、平成23年度はA評価であったのが、平成24年度はB評価となり、平成25年度はC評価となった。

上記人事評定は、給与改定における基本給の昇給額及び臨時手当の支給額の算定基礎とされるものである。

原告の収入は、平成23年が567万8621円、平成24年が244万8338円、平成25年が604万7385円であった。

原告は、上記の人事評定の低下により、今後の昇進の可能性は乏しく、また、解雇される可能性もあると感じている状況にある。

2 以上の認定事実に基づき検討すると、原告の復職後の収入は、本件事故前よりも増加しており、本件事故の後遺障害による減収は認められない

しかし、原告の右手関節の機能障害及び左膝関節痛が原告の業務に影響を及ぼしていることが認められる。

また、線状痕についても、顔面の目立つ位置にあること、原告が外回りの営業職であることからすると、原告の性別及び年齢を考慮しても、その業務に相当の影響を及ぼしているものと認められる

加えて、これらの影響により、原告の人事評定が低下し、昇給において不利益が顕在化しているのであり、原告が解雇される危険を感じていることにも相応の理由があるというべきである。

以上の事情に加えて、右手関節の機能障害及び左膝関節痛が、それぞれ後遺障害等級表12級に該当することも併せ考慮すると、原告は、将来の就労可能期間にわたり、20%の労働能力を喪失したものと認めるのが相当である。

3 原告は、将来にわたり20%の労働能力を喪失したと認められるから、原告の平成23年の収入567万8621円を基礎として、症状固定時40歳から67歳まで27年間(これに対応するライプニッツ係数は14.6430)の逸失利益として1663万0409円を認めるのが相当である。


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