【成年後見⑭】身内がお金を使い込んでも罪になるの?

身内が成年後見人となり、成年被後見人の財産を使い込んでしまった場合でも、犯罪になるのですか?

身内であっても、成年後見人である以上、成年被後見人の財産を使い込んでしまった場合には、業務上横領罪という罪になります。
成年後見人になると、家庭裁判所は、成年後見人が財産管理を適切に行っているかをチェックするために、いつでも管理している状況に関する目録を提出するように求めることができます。
家庭裁判所が、財産目録をチェックした結果、成年後見人による横領行為が発覚することもあります。
成年後見制度は、判断能力が低下した方の権利を擁護するという、いわば公益的な制度なので、成年後見人が、その地位を悪用した場合には、その分、厳しい処分を受けることになります。
成年後見人が不正・不適切な財産管理をした場合には、成年後見人を解任されるだけではなく、刑事上、民事上の責任を負うことになります。