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【横浜地判平成25年11月28日】役員報酬の労務対価部分、会社の損害

1 役員報酬の労務対価部分について

X(男・事故時68歳・会社役員)は原告会社の事業である警戒船及び通船業務の受注、人員の配置その他の管理業務を一人で行っており会社に利益が生じた場合には、内部留保としていたことが認められるから、いわゆる不労所得に相当する部分はなく、Xの役員報酬全額が労務対価部分と認められる

2 会社の損害について

Xは原告会社の事業である警戒船及び通船業務の受注、人員の配置その他の管理業務を一人で行っており、会社に利益が生じた場合には、内部留保としていたことが認められる。

したがって、原告会社は、Xが稼働することができなくなれば、その業務が行えなくなる関係にあり、この意味で経済的に一体であったということができる。

被告らは、Xが原告会社に代替要員を設けたり、保険をかけたりしていなかったことにより、原告会社が損失を防ぐ手段を講じていなかったと主張する。

確かに、原告会社には、Xに代替し得る者はなく、Xの稼働なしには、警戒船及び通船業務の受注、人員の配置その他管理業務が行えなくなる関係にあったものである。

しかし、Xの年齢が本件事故当時68歳であったのに、原告会社の取締役に名を連ねていた原告Aを後継者として育成していなかった事情に鑑みれば、Xが原告会社は自分一代限りと考えていたことが推認される。

そうすると、Xが本件自己によって死亡しなければ、稼働していたと考えられる限界の年齢まで原告会社の収益力は持続したと推認され、その範囲で挙げることのできる利益を賠償すれば、原告会社に対する損害賠償として相当である。

・・・Xは、本件事故がなければ、少なくともあと3年は、稼働可能であったと推認されるから、原告会社の損害は、平均純利益の3年分に相当する1974万4317円とするのが相当である。


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