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【金沢地判平成26年3月5日】事故後も重い荷物を持つ仕事を継続していた被害者の接骨院施術の必要性

①B病院の救急科の担当医師の平成24年6月28日の診断では、原告(女・54歳・会社員)には明らかな外傷はなく、「両側スパーリングテスト陰性、左頸部圧痛なし、四肢運動障害なし」という診断であったこと

②原告の希望により、レントゲン写真が撮影されたが、平成24年6月29日に受診した整形外科の担当医師は、レントゲン写真の所見上、明らかな問題はなさそうであると診断したこと

③平成24年6月29日、原告にはCT撮影も行われたが、CT上、出血を疑う所見は指摘できないと診断されたこと

④原告は、平成24年6月29日と同年7月2日にB病院の脳神経外科を受診したが、脳神経外科の担当医は、頭部MRIの所見上、頭蓋内に血腫は認められず、挫傷や軸索損傷を疑う異常信号は指摘できないと診断するとともに、「頭蓋内は問題なし。頸椎捻挫のためと思われる。経過観察」との診断をしたこと

⑤その後、原告は、しばらく医療機関を受診することなく、平成24年7月30日と同年8月4日になってA医院を受診したにとどまること(しかも、平成24年7月30日の受診は、従前から罹患していた高血圧症の治療薬をもらうために受診したものであること)

原告は、平成24年7月3日以降、警備保障の仕事を継続して行っていたこと(しかも、10㎏もの重さのものを持つ仕事を約8時間行うなどしていたこと)の事実を総合すると、原告がB接骨院を受診するきっかけとなった症状(頸部から腰部全体の痺れや痛み)が本件事故に起因するものであるかどうか疑問があるといわざるを得ない(かえって、本件事故後も重い荷物を持つなどの仕事を継続的に行っていたことによる可能性が強く疑われる。)。

なお、A医院の診療録の平成24年8月4日の欄には、「むちうちの治療 3ヶ月~6ヶ月」との記載があるが、この記載は、趣旨が不明確であるばかりでなく、A医院の担当医師は、内科の医師であって、整形外科の専門医ではないから、この記載をもって、本件事故と原告の症状との因果関係についての判断を左右するのは相当でない

以上によれば、本件事故後にB接骨院において受けた施術は、本件事故とは相当因果関係があるとは認めるに足りない


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